《抽出機構/Decoction Module》
リミテッド1.0もしくは2.0点
がっかりを抽出された気分。まずはっきりしていることとして、エネルギーデッキはいじりがいがありそうだ。でもコイツの場合、クリーチャーが山ほど必要な上に、エネルギーの使い道も用意してやらないと使う価値がない。確かにデッキに大量のクリーチャーが必要で、エネルギーを食う構築になることもあるだろう。それでもこいつは、序盤にまず確保するようなカードじゃなく、エネルギーを使うデッキになった後で拾うカードだろう。クリーチャーを戻す能力も終盤になれば使いではありそうだけど、それでもシナジー無しで投入できるほどじゃない。
《破砕踏歩機/Demolition Stomper》
リミテッド1.0点
この乗り物は出来損ないだ。食べられないよ。動かすのに必要な労力の割に、大したことをしないんじゃなかろうか。膠着したときに持ち込むサイドボード要員かも。一生懸命動かしたところを除去で狙い撃ちされるとか、深刻な乗組員不足になるんじゃないかって思うとちょっと怖いな。
《ダッカラの孔雀/Dukhara Peafowl》
リミテッド1.0もしくは2.53点
青マナが出るならそこそこの飛行クリーチャーだから、すんなり入れられるんじゃないかな。
《電招の塔/Dynavolt Tower》
リミテッド1.0もしくは3.5点
ちょっと贔屓目に見すぎかもしれないけど、インスタント・ソーサリー系の呪文デッキを作れる予感がビンビンするね。エネルギーを生み出す呪文やエネルギーつきのクリーチャーなんかと組み合わせてやれば、お手軽に対戦相手をこんがり焼いてくれそうだ。こいつ自身がエネルギー供給源であり、使い道でもあるというのが偉い。早めに手を出すだけの見返りとしては十分な気がするね。色々言ったけれど、デッキによってはただの鉄クズだから、点数は二重につけたよ。
《砦のマストドン/Bastion Mastodon》
リミテッド1.0点
起動に色マナの必要なクリーチャーのサイクルには、色が合っているときとそうでないときの2つの評価をつけることが多いんだけど、こいつは白マナがあろうがなかろうが微妙だから安定の1点。適当に何かアーティファクトクリーチャーが欲しいなら使えんでもないけど、嬉しくはないね。
《ボーマットのバザール船/Bomat Bazaar Barge》
リミテッド3.5点
実はドローできるデカブツなんてのには目がなくてね。こういうのこそ早めに確保したいカード。4マナでサイクリングだけだと苦しいから、クリーチャーもそれなりの数忘れずに確保しよう。なんて書きはしたけど、他はともかくこいつに限って、使えなくて立往生なんて事態はあまりなさそうなものだけどね。
《ボーマットの急使/Bomat Courier》
リミテッド0.5点
構築的には中々面白そうな能力がついてるけど、リミテッドでは引けてせいぜい1,2枚じゃなかろうか。しかも手札が空で引ける瞬間なんてそうそうないだろう。1/1は戦闘じゃ簡単に死ぬから、そんな何枚も溜め込んだりできない。となるとカード1枚を使って都合よくコトが運んで、ようやくカード2枚引ける程度?休止してもらった方がいいんじゃない。
《鋳造所の隊長/Chief of the Foundry》
リミテッド3.0点
3マナ2/3の時点で並程度の実力はあるし、すんなりデッキに入りそう。製造が捗るし、機体を強化した上搭乗要員にもなれるとか、もうコンボみたいなものだよね。ピックして間違った方向に行くことも少なさそうだし、うまくいったときの見返りも大きい。早めに手を出したいカードだね。
《歯車工の組細工/Cogworker’s Puzzleknot》
リミテッド1.0点
このサイクルは全部共通して、上半分だけじゃカード1枚分の働きはしない。こいつの場合、下の能力が起動できても使用に堪えるとは思えない。4マナで1/1が2体というのは単純にマナ効率が良くない。使うとすれば、白黒でアーティファクトを参照するカードが山盛りなときくらいかな。
◆ 【翻訳】カラデシュ リミテッドレビュー アーティファクト (by LSV)
Kaladesh Limited Set Review: Artifacts
Luis Scott-Vargas, 2016年9月19日
http://www.channelfireball.com/articles/kaladesh-limited-set-review-artifacts/
Kaladesh Limited Set Review: Artifacts
Luis Scott-Vargas, 2016年9月19日
http://www.channelfireball.com/articles/kaladesh-limited-set-review-artifacts/
《成し遂げた自動機械/Accomplished Automaton》
リミテッド1.0点
《六角板のゴーレム/Hexplate Golem》を愛してやまなかった俺でも、胸を張ってこいつが名前の通り成し遂げてくれるとはちょっと言い難い。6/8にしろ5/7と1/1のセットにしろ、7マナとしてはギリギリ採用できるかなという程度。できればもう一声欲しい。コントロールでフィニッシャー不在なら、もともと待ってても遅い巡目で取れるカードだし、採用してやってもいいかもね。
《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》
リミテッド1.0点
後半の能力は置いといて、ライフを稼ぐ手段としては中々強力。1ターンに1つ呪文を唱えるだけなら大したことはないけど、2つ唱えれば3点、もう1つ頑張れば更に3点が追加だ。毎ターン2点回復する置物だと仮定すれば、かなり有能なコントロール用カードだと思わない?さすがにそれは言い過ぎだろうけど、一概に使えないとも言い切れない。怪しいのは効果そのものより、そこまで次々呪文を使えるものだろうか、って部分だね。
50ライフを支払うってのはフレイバーテキストみたいなもの。大逆転したい、負けてるときにライフが50点もあるわけないだろいい加減に(ry
《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》
リミテッド1.0もしくは3.5点
このカードを柱にした構築をするかどうかで、輝きが全く変わってくる、典型的な特定のデッキ専用カードだね。エネルギーが6溜まるまでは、ほとんどただの置物だけど、エネルギーさえ溜まれば、カードを引けて(しかも6枚の中から!)、唱えるためのマナまで何とかしてくれる。恩恵としてはかなりデカい。墓地に落ちるトークンと相性抜群、長期戦になれば切り札になってくれるだろう。
元を取るには2回は起動しないとだけど、トークンやエネルギーを意識したデッキなら、割といけると思う。使いやすい除去なんかより優先して決め打つことはしないけど、既にトークンやエネルギー戦略を狙ってるなら絶対に取るね。
《活性機構/Animation Module》
リミテッド1.0もしくは2.5点
これまた専用カードっぽい(今回はこういうカードが多いんだ、これが!)。ただ、上手く機能しても《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》ほどぶっ飛んだ効果はない。使うからには3、4体のトークンは欲しいし、2つ目の能力は自己完結しているとはいえ、1つ目のカウンターは別に調達してこないといけない。専用デッキでは中々の仕事ぶりを見せると思うけど、ほとんどのデッキではお声がかからないだろうね。
《アラダラ急行/Aradara Express》
リミテッド1.5点
これから毎日機体に乗ろうぜ!
機体全般について
機体はクリーチャーというより装備品に近い。動かすためにはクリーチャーが必要だから、デッキの中でクリーチャーでも除去でもない枠を占めることになる。機体を詰め込むのはリスクが大きいってことだね。それと搭乗の数字の大小は、かなり大きい違いとみた方がいい。搭乗4と搭乗2じゃ相当な差じゃないかな。数字が大きいほど、起動できないことも多くなるだろうからね。
マナコストと比して過剰なまでの戦力になるのが機体のいいところ。だからちゃんと動かせたら相当強いカードとして機能するはずだよ。ソーサリー除去も当たらないし、相性のいい操縦士もたくさんいる(搭乗すると相乗効果のある奴らね)。
さて、《アラダラ急行/Aradara Express》はどんなもんだろう?
重さと搭乗コストをひっくるめて考えると、機体としては並くらいだろう。単純には搭乗4に対してパワーが4上がる計算で、デカさを考えると威迫がついてる分、搭乗する連中では突破できないような戦線を突破できるかもしれない。とにかく大振りだから、動かそうとしたところにバウンスや除去を合わせられたり、登場する連中を除去されて運休になったりしそうなのがちょっと怖いけどね。
クリーチャー大盛のデッキならまずまず、人身事故を起こすくらいの力はあるだろうけど、機体の中では凡庸って感じだろうね。
《バリスタ突撃車/Ballista Charger》
リミテッド3.0点
《アラダラ急行/Aradara Express》と運賃は同じだけど、アラダラ急行より、ずっと速い!!搭乗が1違うのは本当に大きいと思うし、攻撃時の1点射撃で、相手のクリーチャーをどかせることもそれなりにありそうだ。元が取りやすい上に使いやすい。うまく機能しないターンがあっても、それほど気落ちしないね。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 無色・土地・多色 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
イニストラードを覆う影、ここまでの印象では相当面白そうだ。デッキの核になりそうなカードがちらほらあって、どれがモノになるかなとか、環境の速度は速いかとか、フレイバー的に面白いところはあるかとか、早く試してみたくてうずうずするよ。
ここまで読んでくれてありがとう!
残りは自分の目で調査してほしい!
LSV
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
《忘れられていた家宝/Neglected Heirloom》//《灰口の刃/Ashmouth Blade》
リミテッド1.0点
表の《古参兵の予備武装/Veteran’s Sidearm》相当を家宝と言われても困っちゃうよね。マジック・オリジンですら力不足だった予備武装が、危険がいっぱいイニストラードで役に立つとは思えない。使うなら変身クリーチャーを多めに採用しているデッキで使うことになるだろうけど(6枚以上とか)、仮に変身クリーチャーが多く取れても、除去や追加のクリーチャーを押しのけてまで採用するかどうか疑わしい。一度変身さえしてしまえば、使い手が変わっても凶悪なまま元に戻らないというのは嬉しいね。
《遁走する馬車/Runaway Carriage》
リミテッド0.5点
自身のマナコスト相応のクリーチャーと相討ちさせてもらうのは難しいだろう。こいつが立ってたら、相手は4マナクリーチャーなんぞ前線には出さず、2/2とかで攻撃してくるに違いない。歯ぎしりしながらブロックせざるをえないだろう。相手のライフが既に危険域に達しそうなときだけ攻めにも役立つけど、危険域まで相手を追い込むことには貢献しない。ただサイドボード要員として見ると、こいつ以外で小型クリーチャーに対処しつつ、5/5級のクリーチャーに対する対抗手段として悪くない。
《ガラスの破片/Shard of Broken Glass》
リミテッド1.0点
まだ想像の段階だけど、昂揚デッキは攻める構成になりにくそうだし、クリーチャー数も絞ることが多そう。サイズも気持ち程度しか上がらないし、昂揚を達成する手段としてもお粗末だからねえ。最後のガラスをぶち破ったのかな?
《合鍵/Skeleton Key》
リミテッド1.5点
合鍵という割に、入るデッキはかぎられてる気がするね。それでも通ったときの効果がドローだったらゾッコンだったかもしれない。手札が増えないんじゃ、回避能力目当てでもマッドネス目当てでも微妙な出来だ。
《処刑者の板金鎧/Slayer’s Plate》
リミテッド3.0点
生物の頭数さえ十分なら、人間であることにこだわらずとも十分使える。ただ、バウンスや除去で装備先を弄ばれてテンポ負けしないように気を付けよう。装備にはそれなりのマナが必要だから、盤面でかなり後れを取ることになる。装備先を人間、特に軽い人間にしてやれば、多少マシだろうけどね。効果は強烈だから、是非使ってみたい。くれぐれも重い装備コストには気を付けよう。
《タミヨウの日誌/Tamiyo’s Journal》
リミテッド3.5点
最初に5マナの投資が必要だが、毎ターン手がかりを量産するのはどれほどのものだろう?日誌を置いて長期戦になれば間違いなく勝てるだろうから、理想的なパターンとしては上々だけど、かなりマナを食うのは間違いない。それだけなら他人の日誌なんて読むものじゃないんだけど、こいつは手がかり3つで《Demonic Tutor》になるという隠し玉の存在が大きい(比喩でなく、ストーリー的にも多分これは《Demonic Tutor》なんじゃないかな)。0マナで使えるこのモードがあればこそ、単なる手がかり作成装置に収まらない強さを秘めている。手がかりを使うより呪文を唱えることを1,2ターン優先したら、なんと何でも好きなカードが無償で手に入ってしまうんだ。凄い事だよこれは。
まあそれでも、攻めるデッキなら入らないと思うけどね。中速~コントロールに入れると強いと思うよ。デッキがコントロールっぽくなりそうなら、少し高めに評価してやろう。
《スレイベンのガーゴイル/Thraben Gargoyle》//《石翼の反目者/Stonewing Antagonizer》
リミテッド2.5点
ディフェンスに定評のあるアイツ。序盤は守って後半ゆるりと攻撃に行ける。序盤から殴るデッキなら不要だけど、そうでないならお好みに応じてどうぞ。
《信条の香炉/True-Faith Censer》
リミテッド1.0もしくは2.5点
入れるなら人間はたっぷりとりたい。+1/+1修正と警戒だけだと、心情としては赤点スレスレ。でもデッキに人間がたくさんいて、パワーの修正が上がるなら、話は全く変わってくる。積極的に採用したくなる目安としては、クリーチャーが14体以上、うち8体以上が人間で、攻撃重視のデッキ、といったところかな(とはいえ装備品の性質的に、序盤から攻勢に出るデッキ以外にミッドレンジくらいの速度でも役立ちそう)。
《枝細工の魔女/Wicker Witch》
リミテッド1.5点
昂揚目的で入れるなら云々。昂揚云々はアーティファクトの導入部でもう話したから繰り返さないよ。どうしても3マナの隙間を埋めたいなら入れてもいいけど、こんなバニラに3マナを任せるのはゾッとしないね。
《荒原のカカシ/Wild-Field Scarecrow》
リミテッド3.0点
ビートダウンに1/4防衛なんぞ無用なのは確定的明らか。でも事故のお守り的に、基本的にはどんなデッキに入れておいても役に立つ。生贄に捧げることで昂揚もグッと達成しやすくなるしね。
2色土地
《港町/Port Town》《詰まった河口/Choked Estuary》《凶兆の廃墟/Foreboding Ruins》《獲物道/Game Trail》《要塞化した村/Fortified Village》
《採石場/Stone Quarry》《放棄された聖域/Forsaken Sanctuary》《穢れた果樹園/Foul Orchard》《森林地の小川/Woodland Stream》《高地の湖/Highland Lake》
リミテッド3.0(2.99)点
え、2サイクルまとめて?と思うかもしれないけど、ピックの優先順位的にはどれも変わらない。絶対デッキに入るような強カードよりは下で、そこそこのカードよりは上、くらいに思ってくれて構わない(点数で言うと、2.5点のカードよりは大体上で、3.0点のカードよりは下くらい)。カードが足りてないなら、土地には手を出さない方がいい。逆にカードが大体集まってきたなら、マナ基盤を強化しよう。タッチカラーを足すならぐっと評価をあげていい。
《溺墓の寺院/Drownyard Temple》
リミテッド2.0点
自分のライブラリー削りとか、手札を捨てるカードとご一緒にどうぞ。マナ基盤的に余裕があるなら取りたいかな。でも優先度は低いよ。デッキに入る分には嬉しいけど、そんなに絶大な恩恵があるわけじゃないからね。
《ねじれ地帯/Warped Landscape》
リミテッド1.5点
《進化する未開地/Evolving Wilds》と比べて、初手にあるときの頼りなさよ。確かに終盤引く分にはいいんだけど、1ターン目に置く未開地と比べてしまうとどうしても霞む。リミテッドで1ターン目に何か展開することはほとんどないし、序盤こそ最も色安定要素が必要なタイミングなんだ。それでも使う理由としては、ダブルシンボルが極端に多いとか、3色目をタッチしてるとか、昂揚のためとかかな。
《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》//《不敬の皇子、オーメンダール/Ormendahl, Profane Prince》
リミテッド4.5点
デッキには単なる土地として入れられて大したリスクもないのに、変身したときの強さときたら屋根までぶっ飛ぶこの衝撃(実際イラストでも屋根を突き破って出てきてるし)。まったく素晴らしい。呪文も唱えずに終盤、超強力なフィニッシャーが爆誕するとか、どんなデッキでも入りそう。
イニストラードを覆う影、ここまでの印象では相当面白そうだ。デッキの核になりそうなカードがちらほらあって、どれがモノになるかなとか、環境の速度は速いかとか、フレイバー的に面白いところはあるかとか、早く試してみたくてうずうずするよ。
ここまで読んでくれてありがとう!
残りは自分の目で調査してほしい!
LSV
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 無色・土地・多色 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
アーティファクトと昂揚について
アーティファクト・クリーチャーや生贄に捧げて使うアーティファクトは、昂揚がある分普通のセットより気持ち高めに見てある。毎回繰り返すにはくどいので、評価もそこのところを織り込み済みということで読んでほしい。特に昂揚デッキを作るのなら、カカシや《爆発性の機器/Explosive Apparatus》は昂揚達成に大いに貢献するから、高めに見る必要がある。
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War》
リミテッド4.5点
3ターン目に見たくない顔の中でもトップクラス。空中から3点を覚悟しなきゃいけないし、4ターン目には能力で荒ぶった4マナクリーチャーまで駆けてくる。マッドネスとシナジーがある能力だけど、なんと都合のいいことに本人は赤と黒、無理なく投入できるならどんなデッキでも大活躍するだろう。別にオリヴィアを取ったからといってマッドネス路線に走る必要はないので覚えておこう。どう使ってもオリヴィアは強い。
《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
リミテッド3.0点
軽くて強い。戦場に帰ってくる能力に全くアテがなくても、青黒ならとりあえず取っちゃうね。《グール馬/Ghoulsteed》や《縫い翼のスカーブ/Stitchwing Skaab》といった、アンコモンの墓地から帰ってくる連中がいるなら、ぐっと価値が上がる(《ゲラルフの傑作/Geralf’s Masterpiece》と一緒になっても、ええんやで?)。意識した構築をするような爆弾レアでないとはいえ、3マナ3/3メリット能力持ちは偉いよ。
《優雅な鷺、シガルダ/Sigarda, Heron’s Grace》
リミテッド4.5点
本人がデカい上、お供の人間も呪禁付きになる。これだけで十分だ。唱える事さえできるならどんなデッキにでも入るだろう。特に意識せずとも、自然とカードは墓地に落ちていくもの。起動型能力の餌はそれで充分だろう。意識したデッキ構築すら不要だ。
《死の宿敵、ソリン/Sorin, Grim Nemesis》
リミテッド5.0点
ただただ強い。今回、多色のカードはタダツヨというのがテーマだったのかと勘繰りたくなるくらいだ。まあどれもレアか神話レアだから、そういうことなんだろう。
ソリンに関してだが、どの能力も強くて難しいことは何もない。大体はまず、ソリンを守る上で邪魔なクリーチャーを排除することになるだろう。大体飛行や潜伏といった回避能力持ちや、規格外なサイズのクリーチャーを止めることになるだろうか。大きすぎて対処が不可能なら、チャンプブロックで凌いでプラス能力を起動しよう。能力で引いてきたカードを投げつけてやればいい。最終的には、上がった忠誠値をぶつけるなり除去を引くなりして対処すればいい。そのころには程よく相手のライフも削れてる事だろうしね。
盤面が寂しいなら、クリーチャーを除去しつつライフを稼いで息継ぎをさせてくれる。その上でとにかく生き残れば簡単マジック。初期忠誠値が高く、どの能力も強いのが素晴らしい。
アーティファクトと昂揚について
アーティファクト・クリーチャーや生贄に捧げて使うアーティファクトは、昂揚がある分普通のセットより気持ち高めに見てある。毎回繰り返すにはくどいので、評価もそこのところを織り込み済みということで読んでほしい。特に昂揚デッキを作るのなら、カカシや《爆発性の機器/Explosive Apparatus》は昂揚達成に大いに貢献するから、高めに見る必要がある。
《瓶詰め脳/Brain in a Jar》
リミテッド0.5点
こういうカードは大好物なんだけど、まずこれを入れたくなるようなデッキを考えないといけない。脳だけに頭の痛い問題だ。カウンターを載せる際、毎回呪文を唱えないと、マナを余分に消費することになるし、唱えるのに2、カウンターに1、起動するのに3と、占術するにもこれだけかかっていては、お世辞にも効率がいいとは言えない。一度くらい挑戦してみたいけど、あんまり期待はしてないかな。
《崩れた墓石/Corrupted Grafstone》
リミテッド1.0点
ところで印鑑を見てくれ。こいつをどう思う?ああ、昔はアーティファクトのマナ加速、強かったなあ。別にあの頃に帰りたいって話じゃないよ。ただ、元祖ラヴニカブロックのコモンと比べて、なんて酷い性能なんだろうなってね。マナ加速と見せかけて加速にならないのは残念すぎる。唯一使えるとすれば、軽い呪文や勝手に墓地にカードが落ちるデッキで使うことかな。何せ色のついてるカードが落ちない限り、ただの置物でしかないからね。
《墓碑のゴーレム/Epitaph Golem》
リミテッド1.0点
そうそう、リミテッドでライブラリーが切れるなんてことはないものでね。5マナ3/5バニラが必要ならどうぞ。自分の墓碑銘を自分で書きたいのでない限り、あんまり期待しない方がいいと思うよ。
《爆発性の機器/Explosive Apparatus》
リミテッド1.0点
中国製かな?
《収穫の手/Harvest Hand》//《拾った大鎌/Scrounged Scythe》
リミテッド2.5点
使ってみればわかるが、こいつは両面カードのようでいて、実際には1枚に2枚分のカードが詰まっている感覚で使えると思う。3マナ2/2と表の性能は微妙だが、死んだとき+1/+1修正のつく装備品に変身する能力がついてきたら、カード1枚分以上の働きには相当する。とにかくデッキに入れるカードが欲しいのなら、いれて損はない。クリーチャーを十分入れたデッキなら、大体入れてしまっていいと思う。
《憑依の外套/Haunted Cloak》
リミテッド0.0点
こういう能力ばかりつく装備品が強かったことはほとんどない。残念ながらこの外套も例外じゃないね。能力を見ても、どれもあらかじめサイズが優れている連中に装備しないと無意味だし、既に巨大なクリーチャーをほんのちょっと強化してやってもご利益はあまりないと思う。
《拡大鏡/Magnifying Glass》
リミテッド1.5点
どうしてもマナ加速が欲しいなら、その役割は十分果たしてくれる。調査の方は、あまりに挙動がもっさりしすぎてカードアドバンテージ稼ぎに使えるとはとても言えないが、そもそもこれが入るようなデッキなら、1,2回調査することもできるかもしれない。コントロールデッキ相手に、サイドから投入して終盤の備えにするなら上策かな。
《殺人者の斧/Murderer’s Axe》
リミテッド2.0点
前のめりなマッドネスデッキなら、おあつらえ向きの装備といってもいいかも。普通に運用するにはコストが大きいので、シナジーが欲しい。マッドネスで装備コストを何とかできるなら、脳天にかましてやろう。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 無色・土地・多色 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Colorless, Lands, and Gold
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-colorless-lands-and-gold/
《もう一人の自分/Altered Ego》
リミテッド4.5点
場で最強のクリーチャーのコピーになるわけだから、4マナクローンの時点で優秀だ(オーラとか+1/+1カウンターとか例外はあるにせよ)。そこに+1/+1カウンターを追加できるのが本当に凄い。ありたっけのマナをつぎ込んで、戦場最強のクリーチャーを更に凶悪化させることができる。ついでのように打ち消されないのもたまには役立つだろう。
注意:変身カードをコピーした場合、コピーしたときの面のまま。裏側がないから変身はできない。
《苦渋の破棄/Anguished Unmaking》
リミテッド4.0点
3ライフを払うのは苦渋の決断になるだろうけど、たった3マナだから破棄するには惜しい。軽い確定除去のためなら、軽くはないがライフくらいくれてやるさ。
《アーリン・コード/Arlinn Kord》//《月の抱擁、アーリン/Arlinn, Embraced by the Moon》
リミテッド5.0点
《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》よりアーリンの評価が高いのは、素早く戦場に出たときの盤面制圧力の違いだ。着地したらすぐ狼を出して、次ターンで《稲妻/Lightning Bolt》をかましてやれば、序盤なら相手の盤面が崩壊すること間違いなし、終盤でも超強力な動きといえる。表か裏かで自由に選べるわけじゃないものの、単体強化も全体強化もできる。ダメージを取りながら忠誠値を上げられるのは素晴らしい。
ストーリー的には《アヴァシンの首飾り/Avacyn’s Collar》が弱点らしいけど、ゲーム中では飛行に弱い。飛行のせいで、出るに出られないなんてこともあるだろう。それでも序盤圧倒的で、終盤でも存在感の大きいカードだから、俺の中では5.0点を進呈するのにふさわしい強さだと思うよ。
《熱病の幻視/Fevered Visions》
リミテッド????(多分1.0点)
一体みんな誰と戦っているんだ。
とても使えたものじゃないと思うんだが、超攻撃的なデッキでなら使って使えないこともないかも。これを貼った上でバウンスをかませば、テンポ・アドバンテージを得た上に2点のダメージを与えられる(お互いが毎ターン2枚ずつカードを引いていると、実際テンポ・アドバンテージは大きくなる)。適当なデッキに入れても大惨事になるだけだから、ご利用は計画的に。
《ギトラグの怪物/The Gitrog Monster》
リミテッド4.5点
メメタァ!される側がする側になったのかな?色々な能力がついてるけど、まずは強そうなことの書いてあるところから見ていこう。まずこいつは5マナ6/6接死。うん、全く文句のつけようがない。維持コストで毎ターン土地を生贄に捧げないといけないけど、土地が墓地に落ちたときドローできる効果がついてるから、必ずしもデメリットとはいえない。どうも全体を眺めるにつけ、普通に強いクリーチャーに、強い能力がついてるように見える。その上マナコストも無理せず出せる範囲内だ。毎ターン土地をどうこうとか、コンボすることは考えなくていいよ。普通に出すだけで強い。
《聖トラフトの祈祷/Invocation of Saint Traft》
リミテッド1.5点
スピリットにつけたら、呪禁つきスピリット・クレリックのあいつが脳裏に浮かんで相手が苦悶の表情を浮かべるかもしれない。回避能力もつかず、2:1交換も余裕で取られる……肩に手を当ててるけど、退職勧告でもされてるんじゃないの?
《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》
リミテッド4.5点
中々できる奴だとお見受けするが、決して対処できないカードではない。とりあえず戦場に出たら《暗殺/Assassinate》が安定だと思うけど、問題はそこからどうやって2発目につなげるか、つまりどう守るかだ。幸い忠誠値は上昇幅が2で上がりやすいから、ずっと防衛一辺倒な必要はないし、プラスで新しいカードが手に入るのも役立つだろう。
たまに相手が殴ってくれるまで出せないなんてこともありそうだけど、クリーチャー除去兼ルーター役なプレインズウォーカーだもの。たまに手札でもじもじするくらい我慢できるよね。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-green/
緑のコモントップ5
1.《狂気の一咬み/Rabid Bite》
2.《孤独な狩人/Solitary Hunter》
3.《裏道の急使/Byway Courier》
4.《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》
5.《針毛の狼/Quilled Wolf》
緑の選手層はかなり厚めだ。《狂気の一咬み/Rabid Bite》は間違いなく最強、でもクリーチャー数を絞るデッキなら、《孤独な狩人/Solitary Hunter》や《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》を優先することもままあるだろう(クリーチャーが少ないってことは、即ちビートダウンになりにくいはず)。《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》は生物の中でも頭一つ抜けてると思うけど、他の面々はデッキの戦略やマナカーブと相談してとることになるだろう。殴るなら針毛の狼や裏道の急使を。守るデッキなら巣網から見張るものを、てな具合だね。
緑は攻めも守りもこなせそう。テーマとしては調査と狼が目立つけど、おどろおどろしい世界こそマジック。パズル&ドラゴンズとかにはまだまだ譲れないぜ。
LSV
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-green/
《茨隠れの狼/Thornhide Wolves》
リミテッド2.5点
5マナはどれも粒ぞろいだから、あまり頑張って取る必要はないかな。ところでこいつら、絶対隠れる気ないよね。
《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
リミテッド4.0点
手がかり確変待ったなし。しかも手がかりを使うたびにデカくなっていく。2つの能力の噛み合い方が素晴らしいね。長期戦で考えても、短期決戦を挑むのでも素晴らしい性能だ。
《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald》
リミテッド3.5点
大体は土地をサーチしておしまいだと思うけど、たった1マナだから入れておいて損になることがない。緑絡みのデッキなら土地の代わりに入れておいて、たまに《エラダムリーの呼び声/Eladamri’s Call》として使えたらいいな、くらいの気持ちで運用してしまって構わない。メインカラーが緑なら間違いなく入れるね。別段昂揚を意識する必要はないけど、勿論昂揚を狙うデッキで使えば特別優秀だ。
《ウルヴェンワルドのハイドラ/Ulvenwald Hydra》
リミテッド3.5点
あまりサーチして嬉しい土地はなかった気がするけど、それでも6マナ7/7以上のサイズで到達持ちだ。デカいだけな気もするけど、6マナとしては十二分に優秀だ。
《ウルヴェンワルドの謎/Ulvenwald Mysteries》
リミテッド2.0点
クリーチャーが死亡することが条件だから、専用デッキなんかじゃなくて、頭数をそろえることと、ゲームを長引かせることさえ意識していればいい。殴ることだけ考えるデッキや、呪文を中心にしたコントロールデッキには合わないから、ミッドレンジやクリーチャーによるコントロールデッキ用ってことになるかな?
兵士トークンと手がかりの相性は抜群。手がかりを使うための時間は、トークンが稼いでくれる。手がかりでクリーチャーを引けば、更に調査ができる。カナ・リ・アド。
《発生の器/Vessel of Nascency》
リミテッド1.5点
起動した段階で昂揚まであと一歩くらいまではいくだろうから、昂揚達成のためのカードとしてはかなり上等な方じゃないだろうか。昂揚を狙わないで使うなら、ちょっと悠長かも。最近だと《未開地の捜索/Seek the Wilds》とか、ほとんど使わなかったことを思い出せば理解できるはず。
《古参の聖戦士/Veteran Cathar》
リミテッド3.0点
緑白なら序盤中盤終盤いつ引いても強いカードなので高く評価したい。緑白でないなら、ただの凡庸な2マナ域としてマナカーブを埋める仕事をしてもらうことになる。能力は自分自身も対象にできるから、そこまで人間にこだわる必要はない。ピック中、同じくらいの性能のクリーチャーからピックするなら人間がいいな、くらいの感覚でいい。
《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》
リミテッド3.0点
大体のクリーチャーはガッチリとめてくれるし、いざというときは《濃霧/Fog》にもなる。あまり蜘蛛まみれにはなりたくないもから(想像するだにゾッとしないね)、5マナ域の枚数だけ常に目を向けておこう。この場合の目は8つほどね。コントロールならそんじょそこらの5マナ生物より断然活躍するものの、まあこいつでなきゃいけないというほどでもない。
《奇妙な森/Weirding Wood》
リミテッド0.5点
何かタッチで使いたいなら。もしくは調査したければ入れてもいいんじゃないかな。
緑のコモントップ5
1.《狂気の一咬み/Rabid Bite》
2.《孤独な狩人/Solitary Hunter》
3.《裏道の急使/Byway Courier》
4.《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》
5.《針毛の狼/Quilled Wolf》
緑の選手層はかなり厚めだ。《狂気の一咬み/Rabid Bite》は間違いなく最強、でもクリーチャー数を絞るデッキなら、《孤独な狩人/Solitary Hunter》や《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》を優先することもままあるだろう(クリーチャーが少ないってことは、即ちビートダウンになりにくいはず)。《巣網から見張るもの/Watcher in the Web》は生物の中でも頭一つ抜けてると思うけど、他の面々はデッキの戦略やマナカーブと相談してとることになるだろう。殴るなら針毛の狼や裏道の急使を。守るデッキなら巣網から見張るものを、てな具合だね。
緑は攻めも守りもこなせそう。テーマとしては調査と狼が目立つけど、おどろおどろしい世界こそマジック。パズル&ドラゴンズとかにはまだまだ譲れないぜ。
LSV
【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV) 牛歩
2016年4月17日 翻訳◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-green/
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
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《根から絶つ/Root Out》
リミテッド0.5点
サイド用。サイドから入れるには優秀だよ。
《古き知恵の賢者/Sage of Ancient Lore》//《古き飢えの人狼/Werewolf of Ancient Hunger》
リミテッド4.0点
5/5か、ひょっとしたらそれ以上のサイズとして君臨するのは想像に難くない。最初にカードが引けるのが素晴らしいし、なんと引いたカードで自己完結してるじゃないか。表のままで十分、変身したら手が付けられなくなるよ。
《過ぎ去った季節/Seasons Past》
リミテッド3.5点
カードを引きまくりたい画面の前のアナタにぴったり。ひきこもって墓地を肥やしてると幸せになれて、ライブラリーアウトでの敗北も防いでくれる。4.0点をつけてもいいけど、まずドレッジ的なコントロールデッキが成立するかを検証しなくっちゃ。
《再度の収穫/Second Harvest》
リミテッド0.0点
そんなにトークンが並ぶもんかね?10枚以上トークンを出すカードがあるなら検討してもいい。どうせ他の人は取らないだろうしね。
《銀毛の援護者/Silverfur Partisan》
リミテッド3.0点
コンバットトリックを多めにしてやる必要はあるものの、前のめりな赤緑デッキなら理不尽な条件でもない。幸いトランプルもあるから、トリックでダメージも通しやすいし、狼男とコンバットトリックの相性は上々だ。然るべきデッキで使えば3.0点以上の活躍は間違いないね。
《孤独な狩人/Solitary Hunter》//《群れの一員/One of the Pack》
リミテッド3.5点
コモンの割に緑の狼男は強い連中が多い。攻撃性能はかなりのものだし、序盤に出てきたら上手く捌くのは難しいだろう。後半変身したら更に凄いことになるけど、表面の人間だけで十分な性能。4マナ3/4の人間として頼りになるよ。
《魂を飲み込むもの/Soul Swallower》
リミテッド3.5点
こういう名前って黒向けじゃない?緑っぽくない。名前はさておき、これもまた昂揚コントロール向けな一枚。素のスペックはそう大したものでもないので、殴りよりはコントロール用のフィニッシャー枠ということになる。昂揚達成したら相当デカくなるから、手間暇かける見返り十分だね。
《冷静な建築家/Stoic Builder》
リミテッド1.0点
みんな 丸太は持ったな!!行くぞォ!!
凡庸すぎるのでマナカーブ目的で入れるくらいかな。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
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《群れの守護獣/Pack Guardian》
リミテッド4.0点
4マナパワー4は強烈だし、ただの4マナ4/3としても優秀。瞬速で狼男との相性も良好なあたり流石オオカミ。カードを捨てるからマッドネスの相方にも……っておい!(捨てるカードの種類をよく見よう)
まあ強いのであまり付け足すことがない。強いて言うなら、デッキにこいつが入ってるなら、余剰な土地は置かず手札に温存しておこう。
《針毛の狼/Quilled Wolf》
リミテッド3.0点
終盤でも強い2マナ域ってステキだよな!狼の仲間が増えるよやったね!!
《狂気の一咬み/Rabid Bite》
リミテッド3.5点
まさに緑の《破滅の刃/Doom Blade》。最近は除去が弱くて悲しいと思う一方、《破滅の刃/Doom Blade》に相当するような緑の呪文は長いことなかった。ちゃんとクリーチャーの頭数にさえ注意すれば、デッキ内でも最高クラスかつ使い勝手のいい除去として機能するだろう。咬むのはこっちで、相手は咬み返してこないというのは覚えておこう。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
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《謎の石の儀式/Cryptolith Rite》
リミテッド0.0点
疑心暗鬼すぎかもしれないが、自軍全員を《極楽鳥/Birds of Paradise》っぽくするって、カード1枚も使ってやることかね?まずこれを張るのに2マナかかるわけだけど、複数回マナを出して《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》よりお得って展開がどれだけあるだろうか(比較対象に引っ張り出したバネ葉の太鼓からして大したことないし)。これを使うようなビッグマナ的なデッキが作れる可能性はあるけど、望み薄じゃないかな。
《上弦の月の教団/Cult of the Waxing Moon》
リミテッド3.0点
5マナ5/4で嬉しい能力持ちだから、変身クリーチャーのお供にしてやればどんなデッキに入れても強い。誘発能力にはあまり拘らず、たまたま狼を出せたらラッキー、くらいで運用しよう。
《死天狗茸の栽培者/Deathcap Cultivator》
リミテッド3.5点
《葉光らせ/Leaf Gilder》の時点で相当なものだから、緑以外の色が出せて、終盤接死もつくかもしれないとくれば取らない手はない。別に昂揚しなくても十分な性能だから、こいつのために無理に昂揚を狙う必要はないよ。
《薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter》//《爪の群れの咆哮者/Krallenhorde Howler》
リミテッド3.5点
趣味は変身、特技はドロー。2ターン目に出して強く、10ターン目にはもっと強い。そして能力がこれまた狼男全般と相性抜群だ。何も唱えず狼男を変身させつつ、能力でマナを使い切るというのは実に優秀だし、裏面になると自前の能力で引いたカードを、これまた自分の能力でガンガン展開できる。素晴らしい。
《乗馬術/Equestrian Skill》
リミテッド1.0点
オーラの例に漏れず、メインには入れないし、サイドインすることもほとんどないと思う。相手の除去が薄ければサイドインを検討してもいい。+3/+3はウマくやればゲームを決められる修正値だ。
《分かれ道/Fork in the Road》
リミテッド1.5点
昂揚達成を狙うか、3色以上の多色でデッキを組むか。それ以外なら?分かれ道に見えてどっちの道もハズレだね。逆に昂揚や色安定のためなら1枚くらいすんなり入る。でもまあ、何が何でも頑張って確保しなきゃならん、てなもんでもないよ。
《鬱後家蜘蛛/Gloomwidow》
リミテッド2.5点
前のめりなデッキでは普通に使えるし、たまに飛行をブロックすることもできるだろう。コントロールデッキでは、マナレシオは良好なものの、地上クリーチャーで攻めてくるデッキ相手にサイドアウトすることがあるかも。
《墓モグラ/Graf Mole》
リミテッド3.0点
手がかりデッキで使えば、本人のサイズと相まって能力があまりに優秀だから、3.5点に迫る性能を見せてくれると思う。手がかりを使うと盤面的には後手に回りがちだけど、手がかり1つあたり3点のライフがあれば、後れを取った分を上手に取り返してくれる。
《土地守/Groundskeeper》
リミテッド0.0点
こいつさえいれば土地をディスカードし放題だぜヒャッハー!
で?っていうwww
《ナッターノールズの隠遁者/Hermit of the Natterknolls》//《ナッターノールズの一匹狼/Lone Wolf of the Natterknolls》
リミテッド3.5点
能力でカードを引くことはまずないにしても、こいつが睨みをきかせてると、相手は動き方を変えざるを得ない。必ずしも目に見える形でなくても、相手の動きに制約をつけるというのがミソだね。基本的なサイズも優秀だから、色が合えば入るだろう。どうしてこう、隠遁者ってカードは名前の割に強いのが多いんだろうね。こいつら本当に隠遁してるのか?
《内陸の木こり/Hinterland Logger》//《森林を切り裂くもの/Timber Shredder》
リミテッド3.0点
「誰もいない森で木が倒れたら どんな音がするか」っていう哲学の問いを連想するけど、どっちかというとこいつは彼岸島のが似合いそう。裏表とも目を見張るほどではないものの、2マナクリーチャーとしての仕事は着実にこなす。こういうカードこそリミテッドの中心、大黒柱だ。
《吠え群れの復活/Howlpack Resurgence》
リミテッド1.0もしくは3.5点
ガチ狼デッキなら、これはまさしく瞬速付き《栄光の頌歌/Glorious Anthem》。吠え面かかせてやろう。実際、赤緑で狼に寄せたデッキなら、という条件付きではあるけれど、ホンモノの栄光の頌歌みたいに運用できるはず。瞬速のおかげで、狼男を変身させながら、相手のターンに呪文を使うこともできる。シナジーとはこうでなくっちゃね。
《容赦無い泥塊/Inexorable Blob》
リミテッド3.5点
いくら頑張って昂揚を狙うデッキでも、最初の数ターンで速やかに達成できるとは思わない。というわけでコイツの評価はほぼほぼ《ネシアンの狩猟者/Nessian Courser》相当ということになる。3/3がまだ戦闘で暴れられるうちに昂揚を達成したらぶいぶいいわせてやろう。最低ラインも保証されてるし強いよ。
《剛胆な補給兵/Intrepid Provisioner》
リミテッド3.0点
こいつもだけど今回の緑は随分と、恵まれたサイズにメリット能力がついてる連中が多い。人間をそれなりに採用してれば、4マナとしては平均以上の働きをするだろう。人間がいなくて誘発能力が無駄になっても、デッキに入らないほど弱くはないさ。
《ケッシグの不吉な豚/Kessig Dire Swine》
リミテッド2.5点
ガチムチ野郎が必要なら、マナカーブの頂点に居座ってもらうのも悪くない。6マナクリーチャー不在だからといって焦る必要はないから、無理せず後半取れるときに取ろう。昂揚したらまあまあ嬉しいが、見返りがトランプルだけじゃ、手間暇かかる昂揚を狙う動機としちゃ弱いね。
《ラムホルトの平和主義者/Lambholt Pacifist》//《ラムホルトの解体者/Lambholt Butcher》
リミテッド3.0点
フレイバー通り、自衛権で守りを固めるデッキにぴったり。コントロールなら頼もしいブロッカーとして即採用するところだけど、前のめりなデッキなら抜けることもあるだろう。隣にデカいのがいないと殴れないと思わせつつ、いずれ変身して自ら殴りに行けるというのが嬉しいね。
《壌土のドライアド/Loam Dryad》
リミテッド0.0点
ドライなようだけどね、カード未満とはこういうことをいうんだ。
《道理を超えた力/Might Beyond Reason》
リミテッド1.5点
重たい代わりに効果が永続するコンバットトリックは結構だが、積極的に拾いたくなるようなカードではないな。そこそこ昂揚が期待できて、呪文に割く枠が余ってるなら入れてもいい、くらいかな?
《黴墓のゴミあさり/Moldgraf Scavenger》
リミテッド1.0もしくは3.0点
積極的に昂揚していくデッキなら、極上の2マナ域といえるだろう。昂揚しないなら何がしたいのか分からないカードだから流れやすいし、周りとピック方針が被っていないか知るのにも役立つ。どうせ他の人には無用だし、流して一周を期待というのも全然ありだろう。5~6ターン目に安定して昂揚できるようなら、もうゴミとは言わせない。
《月夜の狩り/Moonlight Hunt》
リミテッド1.0もしくは3.5点
少なくとも狼が7体はいないと何も起きないんじゃないだろうか。逆に10体以上いるなら、狼デッキの見返りとして十分だ。ちなみに狩られる側は反撃できないから、使用感覚は緑の《破滅の刃/Doom Blade》さながらだと思う。
《偏執的な皮剥ぎ人/Obsessive Skinner》
リミテッド3.5点
ただの熊として優秀で、終盤も役割を持てるクリーチャーって素敵だよね。2ターン目に出ても10ターン目に出ても強い。俺が2マナ域をほめるときの十八番コメントだけど、いい加減しつこいかな?事実だから仕方ないんだけどね。展開で躓かないよう序盤を安定させてくれて、終盤は真の能力が解放されるというのは、2マナ域としちゃ超優秀。何度も何度も+1/+1カウンターをばら撒けるのは相当強力だ。5~6ターン目に出して、周りを強くしてけしかけていこう。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 緑 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
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Shadows over Innistrad Limited Set Review – Green
Luis Scott-Vargas, 2016年4月1日
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《狙いは高く/Aim High》
リミテッド1.5点
本当に狙いが高いなら、この程度のコンバットトリックで満足したりはしないな?まあ平凡でありふれたコンバットトリックって感じだね。
《秋の憂鬱/Autumnal Gloom》//《秋分の古きもの/Ancient of the Equinox》
リミテッド1.0もしくは3.5点
本気で昂揚を狙うデッキで使えば、昂揚達成に貢献しつつ、昂揚の恩恵でもあるという素晴らしいカードだ。緑黒以外で使えないとは言わないけど、憂えずして昂揚を安定して達成できることが前提だ。黒緑でも昂揚を狙わらないなら微妙だし、もちろん適当な緑のデッキに放り込んでも何も起こらないよ。
《茨橋の巡回兵/Briarbridge Patrol》
リミテッド3.5点を
簡単に2:1交換が取れてアドバンテージになるし、ちょっと工夫してやれば調査しまくる凄い奴だよ。更に手がかり3つと6マナ払うと、マナコストを踏み倒してクリーチャーを展開できる。手がかりは相手のターンにドローに変換すればいいので、こいつがいるなら手がかりはターン終了時踏み倒せるように、相手の第2メインで使おう。
《裏道の急使/Byway Courier》
リミテッド3.0点
単体で見ても非常に強いし、手がかりデッキならシナジー要員でもある。こんなアドアドしいクリーチャー、そうは流せないな。
《翼切り/Clip Wings》
リミテッド0.5点
奴はサイドボード要員の中でも最弱。飛行対策の面汚しよ。撃ち落としたい相手がサイド後出てきたとしても、スピリットトークンがいるだけで邪魔されてしまう。
《未知との対決/Confront the Unknown》
リミテッド1.0点
単体で見ると、+1/+1してカードを引ける3マナのコンバットトリック相当。使えなくはないけど、できれば使いたくないね。手がかりデッキならマシだけど、手がかりデッキに一体何枚コンバットトリックが必要だというのか。サイドボードの方が未知に遭遇できるんじゃないかな?。
《蟻走感/Crawling Sensation》
リミテッド1.0もしくは2.5点
こういうカードを見るとうずうずする。大体無用なんだけど、専用デッキを組むとたまにちょっと嬉しい。機能したときは壮観じゃないかと思うんだがね。誤解しないでほしいんだが、俺は使う気満々だよ。墓地をいじるデッキで悪いことをしたい。ただ、少なくともトークンが1体出ないとお得じゃないし、単体ではカード1枚にすらならないただの置物だ。昂揚達成目的でも使えるけど、昂揚を狙うだけなら他のカードの方が効率いいと思う。
【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 赤 (by LSV) 後編
2016年4月10日 翻訳◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月31日
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赤のコモントップ5
1.《癇しゃく/Fiery Temper》
2.《ヴォルダーレンの決闘者/Voldaren Duelist》
3.《吠え群れの狼/Howlpack Wolf》
4.《ガツタフの放火魔/Gatstaf Arsonists》
5.《苦しめる声/Tormenting Voice》
赤のコモンでは、癇しゃくが他を寄せ付けない文句なしの1位。対照的に2~5位はかなり似たり寄ったりだ。攻めるデッキなら、ヴォルダーレンの決闘者より強いコモンはないと思うが、殴らないなら決闘者は大分価値を落とすことになる。吠え群れの狼も、赤緑なら多少ブロックに回れるかもしれないが、決闘者と同じく攻めるデッキ用。どのコモンをどの順位に据えてピックするかは自分次第だから、マナカーブだけ気をつけよう。《苦しめる声/Tormenting Voice》もまた、デッキによって強さが変わる1枚だから、癇しゃくは別格としても、それ以外の全てより優先する可能性があるだろう。
総括すると、赤は攻めるカードと、マッドネスパーツの2種類に寄っている。戦略は攻めるだけでもいいし、マッドネスだけでもいい。あるいは両方でもいいだろう。2つが相反しない以上、どちらかでしか使えないというカードが少なくて、今回赤は、デッキを組みやすい色なのかもね。
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月31日
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《傲慢な新生子/Insolent Neonate》
リミテッド1.5点
1マナ1/1は戦力外と喧伝しまくる俺でも、悔しいがこいつはあまりに華麗な仕事人と認めざるを得ない。まずこいつは0マナのマッドネス要員で、早い段階で戦場に出ればちょっとダメージも稼げる。終盤引けば余った土地を新しいカードに変換してくれる(手札は減るけど)。1マナマニアを正気に戻すべく、例によって低評価をつけようと思ったんだが、今回は普通の点をつけた。マッドネスとか昂揚とか、特に攻めるデッキだとこいつを入れるべき場合は確かにある。
《ケッシグの鍛冶場主/Kessig Forgemaster》//《炎心の人狼/Flameheart Werewolf》
リミテッド3.0点
素のままでも2/1で戦闘しにくい能力付きだが、裏の3/2になったら能力まで更に厄介に。2点ダメージかなりやりにくい。攻めに守りにどっちでも優秀な能力だから2マナの価値は十分あるし、終盤裏になったら尚のことうまく処理するのが難しい。
《稲妻の斧/Lightning Axe》
リミテッド4.0点
初出の時のらせんにもマッドネスがあって存分に使い倒したけど、1マナの除去として使うことができて、おまけにマッドネスまで使うことができる。手札を捨てるコストも、マッドネスを捨てて思わず笑みがこぼれる。暇なときには6マナで撃てて文句なし。そうそう黙って流すカードじゃないよ。使用感としては《残忍な切断/Murderous Cut》に思ったよりずっと近い。
《狂気の預言者/Mad Prophet》
リミテッド4.0点
《無謀な識者/Reckless Scholar》をレビューした時も言ったけど、今回のルーターは相当高く評価すべき。あまりに点数が高いものだから、これを書いてる俺自身が狂気の預言者とか言われかねないかも。願わくば実プレイ後、やっぱり俺は狂気なんかじゃない、《礼儀正しい識者/Civilized Scholar》だったと思われたいね。普通のルーター能力、マッドネス、昂揚とあまりに色々なことができてしまう。こんなにルーターが強い環境はそうそうないと思うんだよね。
《溶岩の地割れ/Magmatic Chasm》
リミテッド1.0点
《溶岩の地割れ/Magmatic Chasm》がどれくらい有効かって?今撃てば勝てるなーという瞬間を数えてみればいいと思うよ。
と言うとでも思ったか!唱えれば勝つ瞬間はあるが、それ以外の時は手札で腐るということを計算に入れないとダメだ。前のめりなデッキでは使うこともあるかもしれないけど、主な用途は盤面を固められたときの打開策としてサイドインすること。1枚くらいは簡単にとれるだろう。
《邪悪な囁き/Malevolent Whispers》
リミテッド2.0もしくは3.5点
溶岩の地割れと同じく、使える局面が限られるカードだが、強い局面ではとことん強い。攻めるデッキで使えば、ブロックに立っている4/4を奪って6点ダメージ、それに4/4のせいで殴れなかった奴らが雪崩れこんで相手を押しつぶす。これだけでも大変結構なお点前だが、もっと上手い使い方がある。
このカードの真の強みはマッドネスにある。今回マッドネスに残されたデザインスペースを最も見事な形で活用したカードといっていいだろう。邪悪な囁きをインスタントタイミングでディスカードしてやれば、新たな世界が開ける。戦闘中に相手のクリーチャーを奪ってブロックすれば、+2/+0の修正も相まって複数のクリーチャーを始末が可能。ぶっ飛んだ戦果が期待できる。この性能を最大限に引き出すには、赤メインのマッドネスで攻めるデッキで使うのがいい。そうすれば、普通に反逆で道をこじ開ける方法でも、相手のターンの戦闘に奪う方法でも、十二分の性能を発揮することだろう。
とまあ強いのは間違いないんだが、決して安定して強いカードというわけではないので、色があっても不要という場合も多い。でもうしかるべきデッキで使うば文句なしに強力なこと請け合いだよ。
《火の猟犬/Pyre Hound》
リミテッド2.0もしくは3.5点
1回大きくなってくれれば、マナレシオ的に優れたクリーチャーになる。できれば呪文満載のデッキで使いたい。インスタントとソーサリーが合わせて3~4枚程度だと、デッキに入らなくはない程度のクリーチャーに過ぎないが、インスタント・ソーサリーの割合を増やせば増やすだけ強くなる。合わせて8枚以上あれば、意識して集める価値が出てくると思う。
個人的に、こいつがコモンで刷られたのがとても嬉しい。俺はこういう、デッキの中核になって、うまく組めたとき見返りの大きいカードが好きだ。こいつは壊れというほどではないけれど、是非仲良くしたいもんだね。この手のデッキを選ぶカードは強くないことも多いんだけど、もしかしたらめっちゃ強いかもしれないし。
《貪欲な求血者/Ravenous Bloodseeker》
リミテッド3.0もしくは3.5点
マッドネスデッキ以外では、小器用な2マナ域といった感じか。ブロック性能は良好だし、カードを捨てることになるとはいえ大概の奴と相討ちを取ることができる。まあ落胆させられることはないだろう。マッドネスだとか昂揚だとかに寄せたデッキでは、ほぼすべてのカードを引き立てる立役者になるだろう。マッドネスを使う上で、マナを使わずに手札を捨てられる手段は貴重だ。マナカーブを整える手段にもなるし、吸血鬼やマッドネスを使うとき是非欲しい1枚だ。
《灰と化す/Reduce to Ashes》
リミテッド2.5点
4マナと5マナでは使い勝手がかなり違うが、それでもピックしたらほぼデッキに入るレベルではあると思う。でも1枚取ったら、それ以降はかなり点数を下げるよ。追放するって部分もそれなりに役立つはず。《近野の司祭/Nearheath Chaplain》をこれで倒せたら、実績解除でシルバートロフィーくらい進呈してもいい。
《アドレナリン作用/Rush of Adrenaline》
リミテッド1.5点
前のめりなデッキでなら使えなくはないけどね。ダメージを通す手段としてはいいが、戦闘で一方的にやり込める手段としては、タフネス修正が物足りない。もうちょっとサイズ修正を上げてほしかった。あと、そうそう。これみたいな軽いコンバットトリックは、狼男デッキだと変身を解除してしまうことになりがちなので、狼男を中心にデッキを組む場合、少し評価を落とした方がいい。気をつけて。
《苛虐な魔道士/Sanguinary Mage》
リミテッド2.5点
2マナ1/3というだけで普通に採用できると思っている俺だが、個人的な好みを計算に入れなくても、こいつの実力は信用していい。相手どると戦闘中2/4になるくらいは警戒しなきゃいけないし、マッドネスデッキなら3/5になる可能性すらある。《ジェスカイの学徒/Jeskai Student》は当初の予想より大分できる奴だった。こいつもきっと学徒並に頑張るだろう。
《災いの狼/Scourge Wolf》
リミテッド3.5点
2/2先制攻撃は2マナ支払う価値が十分以上にある。ダブルシンボルだが、前回ゲートウォッチのときと違って、無色土地と色マナに頭を悩ます必要もなくなったしね。昂揚も達成できたらかなりの戦力。デッキにこいつがいるなら、アドレナリン作用も入れていいね。
《無差別な怒り/Senseless Rage》
リミテッド1.0もしくは2.5点
安直な強化目的でオーラをデッキに入れると、無差別な怒りを露わにする人っているよな。ただこいつは別。普通に前のめりなデッキだからという理由では微妙な性能だが、マッドネスで使えれば中々面白い。マッドネスしながら攻めるデッキを組むなら、修正が残る分、普通のコンバットトリックの代わりに1,2枚入れるといい仕事をしそうだ。
《罪を誘うもの/Sin Prodder》
リミテッド3.5点
構築で弱く、リミテッドで強い。《闇の腹心/Dark Confidant》を正反対にしたようなクリーチャーだね(リミテッドで《闇の腹心/Dark Confidant》を使ったことのある俺が言うんだから間違いない。鼻血が出るほどライフを失った)。こいつは3マナ3/2のサイズに、相手を地獄に誘い込む。確かに土地がめくれるとタダで叩き落とされるが、ライフはいずれ減っていき、ドローを止めるためのライフはいずれ尽きる。個人的には、相手にドローさせるくらいならライフが0点になるまで支払ってやるけどね。とにかく嫌な奴だよ。できれば赤い前のめりなデッキで使いたいが、別に攻めるデッキでも守るデッキでも使っていい。
《皮膚への侵入/Skin Invasion》//《皮膚から抜け出たもの/Skin Shedder》
リミテッド2.0点
優秀なブロッカーをそれなりに確保できていれば、大分使い勝手がいいと思う。前のめりなデッキでエンチャントされたクリーチャーに攻撃を強制させるって用途もあるけど、どっちかというと守るデッキで使う方がいいかな。小型クリーチャーを処理しつつ3/4を出せるのは中々悪くないし、序盤に抜け出てきたら3/4で盤面を支配できる可能性もあるだろう。困るのは後半引いて、貼ったクリーチャーを処理できない場合だ。困ったとき文字通り何もしないのが欠点だ。
《悪意ある動機/Spiteful Motives》
リミテッド3.0点
なんかやたらとオーラに瞬速がついてると思わない?往年のいわゆるインスタントメントがなんでこう持ち上げられてるのかわからないが、赤くて攻めるデッキに嬉しい一枚なのは間違いない。唱えて無事クリーチャーについたら戦闘では一方的に勝てるだろうし、盤面に対処しにくいクリーチャーが残る。たとえば2/2で攻撃して、相手の3/3や4/4に止められた際、これをつけたとしよう。なんと戦闘後、5/2先制攻撃が残るんだぜ。3.0点をつけるに十分。クリーチャーが少ないデッキなら入れないだろうが、それでも高得点をつけるべき強さがある。
4~5ターン目に貼ればゲームが簡単になるかも。相討ちだと思ったものが一方的にやられ、おまけに相手の場に6/3先制攻撃が残るとなれば相当なものだよ。
《ステンシア仮面舞踏会/Stensia Masquerade》
リミテッド1.0もしくは3.5点
またまたインスタントで降臨するエンチャントだ。うまく着地させたら戦闘で一方を取る以外、どんな悪いことができるか見てみよう。
仮面舞踏会で起きることは2つに1つ。相手の盤面を崩壊させるか、まったく何もしないかどっちかだ。攻める吸血鬼マッドネスデッキでは、戦略の上でこの上なく強力なカードよ。でも吸血鬼以外のデッキではゴミでしかない。《貪欲な求血者/Ravenous Bloodseeker》でこれを捨てられたら、戦闘で一方を取られた上、これが残るという最悪な状況に追い込まれることになるだろう。吸血鬼たっぷり(10体以上)、マッドネスも狙える構成なら、是非是非デッキに入れたい。そうでなければポイーでいいよ。
《構造のひずみ/Structural Distortion》
リミテッド0.5点
ひずみがあるのはマナコストの方だ。メイン採用などありえない。よほど許せないアーティファクトを見たら使うことがあるかもしれないとかなんとか。
《苦しめる声/Tormenting Voice》
リミテッド3.0点
フレイバー評価:A+ 完璧なフレーバー
タルキール覇王譚と龍紀伝でお世話になったね。当時から普通に強かったけれど、今回は環境のおかげで相対的にかなり強化されている。まずメイン採用間違いなしだろう。マッドネスや昂揚との相性が素晴らしいし、何よりこのイラスト、このフレーバー、再録とはやはりこうでなくては。
《ウルリッチの同族/Ulrich’s Kindred》
リミテッド3.0点
緑マナがないと普通くらいの評価だが、2つ目の能力が起動できたら脅威そのもの。赤緑は攻撃寄りな色の組み合わせだし、狼や狼男の多い色だから、こちらのデッキに実際多いかは関係なく、相手からすると嫌なクリーチャーだ。
ついつい能力を起動したくなるけど、起動しない方が正解ということもあるのを覚えておこう。相手がこちらの狼なり狼男をブロックした際、罠の可能性もある。4マナも使ってインスタントで処理されたら辛いものがある。見えているこの能力に向かって、不利になるような怪しいブロックをしてきたら気をつけた方がいい。どちらかというとこの能力は、実際に使うよりちらつかせてコトを有利に運ぶ方が使えるから、相手が見えてないかのような挙動をしてきたら、普通に解決させた方がいい時もあるよ。
《放たれた怒り/Uncaged Fury》
リミテッド1.5点
インスタントメントにコンバットトリックで隙を生じぬ2段構え。というわけでこちらは2段攻撃がつく。重たいから何枚も取るのは考え物。でもダメージ効率は気に入った。4/4に唱えれば実質6点ダメージが追加だから、ゲームを終わらせるにはもってこいだ。
《突沸の器/Vessel of Volatility》
リミテッド0.0点
解説が大変になるので、お願いだからこういうカードをデッキに入れるのはやめてほしい。確かに都合よく重量級をポンと出せることもあるだろうけど、大体はカード1枚分の価値なく終わるよ。
《村の伝書士/Village Messenger》//《月の出の侵入者/Moonrise Intruder》
リミテッド1.0点
《無謀な浮浪者/Reckless Waif》はあんまり好みじゃなかった。村の伝書士も同じ理由で好きになれない。表面の1/1バニラがあまりに弱くて、変身した後は1マナとしては強いものの、表の弱さを補えるほどじゃない。上手に組めた狼男デッキ以外じゃ用はない思う。狼男デッキでも正直どうだろうね。
《ヴォルダーレンの決闘者/Voldaren Duelist》
リミテッド3.0点
コントロールじゃお呼びでないから、この点数は攻撃面に絞っての評価だ。突然現れて、ブロック不能と速攻で6点以上のダメージをもぎ取っていく。安定はしないものの非常に強力だ。環境にこいつがいるせいで、安全策を取る際普段よりいっそう気を付ける必要がある。盤面が空でも慢心せず、数体は見張りを立てた方がいいな。
《悪魔の棲家の狼/Wolf of Devil’s Breach》
リミテッド4.5点
でかい!軽い!そして攻撃時の能力が美味い。ここまでデタラメだともう、捨てるカードはマッドネスかどうかとか気にしなくてもいいくらい。強力なレアってのはこういうやつだ。
赤のコモントップ5
1.《癇しゃく/Fiery Temper》
2.《ヴォルダーレンの決闘者/Voldaren Duelist》
3.《吠え群れの狼/Howlpack Wolf》
4.《ガツタフの放火魔/Gatstaf Arsonists》
5.《苦しめる声/Tormenting Voice》
赤のコモンでは、癇しゃくが他を寄せ付けない文句なしの1位。対照的に2~5位はかなり似たり寄ったりだ。攻めるデッキなら、ヴォルダーレンの決闘者より強いコモンはないと思うが、殴らないなら決闘者は大分価値を落とすことになる。吠え群れの狼も、赤緑なら多少ブロックに回れるかもしれないが、決闘者と同じく攻めるデッキ用。どのコモンをどの順位に据えてピックするかは自分次第だから、マナカーブだけ気をつけよう。《苦しめる声/Tormenting Voice》もまた、デッキによって強さが変わる1枚だから、癇しゃくは別格としても、それ以外の全てより優先する可能性があるだろう。
総括すると、赤は攻めるカードと、マッドネスパーツの2種類に寄っている。戦略は攻めるだけでもいいし、マッドネスだけでもいい。あるいは両方でもいいだろう。2つが相反しない以上、どちらかでしか使えないというカードが少なくて、今回赤は、デッキを組みやすい色なのかもね。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-red/
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-red/
《炎刃の天使/Flameblade Angel》
リミテッド4.0点
6マナ4/4飛行のサイズだけ見るとちょっと割高感があるが、相手のおいたを咎める能力はかなり強烈だ。ダメージレースを挑まれても、こっちがチャンプブロックしたってダメージ入って相手を突き放せるし、ライフを減らせば相手もライフが減っていく。こいつと戦ってると荒んでくること間違いなし。早めに取ってしまいたいね。
《ガツタフの放火魔/Gatstaf Arsonists》//《ガツタフの荒廃者/Gatstaf Ravagers》
リミテッド3.0点
アツイゼ、アツイゼェーッ!アツクテシヌゼェーッ!まず5マナ5/4の時点で強いし、同じ狼男でも重たい連中は、比較的裏面に期待していいのもプラス要素(後半出てくると、手札の消耗的に変身しやすい。表面の時間が短くなる)。放火魔は赤ければとりあえず1枚入れたいカードだけど、《灰と化す/Reduce to Ashes》とマナ域が被るから注意してね。
《ガイアー岬の山賊/Geier Reach Bandit》//《ヴィルディン群れの頭目/Vildin-Pack Alpha》
リミテッド3.0点
大体3マナ3/2速攻で合格。能力のためこいつの親類三属を結集できるかはわからないけど、こいつだけでも変身すれば4/3だしね。
《霊魂破/Geistblast》
リミテッド3.5点
赤1色として考えると2.5点くらいのカード(タフネス2が多い環境なら3点でもいい)。でも青赤で呪文多めの構成だと超凄いカードに変貌する。言うほど呪文ばかりでなくても十分強いので、採用するからといって何かが犠牲にするわけでもない。墓地肥やしとも好相性だし、影が覆う前のイニストラードの《燃え立つ復讐/Burning Vengeance》を思い出すね。
《つぶやく悪鬼/Gibbering Fiend》
リミテッド3.0点
前のめりなデッキでどのくらい昂揚が狙えるか疑問だけど、ゲームを終わらせる手合いではあるからきっと強いだろう。2/1で場に出たときに1点なら優良クリーチャーといっていいし、終盤ライフを狙いにいくこともできる。俺は好きだね。
《黄金夜の懲罰者/Goldnight Castigator》
リミテッド4.0点
誤解を恐れず言うが、こいつの裏目っぷりは相当なものだ。相手が場に残る、生かさず殺さずの除去を貼ってきたら(《金縛り/Sleep Paralysis》が筆頭候補)、ライフは実質半減だ。恩恵として得られるのは4マナ4/5速攻相当のクリーチャー。本体性能は素晴らしい。一応言っておくけど、実質4/5相当って意味だよ。PV(Paulo Vitor Damo da Rosa)記事のコメント欄でも指摘されまくってたけど、4/9だけど4/9じゃなく4/5として扱った方が現実的に正しいからさ。
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-first-look-black-and-red/
ありがたいことに、これ以外のクリーチャーへのダメージは倍にならないから、空から殴りつつ、地上をしっかり固めるというのがいいかな。それ以外にも除去や生贄手段なんかでサポートしてやれば、どんなリミテッドデッキでも立派に活躍できることだろう。デメリットはキツいが、それでも強いカードなのは間違いない。相手によってはとても入れてられないこともあるだろうが、4/5のブロッカーとして見たって悪くないもんだよ。
《嵐の活用/Harness the Storm》
リミテッド0.0点
荒らしに反応する奴も荒らし。ノーコメントを貫こう。
《吠え群れの狼/Howlpack Wolf》
リミテッド3.0点
狼デッキで使うと、軽くて強くてブロックまでできるお得なクリーチャー。前のめりなデッキはこういうカードで脇を固めたい。逆にコントロールでは、頑張って採用するクリーチャーをできるだけ狼で固めない限り使えないだろう。何も考えず取れるカードではないけど、それでも強いと思うよ。
《巨体の悪魔/Hulking Devil》
リミテッド1.0点
2マナ域と相討ちになる4マナ域はちょっと。もっとケツを鍛えて、どうぞ。
《手に負えない若輩/Incorrigible Youths》
リミテッド3.0点
普通に唱えたときの《轟きの巨人/Thundering Giant》相当の時点で悪くないから、マッドネスがなくても攻めるデッキなら十分採用できる。使いやすいマッドネス手段が手に入ったなら、更に凄い。ドラフト序盤でお近づきになりたいね。3ターン目にマッドネスで出てきたら驚異的だから、序盤大暴れする可能性があるというのも見逃せない。
《内面の葛藤/Inner Struggle》
リミテッド3.5点
大体なんでも除去れるだろうから、確保するときに葛藤したりはしないだろう。接死は手玉ん取りやすく、絆魂だと少し躊躇するかも(対戦相手がライフを得るからね)。相手のクリーチャーによってはききにくいこともあるけど、序盤から除去を集めるのは間違ってない。最悪でも、ブロッカーと合わせれば大体何でも倒せるはずだ。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 赤 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-red/
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Red
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
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《アヴァシンの裁き/Avacyn’s Judgment》
リミテッド4.5点
2マナになっても《二股の稲妻/Forked Bolt》は威力十分、マッドネスしてインスタント《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》になったら手が付けられない。秒で取るカードだし、マッドネスデッキで使えばセット内で至高の一枚になると言っても過言ではないだろう。うまくマッドネスできず、《二股の稲妻/Forked Bolt》として使ったとしても最低限以上の性能だよ。
《血狂いの吸血鬼/Bloodmad Vampire》
リミテッド2.0点
4/1はあっさり通してくれるサイズじゃないから、普通に唱えるカードとしては二流以下だ。でも安定してマッドネスできるなら中々いい。ゲームを終わらせる速さは中々のものだから、ブロッカーを排除できるようにして使うのもいい。
《首折れ路の乗り手/Breakneck Rider》//《首折り/Neck Breaker》
リミテッド3.5点
シンボルが濃いにせよ、3マナ3/3で変身すれば5/3トランプルで、自分以外にも横並びで修正が入る。予想を裏切らない強さだと思うよ。
狼男について
狼男を変身させる目的で、何もせずターンを返すのは総じて裏目に出ることが多い。何もせず変身を狙うのが正しいこともあるけれど、相手が軽いキャントリップ呪文を構えていたり、次のターンで呪文を2枚唱えられてしまうと、変身のために序~中盤のターンを飛ばしてしまう大惨事になりかねない。狼男は強いものが多いし、特に裏面はどれもが素晴らしい性能だ。でもとにかく変身ばかり狙うのは感心できない。狙わなくても自然と変身するタイミングはあるし、終盤であれば苦労せずとも変身するよ。ただ序盤から無理に、露骨に狙う必要はないってことだね。普通に展開するなり呪文を唱えよう。
《内部着火/Burn from Within》
リミテッド4.0点
ちょっとしたおまけつき《猛火/Blaze》なんだから勿論強い。序盤は小型クリーチャーを焼き、中盤は5/5とか手こずるサイズを処理し、終盤プレイヤーを焼き尽くす柔軟性は評価されるべきだ。破壊不能云々や追放効果も、劇的に評価を変えるものではないにせよついてて嬉しい効果だね。
《既決殺人犯/Convicted Killer》//《焼き印の咆哮者/Branded Howler》
リミテッド1.5点
両面合わせてまあまあくらいの狼男。3マナとしてみると表の2/2は凡庸で、裏面は4/4で平均以上、合わせると普通くらいかな。狼や狼男シナジーがあるなら入れて、そうでないなら要らない感じか。
《悪魔と踊る/Dance with Devils》
リミテッド3.0点
今回の小悪魔系カードはかなりいい感じだよね。死んだときに1点ダメージを飛ばす1/1が2体出ると、デカいクリーチャーでも撃ち落とせるし飛行に対処したりもしやすい。生贄供給源としても秀逸。その上インスタントだから、タフネス1を大量に巻き込んで1:多交換も狙える。これから毎日悪魔と踊ろう!
《悪魔の遊び場/Devils’ Playground》
リミテッド4.0点
踊りにちょっと追加マナを支払うだけで、2体もの小悪魔が追加とな!ソーサリーになったとはいえ、かなり強烈だ。6マナとして申し分なし、盤面を膠着させるのにうってつけだろう。
小悪魔を使うときの注意として、複数ブロックする場合は、計算通りにコトが運ぶかくれぐれも気をつけよう。たとえば相手が6/6で攻撃してきてたとして、小悪魔3体でブロックしたとする。一見、3体で3点ダメージを与えつつ、死亡時誘発の3点ダメージで6/6を討ち取れるように見える。だが落ち着いてもう一度見てほしい。相手がダメージ割り振りを最初の小悪魔2体のみに割り振って3体目を無視した場合、誘発が2体分しか起こらず倒すことができなくなるんだ。そんな状況にはならないよう、判断は冷静にね。
《内部衝突/Dissension in the Ranks》
リミテッド1.0点
これは意見が割れるところだと思うんだけど、どうもあまり強いカードには見えない。ご都合的な展開を考えたらそりゃ確かに強いんだけど、そういう状況がお目にかかれるかどうか。まず撃つためには相手が2体クリーチャーをブロックに回してくれなきゃいけないし、その2体がこれまた同士討ちにおあつらえ向きなパワーとタフネスでないと美味しくない。あと重たいという問題もあるけど、それはまあ攻撃時にマナを立てておくのは基本ってことで、そこまで怪しくは見えないはず。
というわけで、完全にご都合主義的なカードだと思う。確かにうまくはまれば、巨大クリーチャー2体を一気に葬ったりするのも夢じゃない。でも現実では、そもそも相手が思うようにブロックしてくれなくて唱えることすらできなかったり、2/2と4/4を対象にとって2/2だけ倒す程度に収まることが多いんじゃなかろうか。とどめにこちらのクリーチャーがブロックをされなくなるわけじゃないから、ダメージを通すことすらできない。デッキがクリーチャーばかりで呪文不足なら入れることもあるかもしれないし、やたら守りを固めてくるデッキ相手にサイドインすることはあるかもしれない。でもメインに入れたいカードではないと思う。
《両手撃ち/Dual Shot》
リミテッド1.5点
要は《火花魔道士の計略/Sparkmage’s Gambit》だよね。23枚目とかでデッキに入れる分には悪くなかったけど、いつでも入れたいようなカードというわけでもなかった。これも1:2交換を狙えるカードとはいえ、2/1とか見かけたら温存せず撃ってしまっていい。スピリット・トークンを2体やれるのはいい感じだから、サイドボードに1枚確保しておきたいね。
《燃えさし眼の狼/Ember-Eye Wolf》
リミテッド1.5点
2マナ1/2で、相討ちを取るためにマナが必要というのは微妙に思える。でも速攻がついてるから一考の余地はありそうだ。相手がブロッカーを残してないときに走って、さしずめ《火の玉/Fireball》みたいに爆発力を発揮できることがあるかもしれない。以前、似たカードが弱かったという理由で不当に点数が下げるのは良くない(《残忍な峰狼/Feral Ridgewolf》のことだね)。前のことは忘れて、偏見のない目で見てやりたいと思う。
《ファルケンラスの過食者/Falkenrath Gorger》
リミテッド3.0点
能力は勿論強力だし、1マナ2/1は立派な戦力。1-1初手で取れたら、吸血鬼やディスカード手段を腹いっぱい詰め込もう。こいつ自身の能力と相まって美しいテーマデッキが作れるはず。自前でマッドネスを持ってる吸血鬼も多いから少し損した気分になるかもしれないけど、そんな環境でも十分有能だよ。対して見かけたのがピック終盤だと、そこから合ったカードを集めるのは大変だから少し色褪せて見えるかな。
カードアドバンテージが稼げて、突然クリーチャーを出す奇襲性もあるトリックスター。しかも軽量で殴るのにも向いている。こいつが戦場にいて、相手が大量のマナを立ててるとき、殴りに行けるかい?俺はごめんだね。
《癇しゃく/Fiery Temper》
リミテッド3.5点
正統派な赤除去として見た場合、3マナ3点のインスタントは良好な部類だ。ダブルシンボルが少し厳しいけど、マッドネスすると《稲妻/Lightning Bolt》として使える利便性は、普通に唱えたときの色拘束を補って余りある。《稲妻の斧/Lightning Axe》で《癇しゃく/Fiery Temper》を捨てたりしたら、相手の盤面を壊滅状態に持って行けることだろう。環境に癇しゃくがあるというだけで、手札を捨てる手段と山が1つアンタップ状態なだけで、意味深に見えてくる。環境最良の除去の1つで、マッドネス手段が多ければ4.0点まで評価を上げていい(いかに元祖稲妻が強かったか、改めて再認識させられるね)。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 黒 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2016年3月30日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-black/
黒のコモントップ5
1.《死の重み/Dead Weight》
2.《殺人衝動/Murderous Compulsion》
3.《闇告げカラス/Crow of Dark Tidings》
4.《グール呼びの共犯者/Ghoulcaller’s Accomplice》
5.《遠沼の亡霊/Farbog Revenant》
1位と2位はまあわかりやすい。死の重みと殺人衝動は、死の重みの方に軍配を上げたい。デッキによっては殺人衝動が上に来ることもあるだろうけど、死の重みはあまりに軽くて無駄がなく使いやすい(しかも墓地に行きにくいエンチャントなので昂揚にも貢献する)。あとの3枚は団子状態で、ベスト5には入らなかった《マウアー地所の双子/Twins of Maurer Estate》もそれほど3~5位と評価が離れてるわけじゃない。本気でマッドネス祭りをするなら、上3枚の代わりに双子を取ると思うよ。でも殴るデッキ、もしくは昂揚を狙うデッキなら、闇告げカラスを取る方がいいと思う。
墓地関連やマッドネス要素が多くて、今回の黒はシナジーの色で、その上ビートダウン用のカードもちらほらある。他の色と比べても特に、いろいろ組み合わせて楽しむと捗りそうだ。
LSV
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2016年3月30日
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《リリアナの憤り/Liliana’s Indignation》
リミテッド1.0点
重い昂揚達成手段兼墓地肥やし。相手にライフを失わせる効果として見ても非効率的。クリーチャーぎっしりの構成で殴ったり墓地をいじったりするデッキなら入るかもしれないけど、入れないのが常道だろう。
《死の円舞曲/Macabre Waltz》
リミテッド2.5点
オリジンでの再録なんかとは運用方法が大分違ってくるはず。何をおいても、カードを捨てる際にマッドネスを使えるし、きっと楽しいはず。墓地活用との相性が実にすばらしいから、黒ならどんなデッキでも1枚は入れていいんじゃないかと思うくらいだね。特にマッドネスを積極的に狙うデッキなら複数枚あってもいいかも。クリーチャーでも除去でもない呪文だし、デッキによっては枠が足りないだろうから、3点はあげられないけどね。
《マルコフの戦慄騎士/Markov Dreadknight》
リミテッド3.5点
レア枠からこれが出てきたら金銭的には戦慄しそうだけど、リミテッド的にはかなりのもの。死なないでターンが返ってきたら、5点7点と殴ってゲームが終わる。大きくするのにリスクはあるけれど、それだけの価値はあるよ。
《無慈悲な決意/Merciless Resolve》
リミテッド1.5点
《予言/Divination》を亜種まで含めて愛してやまない俺でも、こいつはちょっと考えものだ。使うなら生贄にうってつけなクリーチャーのあてがあるとか、土地を墓地に送って昂揚するためとか、はっきりしたゲームプランが欲しい。使うデッキは選ぶよ。
《精神壊しの悪魔/Mindwrack Demon》
リミテッド0.0もしくは3.5点
ちょっと評価が難しい。出して昂揚を達成できないと、自身とのダメージレースで負けている都合上、プレイヤーがお亡くなりになる可能性がある。除去やバウンスなどを持たれていたら尚のこと悲劇(《金縛り/Sleep Paralysis》はやめろよ絶対だぞ)。使うなら先に相手をぶち殺すビートダウンか、安定して昂揚を達成できるデッキにしたい。条件さえ合えばデッキの中でも最強クラスのカードに変貌するよ。そこまで頑張って昂揚しないデッキで、終盤安全に昂揚してから出すというのも選択肢ではある。それでも悪くない程度の強さだしね。ただ評価は難しい。デッキに入れるにも、唱えるにも、判断しなければならないことが多すぎる。そしておそらく、ピックすべきでない人がピックしたり、唱えるべきでないタイミングで唱られたりされるカード筆頭だろうね。
《モークラットの屍蛞蝓/Morkrut Necropod》
リミテッド2.5点
7/7でチャンプブロックするにも2体差し出さないと許さんというのは中々いいじゃないか。土地かクリーチャーというのは無視できるコストではないにせよ、一向に差し出して構わんよ。マナカーブの頂点にぴったり。数発で相手は昇天だ。
《殺人衝動/Murderous Compulsion》
リミテッド3.0点
フレイバー評価:A+ まるで血まみれのブライアン・キブラープレイマットだ。
黒1無色1の《暗殺/Assassinate》という時点で普通に使えるし、手札を捨てる手段があればインスタントとタイミングで唱えられる分、暗殺の欠点である1回は殴られるという部分を克服したとすらいえる。まったくどんだけ上位互換だよ!ほぼあらゆるデッキで使っていい除去だし、マッドネス手段が多いデッキだと相当使い勝手がいいだろう。《暗殺/Assassinate》系のカードは普通、一発殴られてライフを失ってからの除去になるせいで、複数枚あると苦しかったんだけど、マッドネス手段さえ豊富ならこいつは気にしなくていい。マッドネスのあてがあるならかき集めていいよ。
《オリヴィアの血誓い/Olivia’s Bloodsworn》
リミテッド3.0点
赤黒吸血鬼ビートダウンに行くと決めたら、点数は本来の3.0点からぐっとあげていい。ただクリーチャーが重要な理由の一つはブロックできるからで、黒くてもブロックできないこいつは要らないデッキになる可能性は十分ある。ということで平時は大人しい点数に落ち着いてもらうことにした。殴るデッキなら2マナ域の中でも相当優秀な方だから、相応に扱ってやろう。
《トロスタッドの死騎手/Pale Rider of Trostad》
リミテッド2.0点
ビートダウンには申し分のないカードだけど、マッドネスデッキでの素晴らしさを思うと、2ターン目から強引に殴るプランが霞んで見える。3~4ターン目にこれを出しつつマッドネスするのは超強力だし、2ターン目やることがなければアド損でも出してしまっていい。最悪手札最後の1枚として出せば、デメリットのない2マナ3/3だ。
《知恵の拝借/Pick the Brain》
リミテッド1.0点
昂揚云々はリミテッドだとフレーバーテキストだから、基本《強要/Coercion》として考えよう。先人の知恵を拝借すると、こいつはコントロール用のサイドボードだよ。緊急時メインに入れるようなことがあるとしても、ピック序盤に手は出さない。
《腐臭ネズミ/Rancid Rats》
リミテッド3.0点
くさそう。接死がついてるのは、あまりの臭さに死んでしまうとかそういうの?1/1接死は2マナの価値があるし、防御的なカードであるとはいえ潜伏もついているのは嬉しい。
《無情な死者/Relentless Dead》
リミテッド4.0点
あまりに無情すぎる強さ。回避能力付きで攻撃してくる上、この上なく除去りにくく、やっと殺したと思ったら他のゾンビが帰ってくる。《恐血鬼/Bloodghast》《墓所這い/Gravecrawler》《目覚めし処刑者/Risen Executioner》あたりと比べて珍しいことにブロックにも参加できる。ブロックまでできてしまうとか頭がクラクラするねまったく。もしブロックに参加できなくても、攻撃性能やアドバンテージ的に3.5点は進呈するつもりだったけど、ブロックで地上のビートダウンを翻弄できて、ついでに他のゾンビがいたらアドバンテージまで稼げてしまうとなると全く酷いカードだと思う。
軽く、強く、粘り強く戦えてアドバンテージ面でも嬉しいとは、参った。こりゃ強いわ。
《腐敗心のグール/Rottenheart Ghoul》
リミテッド1.5点
ゴミのようなマッドネス手段。相手に地上での攻撃を躊躇わせるのが主な用途だとも追うけど、自分を対象に取ることもできる。2/4メリット能力付きとしてデッキに入らなくはないけど、周りにもっと優秀な面々がいるから肩身が狭いね。
《療養所の骸骨/Sanitarium Skeleton》
リミテッド1.0点
何度も帰ってくるブロッカーとして見ると残念な点が多い。まず1/2のために毎ターン4マナは支払えない。4マナも拘束されてしまうのでは、他の選択肢が相当狭まってしまう。どちらかというと、墓地肥やしや、カードを捨てる能力とのシナジー、あとは生贄用の餌といった用途のがいいだろう。デッキによっては入れるかもしれないが、あんまりあてにはならない。
《よろめく帰還/Shamble Back》
リミテッド1.5点
超強力とかそんなことはないものの、ちょっと嬉しい効果がいろいろついててお買い得感がある。相手の昂揚を邪魔したり、墓地から能力を使えるクリーチャーを追放したり、ライフゲインをしたりと多芸。1ターン目には対象がなくて唱えられないから、1マナ2/2では間違ってもない。まあ1マナにどれだけを求めるんだって話だね。
《悪意の調合/Sinister Concoction》
リミテッド3.5点
起動コストのフレイバー評価:A-
起動コストにやたらゴチャゴチャとついているけど、重要なのは手札を捨てるのと生贄に捧げるって部分だ。2マナ除去でマッドネスのタネにもなるのはセット的に優秀で、自分のライブラリーを削るのも欠点ではなくむしろ利点といえる。墓地に落ちにくいエンチャントながら墓地に行ってくれるから、昂揚達成にも優秀だ。しかも軽いというのが重要でね。昂揚とかマッドネスとは無縁というデッキでも、アドバンテージ損失と引き換えに軽く唱えられる《稲妻の斧/Lightning Axe》は使いたいよね。稲妻の斧を引き合いに出して考えてくれるとわかりやすいと思う。何かしら昂揚やマッドネス要素があるなら喜んで使うよ。
《灰口の雄馬/Stallion of Ashmouth》
リミテッド1.5点
基本《丘巨人/Hill Giant》で後半パンプできるという点だけ見るとそこまで悪くない。昂揚を狙わない限り抜けていくことが多いと思うけど、逆に昂揚を戦略の中心に据えたデッキならまず入るとおもっていいと思う。ただ、昂揚すれば強くて昂揚しないと普通という、この手のカードは結構他にもごろごろいるから、優先する必要はない。替えが効くし。
《流城の導師/Stromkirk Mentor》
リミテッド1.0点
安定してカウンターを乗せられるなら悪くないけど、上振れたとき強くて、そうでないとき弱いというのはそそられない。まあ取ろうと思えばいっぱい集まるんじゃないかな。
《絞首/Throttle》
リミテッド2.0点
初出のタルキール覇王譚でまあまあだったから、今回もまあまあ使える平凡な除去。除去りたいやつは大体除去できる代わり、別段効率良かったりはしない。
《餌食/To the Slaughter》
リミテッド1.0点
雰囲気満点なテキストにイラスト。でもリミテッドでは大体3マナの《悪魔の布告/Diabolic Edict》だ。大体は本命以外のものを生贄にされて終わり。相手にプレインズウォーカーがいて、たまたまサイドにこれがあったら入れてもいいかもね。
《歯牙収集家/Tooth Collector》
リミテッド3.0点
別段昂揚する予定がなくても、場に出たときタフネス1のクリーチャーを咎められる3/2で十分だ。昂揚できたら小型のクリーチャーが存在することは許さない。あと、誘発のタイミングが相手のアップキープだから、サイズを下げてうまく攻撃できないようにするのもいい。
《十三恐怖症/Triskaidekaphobia》
リミテッド1.0もしくは3.6055点
イラスト評価:A+
実に奇妙だけどフレイバーに溢れたカードで、しかも全くのネタというわけでもない。冗談みたいに見えるが(実際面白い冗談だ)、毎ターンライフゲインもしくはライフルーズの効果は結構なもの。コントロールが組めたとき、場合によっては立派なフィニッシャーを務めることだってあるかもしれない。双方が何とかしてライフ13点にならないよう踊り狂うのは、きっと忘れられない体験になるだろう。毎ターンライフを得れば、トドメをさすのは困難になるし、打って出た後ライフルーズさせていけば、削るべきライフが20点より下になる。痩せた戦略に見えるかもしれないけど、俺は是非試してみたいね。
最初見たときは、《トリスケリオン/Triskelion》恐怖症かな?と思ったよ。あるいはゴルゴ恐怖症とか。
《マウアー地所の双子/Twins of Maurer Estate》
リミテッド2.0点
マッドネスなしだと、由緒正しき《スレイベンの純血種/Thraben Purebloods》止まりだ。俺は別段ヒトの血統とか詳しくないけど、案外この娘たちも純血のスレイベン人で間違いじゃないかもしれない。それはともかくマッドネスで出せば、軽く出せて中々の戦力になる。コモンとして、マッドネスを追求するときお世話になりそうだね。3マナでそこそこ安定して(確率的に50%くらい?)出せないなら入れたくないけど、まあ5マナで唱えても負けってほど悪くはないよ。
《吸血貴族/Vampire Noble》
リミテッド1.0点
全体を見回してみて結構セット全体が強いから、こんな平凡なバニラを無理して使わなくてもいいんじゃないかと思う。そこまで露骨に吸血鬼推しでもないみたいだし、2/2とか2/1が結構いるから、使うのは貴族の遊びでどうぞ。
《悪意の器/Vessel of Malignity》
リミテッド2.0点
追放で良かった。手札破壊しようとしてマッドネスとか言われたら寒すぎる。置いて2マナ起動して2マナの合計4マナと考えれば、手札破壊として割高でもないから、特別シナジーとか考えず使っていいと思うよ。例によってターンをまたいで分割払いできるのは大きいし、墓地に落ちにくいエンチャントなので昂揚も達成しやすい。別に《精神腐敗/Mind Rot》贔屓で言ってるんじゃないよ(精神腐敗は《予言/Divination》の反対、つまり実質予言と考えれば俺の気持ちが伝わるはず)。環境にうまく適合した手札破壊だね。
黒のコモントップ5
1.《死の重み/Dead Weight》
2.《殺人衝動/Murderous Compulsion》
3.《闇告げカラス/Crow of Dark Tidings》
4.《グール呼びの共犯者/Ghoulcaller’s Accomplice》
5.《遠沼の亡霊/Farbog Revenant》
1位と2位はまあわかりやすい。死の重みと殺人衝動は、死の重みの方に軍配を上げたい。デッキによっては殺人衝動が上に来ることもあるだろうけど、死の重みはあまりに軽くて無駄がなく使いやすい(しかも墓地に行きにくいエンチャントなので昂揚にも貢献する)。あとの3枚は団子状態で、ベスト5には入らなかった《マウアー地所の双子/Twins of Maurer Estate》もそれほど3~5位と評価が離れてるわけじゃない。本気でマッドネス祭りをするなら、上3枚の代わりに双子を取ると思うよ。でも殴るデッキ、もしくは昂揚を狙うデッキなら、闇告げカラスを取る方がいいと思う。
墓地関連やマッドネス要素が多くて、今回の黒はシナジーの色で、その上ビートダウン用のカードもちらほらある。他の色と比べても特に、いろいろ組み合わせて楽しむと捗りそうだ。
LSV
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 黒 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2016年3月30日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-black/
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Black
Luis Scott-Vargas, 2016年3月30日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-black/
《呪われた魔女/Accursed Witch》//《感染性の呪い/Infectious Curse》
リミテッド3.5点
除去しやすいようお膳立てがしてあるがそれは罠で、うっかり殺してしまうと面倒極まりない呪いに変身するというデザインが愛くるしい。4/2で死んだら毎ターンドレインにつながるパーマネントとしてみると超強力だ。これは早い段階で取っていいカードだし、ほぼあらゆるデッキで採用できるだろう。すんなり死ねるよう生贄手段とかすら検討していいと言えば、どれだけ強いか伝わるかな?
《血管の施し/Alms of the Vein》
リミテッド1.0点
マッドネスがついてなかったら、超アグロがビートダウンミラーでサイドインする程度のカードだろう。マッドネスすればたった1マナで唱えられる上、手札1枚分得した計算で使えるといえば使える。マッドネスなら多少マシだが、あまりお世話になりたくはないね。マッドネスビートダウン的な何かがあれば使うかも?(どうせこんなカードを巡ってケンカしないだろうし)
《精神病棟の訪問者/Asylum Visitor》
リミテッド3.5点
軽くて高腕力、終盤役立つ能力持ちで、更にマッドネスまでついてるって?取らないとか精神病棟送りだね。
ちょうど手札が空になる頃に出されると恐ろしいし、早く出してもちゃんと役割が持てる。更に相手が手札を使い切ることを咎める働きまである。まあこちらはライフ量次第で自爆にもなり得るけど。爆弾レアという強さではないけど、これだけ色々できる軽量クリーチャーを、早めにとって悪いわけがない。
《裏工作/Behind the Scenes》
リミテッド1.5点
まず大前提として、使うなら白黒でということになる(もしくは相手の編成が脳筋だとか)。2/2潜伏は2/2クラスのクリーチャーで受けるしかないが、ブロック成立後にサイズを上げる嫌らしい戦略が成立する。ただ起動コストは結構重いから、裏工作前提の構築をするより、ライフを攻めるデッキなら使えるとかそんなあたりが妥当だろうか。イラストはなんかとてもらしくていいと思う。
《来世の警告/Behold the Beyond》
リミテッド1.0点
7マナで盤面に触れず、下準備も必要なカードだろう?なんで見えてる地雷に突っ込んでいくのか。捨てる枚数に応じて性能が変化したりしないから、あまりたくさんの手札を捨てたくはない。しかも7マナもかかる以上、手札を捨てはしてもマッドネスは期待できない。手札を捨てるという性質のため、重いながら7マナに到達した瞬間即唱えるようなものですらない。書いてあること自体はかなり馬鹿げた強さだから、コントロールデッキのフィニッシャーとして声がかかることもあるだろうね。
《突き刺さる雨/Biting Rain》
リミテッド1.5点
別段黒の戦略と相性がいいわけでもなさそうだし、マッドネスを利用するデッキはどちらかというと前のめりな印象を受ける。自分にもそれなりに被害が出るカードを好んで入れるのは感心しないな。雨の予報が出てるなら、ちゃんと受けを考えよう。
《血統の呼び出し/Call the Bloodline》
リミテッド2.5点
仕込みなしに使うのは結構骨が折れる。カードを3枚捨てて、1/1とはいえ絆魂クリーチャーを3体出したとすれば、それ自体は悪くない。特に長期戦になると効果的だと思う。重要なのは、マッドネスのカードを捨てたら楽しいってところ。この環境なら十分現実的だ。これ自体は除去しにくくて、いつでもマッドネスが使え、しかも捨てたときにトークンまでついてくるという多芸さは中々凄いので、割と早めに取って良い気がする。ピック終盤だと、たとえこれを見たとしてもそこからマッドネスに切り込むのは難しいだろう。でも早めに取れたなら、そこからマッドネスに寄せたピックをすることは可能だし、試してみる価値はありそうだ。
《忍び寄る驚怖/Creeping Dread》
リミテッド1.0点
えーと、一体どんな状況で貼ると理想的な展開になってくれるのかね?4マナもかかるが、効果そのものはどちらかというとマナカーブは低めに寄せたデッキ向けだ。こちらも相手と一緒にカードを捨ててライフロスを狙いたいが、一方でただ手札を捨てるのは御免だという気持ちもある。コントロールデッキを使っていて、これ1枚でいいようにやられることはあるかもしれない。だからサイドボードには居場所があるかも。おっと、くれぐれも俺に使うのはやめてくれよ。
《闇告げカラス/Crow of Dark Tidings》
リミテッド3.0点
3マナ2/1飛行の時点で立派だし、死んだときの誘発型能力も、何かしらで墓地を利用するデッキならメリットとみなしていいだろう。何枚も集めたら墓地云々の前に相手を撲殺することが可能だ。黒は今回、攻める色としても優秀そうだね。
《死の重み/Dead Weight》
リミテッド3.5点
こんな無難そのもののカードにつける点数としちゃ甘いと思うかもしれないけど、小型クリーチャーなら、強化呪文を構えてても除去できるし、大型クリーチャーは弱体化させることができる。あと、昂揚がメカニズムとして加わったから、エンチャントである死の重みは再録前より気持ち強化されたとすらいえるかもしれない。軽くて使い勝手のいい除去だから、リミテッドで色が合えば間違いなく入ると思うよ。
《戦墓の巨人/Diregraf Colossus》
リミテッド4.0点
なんという圧倒的アドバンテージのバーゲンセール。こいつに続いて1体でもゾンビを出せたなら、実質4/4分の働きをしたことになる。しかも自身が3/3や4/4として場に出ることも珍しくない。こいつが取れたらデッキを思い切りゾンビデッキに寄せるだけの価値があるし、墓地肥やしとの相性も特筆すべきものがある。できれば青黒で使いたいけど、黒でゾンビを入れる予定さえあれば入れちゃっていい気がするレベルだ。
《神出鬼没な拷問者/Elusive Tormentor》//《陰湿な霧/Insidious Mist》
リミテッド4.0点
フレイバー評価:A
この上なく除去しにくい4/4のクリーチャーで、マッドネスや昂揚とも好相性。こんなんじゃ俺、このカードをプレイしたくなっちまうよ。除去を撃たれたら、必要なさそうな手札を捨てて回避すればいい。後は状況に応じて表に戻ろう。緊急回避的にマッドネスが使いたいとき、能力を利用できるのも気が利くね。霧に変身する吸血鬼ってのは古典的だが、両面カードともよく噛み合っているし、とてもいい雰囲気が出てると思う。
《末永く/Ever After》
リミテッド3.0点
普段ならこういうお膳立ての必要なカードは好きじゃないんだが、ハマったときの強さが半端ないので許した。別段自分のライブラリーを掘らなくても、単体で2:1交換だし、合計で6マナ以上の戦力を盤面に追加するのも難しくないだろう。もちろん、墓地を肥やしてやればもっと使い勝手がよくなる。あと、ライブラリーを一枚残らず削り切った日には、毎ターン唱えられて文字通り無限ループになるぞ。
《遠沼の亡霊/Farbog Revenant》
リミテッド3.0点
守備的な性能で絆魂のついてるクリーチャー、俺は好きだな。それに盤面が膠着して、こいつだけ殴りに行けるような場面はきっとあると思うんだよね。潜伏は面白い能力だと思うので、今からどんな評価に落ち着くか気になる。攻撃の機を迎えるまでは、ブロック要員として優秀だ。
《床下から/From Under the Floorboards》
リミテッド4.0点
3点のライフゲインと2/2を3体出す素の効果だけで、即ブロックにこそ参加できないものの5マナとして十分な強さ。でもせっかくなら存分にマッドネスで唱えられるよう、マナを使わずディスカードする手段で捨てたい。ピック序盤でとれたなら狙っていこう。間違いなくそれだけの価値がある。拾ったのが終盤だと、そこまでマッドネスを狙うのは難しいかもしれないが、それでも最初に言った通り普通に使って強いからハズレにはならないよ。最低限の性能が保障されてるおかげで、積極的に拾っていける秀逸なカードだ。
《グール呼びの共犯者/Ghoulcaller’s Accomplice》
リミテッド3.0点
死体を再利用できて環境に優しい。何度でも言うけど、2マナで終盤になっても利用価値があるカードは素晴らしい。今回はゾンビトークンを出すカードがそれなりにあるけど、タップインの奴とアンタップインの奴がいてややこしい。どういう違いなんだろうか?
《グール馬/Ghoulsteed》
リミテッド3.0点
馬の耳に念仏とは言うが、ゾンビ・馬に念仏を聞かせたらどうなるんだろう。成仏するかな?
普通に使ってよし。帰ってくる方の能力は使いやすいから、単純な戦力として期待してもいいし、マッドネス用途にもいい。
《ギサの召集/Gisa’s Bidding》
リミテッド3.5点
4マナ4/4相当の時点で強いし、マッドネスを使えば戦闘中突然ブロッカーを増やしたりもできる。マッドネスのあてが皆無でも全く構わない。とはいえ拾えたらディスカード手段も探してみたいね。
《奇怪な突然変異/Grotesque Mutation》
リミテッド2.0点
デッキにグロ画像要素が入ってしまうことになるが、それなりの量ライフを得る機会だから無下にはできない。1:1交換に、5~6点くらいライフがついてくるという認識で合っていると思う。タフネスの低いクリーチャーばかりだと、修正値的に実力を十分発揮できないかもしれない。ドラフトで取る際、あるいはサイドから投入する場合は、そのあたりをよく考えよう。
《ファルケンラスの後継者/Heir of Falkenrath》//《夜陰の後継者/Heir to the Night》
リミテッド3.5点
攻めっ気たっぷりの2マナで、マッドネス要員にもなるって?いいね!ビートダウンでもマッドネスでも嬉しい。攻撃的かつマッドネス、という両方の条件が揃うこともままありそうだしね。
《遠沼の猟犬/Hound of the Farbogs》
リミテッド1.0点
デッキに入れたくなかった《間欠泉の忍び寄り/Geyserfield Stalker》の直後にこんなカードを刷るとは、いったいどんな了見だい?
《甘やかす貴種/Indulgent Aristocrat》
リミテッド1.5もしくは3.0点
吸血鬼と一緒に甘いひと時を過ごすには、どの程度お仲間が必要か少し考えてみよう。まず、こいつはうまく使えるととても強いカードだ。力を引き出すには2つ条件があって、1つは吸血鬼が複数必要ということ。まず、能力のためできる限りこいつ以外に最低1体の吸血鬼が必要だ(自身が成長するだけでまあまあといえなくはないが)。もう1つは餌で、こっちは畑から採れるというわけにはいかない。吸血鬼モノには犠牲者が必要だってことだね。ゾンビやスピリットトークンなんかはいい餌になってくれるだろう。もっとも、スピリットには血が流れていないし、ゾンビの血とか衛生的にヤバそうだけど。
ドラフト序盤で見かけたら、吸血鬼まっしぐら!といえるほど心躍るカードではないけど、もし吸血鬼デッキを組むんなら、できるだけエサと一緒に集めたいね。
《親切な余所者/Kindly Stranger》//《悪魔憑きの魔女/Demon-Possessed Witch》
リミテッド3.5点
こういうカードを待っていた。昂揚デッキを目指す理由は、まさにこういうカードを使いたいからだ。3マナ2/3の時点でまあデッキに入らなくはないが、除去呪文になるのはかなりデカい。終盤は場に出たときクリーチャーを破壊する6マナ4/3。こう考えると凄い。早めに押さえて、昂揚デッキを狙いたい。普通のデッキでだって取っていいクリーチャーだよ。
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 青 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2016年3月29日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-blue/
青のコモントップ5
1.《金縛り/Sleep Paralysis》
2.《薄暮のニブリス/Niblis of Dusk》
3.《ただの風/Just the Wind》
4.《沈黙の観察者/Silent Observer》
5.《溺墓の探検者/Drownyard Explorers》
青のテーマの可能性はいくつか見えたものの、そのどれもが安定して追求できるテーマかどうかはまだ分からない。《金縛り/Sleep Paralysis》だけはデッキを問わず入ると思うんだけど、正直それ以外は分からない。薄暮のニブリスは順当に強いとは思うけど、攻めにしか使えないから、デッキによっては真面目に《沈黙の観察者/Silent Observer》を優先することがあると思う。同様に《ただの風/Just the Wind》も、デッキがマッドネスや攻撃と無縁だと、枠を譲ることがありそうだ。手がかり、スピリット、マッドネスや昂揚、その他諸々が青の中で交錯している。今回も退屈しなくてすみそうだ。
LSV
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2016年3月29日
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《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》
リミテッド4.5点
ジェイスの秘密をバラすと、実はリミテッドでも強いんだ。高い初期忠誠値と、強力な能力2つを兼ね備えてる。プラス能力の占術&ドローは、使われる側からすると絶対に止めなきゃならないが、出てすぐにプラスしたら忠誠値はなんと6。この堅牢さを何とかするのは容易い事ではない。バウンスはジェイスが身を守るのに役立つし、高い初期忠誠値から2連発すればかなり勢いをそぐことができる。ジェイスを出して厄介なのをバウンス、次ターン5~6マナのクリーチャーを展開しつつまたバウンスとかませば、その間にこちらの盤面が構築できる。相手が再展開してきたなら、カードを引きに行けばいい。そうなったらもう後は、相手を好きに料理するだけ。忠誠値が上がったらまたバウンスするか考えてみてもいい。
《ジェイスの精査/Jace’s Scrutiny》
リミテッド2.5点
青いデッキならとりあえず1枚入れたい。とはいうものの、急いで手を出す必要はないよ。コンバットトリックとしては優秀なものの、キャントリップとしては重いし、複数枚入れて強いカードじゃない。戦闘とは無縁で盤面が平和そのものだったら、サイクリングしてしまってもいいというのは強みだね。あと、2:1交換も狙いやすい。
《ただの風/Just the Wind》
リミテッド3.0点
バウンスもまた、稼いだテンポ・アドバンテージをうまく利用しないと、カード消費的に痩せ細っていく効果だ。今回のはディスカードと一緒に使うと、カード消費的にお得な計算だね。とはいえマッドネスで軽くなるのはたった1マナなので、呪文なんかのコストの一部として、捨てるのが強制なときに捨てたい。《目録/Catalog》でこれを捨てたらなんと、往年の名カード《予言/Divination》と《送還/Unsummon》を撃ったかのような感動!アドとテンポが合わさり最強に見える。
《セルホフのランプ灯し/Lamplighter of Selhoff》
リミテッド2.0点
能力が1回限定になった《塵の予言者/Oracle of Dust》ってところか。青いデッキはブロッカーが欲しいことが多いし、ちょっとしたメリットもあって使いやすそう。
《躁の書記官/Manic Scribe》
リミテッド1.0点
本気でライブラリー破壊を狙わない限り、2マナ0/3で、相手に墓地アドを差し出すデメリット能力持ちのクリーチャーということになる。考えなしに使えるカードではないのでしっかり戦略を練ろう。《束の間の記憶/Fleeting Memories》と違って、昂揚という前提条件を満たしつつ生存してないと誘発しない能力だから、あまり期待はしてない。いったん削り始めたら早いから、ターボ昂揚コントロールデッキに2枚くらいいたら楽しいかもしれない。半年くらい付き合えば1回くらいはそんなデッキが組めることもあるだろ。
《収まらぬ思い/Nagging Thoughts》
リミテッド1.5点
他のマッドネスや昂揚関連のカードの例に漏れず、昂揚なんかのメカニズムを追求するデッキでは使うけど、そうでないなら不要。素のままでは2マナ相当の価値はないよ。でもマッドネスで使ったり、昂揚を達成する手段としては使えるかな。
《ネファリアの月ドレイク/Nephalia Moondrakes》
リミテッド2.5点
6マナだったらなと思わずにはいられない。7マナ5/5飛行にささやかなメリット能力くらいじゃ、重さの割にイマイチ。場に出たとき全軍を飛ばすだけじゃ力不足だから、墓地から使う能力がキモということになるだろう。手札から捨てるなりライブラリーから墓地に落とすなりすることで、全軍を飛ばして一撃必殺叩き込むのが有力だ。でも青くて7マナクリーチャーを採用するようなデッキは、そもそもそんなにクリーチャーを並べない。第一青いクリーチャーは元から飛んでるのも多い。コントロールでフィニッシャーを務めるだけの器はあるけど、過度に期待しない方がいいかもしれない。
《薄暮のニブリス/Niblis of Dusk》
リミテッド3.0点
割と3点ずつパンチを入れていけるし、工夫次第ではもっとダメージが出せそう。かなり強いと思う。素のままでも2/1飛行と十分なスペックだから、果敢をどの程度誘発できるかは関係なく採用できる。複数取れたらキャントリップを優先して、殴れるようにしてやろう。マッドネス環境だから、普通の環境より複数の呪文を唱えることが多そうというのも追い風だ。実際に使ったら評価が上がることも十分考えられる。
《継続する調査/Ongoing Investigation》
リミテッド1.5もしくは3.5点
緑マナが出なくても、回避能力持ちが多ければアドバンテージ源として使える。ただ普通にやったんじゃ、3回殴った後6マナも支払わないと黒字にならないわけでかなり悠長だ。真骨頂は別にある。
青緑デッキでは、クリーチャーカード1枚をライフ2点に変換できるから生き延びる手段としては上々。ライフで稼いだ時間で、手がかりをドローに変換しよう。カードを引けばクリーチャーが引けて、クリーチャーが手に入れば殴って手がかりを生産したり、死んでからライフにしたりと自給自足的なことができる。2色合うならかなり強力なエンジンになりそうだから、是非調査を継続してくれたまえ。
《パズルの欠片/Pieces of the Puzzle》
リミテッド1.0点
そうそうパズルと戯れるようなデッキは作れないはずだから、真面目にやれば2・3枚は平気で集まるだろう。使うならインスタントとソーサリーが合わせて14枚以上は欲しい。とはいえ昂揚や墓地肥し目的で使うなら、呪文の占める割合が低いまま使っても用は足りるよ。
《熟読/Pore Over the Pages》
リミテッド3.5点
久々に元祖ラヴニカドラフトを楽しんだ後だから自信をもって言えるけど、《強迫的な研究/Compulsive Research》にはとても及ばない。だが5マナに到達しないと唱えられないとはいえ、3ドロー1ディスカードは素晴らしい。強迫的な研究と違って、土地が詰まり気味のときの助けにはならないけど、早くにとっていいし、是非お世話になりたいな。
《回答の強要/Press for Answers》
リミテッド1.5点
ソーサリーか。残念だな。それでも手がかりは手に入るし、前のめりなデッキでも需要はあるんじゃなかろうか。ただ攻撃クリーチャーをいなす場合、1ターンしかごまかせないのは痛いな。
《鎖鳴らし/Rattlechains》
リミテッド3.5点
《次元潜入者/Dimensional Infiltrator》同様、ほぼ2/1飛行・瞬速で、たまにもうちょい偉い。そんなカード。しかし呪禁をつける能力が噛み合ったときに除去をかわせるのはでかいし、スピリットをインスタントで出せるのも悪くない。スピリット中心の構築でなくても採用できるけど、こいつを取ったらスピリットは気持ち優先していいかもね。
《無謀な識者/Reckless Scholar》
リミテッド4.0点
それを 捨てるなんて とんでもない!今回のルーターはマジで強い。土地事故を和らげてデッキを回転させるいつもの仕事に加えてマッドネスを唱えたり昂揚を狙ったりと大忙しだろう。
《潮からの蘇生/Rise from the Tides》
リミテッド1.0もしくは3.5点
これぞまさにデッキの核になるカード。歯ごたえがありそうだぜ(腐肉を噛むのはゾッとしないが。しかも塩辛そう)。色々頑張って組み立ててスペルまみれのデッキにしてやれば、これだけで容易にゲームに勝てるだろう。ゾンビを5体以上出せば盤面制圧も簡単だ。タップ状態で出るせいでブロックできないのが欠点だが、是非使ってみたいね。
《海墓のスカーブ/Seagraf Skaab》
リミテッド1.0点
選択肢がないなら、ブロッカーとして使えなくもない。こんなのでもゾンビだから、その方面で役に立つことがあるかも。
《シルブールリンドのカミツキガメ/Silburlind Snapper》
リミテッド1.5点
昨今、コモンで6/6とか立派なサイズのクリーチャーが刷られるのはいい傾向だと思う。点数1.5点とかつけておいてなんだけど、多分、俺は随分お世話になると思う。ブロックには普通に参加できるし、いつも非クリーチャー呪文を多く採用するからね。そこまで需要があるカードとは思えないので、意識しなくても拾えるだろう。2枚は要らんし。
《沈黙の観察者/Silent Observer》
リミテッド3.0点
飛行にしてこの固さ、小躍りしたくなったよ。イニストラードを覆う影ドラフトで、さて何回唱えられるだろうか。ちくちく殴りにいくこともできるし、スピリットであることが役立つこともあるだろう。殴るデッキじゃ声がかからなそうだけど、一応回避能力は持ちだから論外というわけでもない。
《金縛り/Sleep Paralysis》
リミテッド3.5点
簡潔にして強力。青でここまで優秀な除去があるのは珍しい。先輩の《閉所恐怖症/Claustrophobia》はそういやイニストラードが初出だったね。元からマナ重くなってはいるが、シンボル的にはむしろ唱えやすくなってる。強化された面すらあるとか凄くない?
《驚恐の目覚め/Startled Awake》//《絶え間ない悪夢/Persistent Nightmare》
リミテッド3.5点
まず、なぜこれが《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》と対比されるか少し語りたい。問題は単純なカードとしての強さじゃなく、使われる側が指をくわえて見ていることしかできないのがダメなんだ。相手がこれを唱えてきたら、まあまず負けるだろう。止める手段はほとんどない。ライブラリーを13枚も削られたら、ガチで削りにこられなくても大体負けてしまうだろう。1発でゲームが終わらなかったとしても、1/1潜伏と止めにくいクリーチャーに襲われて、通ってしまえば確定で負け。バウンスで回収されても負けだ。こういう対話拒否系のカードは好きじゃないんだが、まあ神話レアに設定されてることでもあるし、そう頻繁に見かけないで済むことを祈ろう。こっちが使う分には超強力だから、早めにとったらうまく使えるよう、デッキを組んでやろう。コントロール風に組んで、これと数枚のライブラリー破壊カードで勝ちを狙うとかどうだろう。
《縫合の刻み獣/Stitched Mangler》
リミテッド2.0点
上から順に読んでいくと面白い。上の段落だけ見ると、出たターンにはブロックに参加できないと読める一方、続けて下の段落を見ると、実質ブロックしてるようなもんなのが分かる。ついでにブロッカー排除もこなすよ。攻めるデッキでもコントロールでも嬉しい。あとゾンビデッキにも奉公してくれるはずさ。
《縫い翼のスカーブ/Stitchwing Skaab》
リミテッド3.5点
実に強力かつ厄介なクリーチャーだ。4マナ3/1飛行だけでもパッとしないものの十分使える範囲だが、そんな飛行クリーチャーが後半土地が余り出した頃、不要な土地と引き換えに場に戻ってくと考えると実に厄介。しかも帰ってくる過程でマッドネスや昂揚まで狙えてしまう。1枚マッドネスできたとすると、たったの手札1枚で3/1飛行が帰ってくることになる。凄い!マッドネスと書いたカードが皆無でも、少し勿体ない気はするかもしれないが十分使える。色さえ合えば大体のデッキには入るだろう。
マッドネスされるのを防ぐには、こいつを生かしておかなきゃならないってのが変わってて面白いね。普通は逆で、マッドネスのタネにされるから生かしておけないものだが。
《嵐乗りの精霊/Stormrider Spirit》
リミテッド2.5点
5マナ3/3飛行瞬速のコモンは、過去にも何種類かいた。経験則的には、今回もすんなり使えるかなと思うよ。重たいからピック序盤から張り切って集めなくていい。頑張って集めたのに抜けてしまうこともあるだろう。速さが足りない!と感じた諸兄は《鎖鳴らし/Rattlechains》と一緒に使って、瞬速中の瞬速を目指して実績解除しよう。
《氷の中の存在/Thing in the Ice》//《目覚めた恐怖/Awoken Horror》
リミテッド1.0もしくは3.5点
こいつを目覚めさせるには、デッキ内に10枚は呪文が必要だろう。是非起こしてみたいけどね。俺はこういうの好きだから、チャンスが来次第狙ってみるつもりだよ。青のコントロールが成立するなら、勝ち手段として中々良さそうだ。
《証拠の痕跡/Trail of Evidence》
リミテッド2.0点
どのくらい、手がかりを虱潰しに調べられるかまだ分からないのがネック。もし環境がゆっくりで調査しまくることが許されるなら、喜んで評価を上げるとも。使うにはそれなりの数、インスタントやソーサリーが必要だけど、呪文を唱えては調査、調査で引いた呪文を唱えてはまた調査と、連鎖していくのが気持ちよさそう。
《招かれざる霊/Uninvited Geist》//《阻み難い侵入者/Unimpeded Trespasser》
リミテッド2.5点
大切な事なのではっきり言っておきたい。この名前を考えた人はセンスある。何も工夫なしに変身させるのは難しいと思うけど、何とかして通してやりたい。変身さえしてしまえば相当厄介になるから、青白でコンバットトリックなんかを使って押していくデッキとかどうだろう。何せ相手からすればこいつは絶対に通せない。ブロックされたら順に、コンバットトリックの餌食にしていけばいい。
《健忘の器/Vessel of Paramnesia》
リミテッド1.5点
用があるのはライブラリー破壊デッキより、むしろ昂揚デッキだろう。手札を消費せず、エンチャントと3枚のカードを墓地に落とすことができる計算だからね。何の考えもなしに使っていいカードじゃないけど、何か普通じゃないことをするには色々と役立ってくれそう。昂揚達成にはかなり効果的だと思うので、もし昂揚が強くてしかも安定するようなら、点数を上げることになるかもしれない。
《教団の歓迎/Welcome to the Fold》
リミテッド4.0点
普通に唱えるだけでも強いと思うんだけど、マッドネスで使えたらそれはもう痺れること請け合い。たとえ一工夫必要でも、《支配魔法/Control Magic》は偉大だよ。とにかく強さは保証するから、何とかしてマッドネスで唱えたいね。
青のコモントップ5
1.《金縛り/Sleep Paralysis》
2.《薄暮のニブリス/Niblis of Dusk》
3.《ただの風/Just the Wind》
4.《沈黙の観察者/Silent Observer》
5.《溺墓の探検者/Drownyard Explorers》
青のテーマの可能性はいくつか見えたものの、そのどれもが安定して追求できるテーマかどうかはまだ分からない。《金縛り/Sleep Paralysis》だけはデッキを問わず入ると思うんだけど、正直それ以外は分からない。薄暮のニブリスは順当に強いとは思うけど、攻めにしか使えないから、デッキによっては真面目に《沈黙の観察者/Silent Observer》を優先することがあると思う。同様に《ただの風/Just the Wind》も、デッキがマッドネスや攻撃と無縁だと、枠を譲ることがありそうだ。手がかり、スピリット、マッドネスや昂揚、その他諸々が青の中で交錯している。今回も退屈しなくてすみそうだ。
LSV
【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 青 (by LSV) 前編
2016年3月31日 翻訳◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 青 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2016年3月29日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-blue/
噂じゃどうも前回白のレビューしたとき、両面カードが一枚漏れてたみたいだ。煽られる前に片づけちまおう。
Shadows over Innistrad Limited Set Review – Blue
Luis Scott-Vargas, 2016年3月29日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-blue/
噂じゃどうも前回白のレビューしたとき、両面カードが一枚漏れてたみたいだ。煽られる前に片づけちまおう。
《町のゴシップ屋/Town Gossipmonger》//《扇動された民衆/Incited Rabble》
リミテッド2.5点
軽いクリーチャー多めの構成で2ターン目変身という動きは、ビートダウンの滑り出しとしちゃ上々だ。攻撃が強制だから、ゲームが長引くにつれ価値は下がるものの、パンプ能力のおかげで無駄死にしに行くことはまずないだろう。デッキがクリーチャー少な目の構成だとかコントロール寄りなら、噂話は他に譲るのが無難だ。
《逸脱した研究者/Aberrant Researcher》//《完成態/Perfected Form》
リミテッド3.5点
青いデッキなら、《噛みつきドレイク/Snapping Drake》は大体すんなり入るはず。それが5/4飛行になる可能性があるんだから相当なもんよ。そこまで思い切り呪文だらけにしなくてもいいと思うけど、インスタントやソーサリーが10枚以上入ったデッキなら、相当凶悪だと思うよ。構築では見劣りするかもしれないが、リミテッドじゃ《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》より強いだろう。
《集中破り/Broken Concentration》
リミテッド2.0点
壊れではないにせよ、十分使用に堪えるはず。インスタントタイミングで手札を捨ててマッドネスで唱えれば、とにかくカードアドバンテージになるはずだし、ダブルシンボルが出せないとき緊急回避的に使うこともあるかもしれない。環境が低速なら評価の上がるカードだ。あと、構えながら変身させられるので狼男とも相性抜群だね。
《目録/Catalog》
リミテッド2.0点
マッドネスや昂揚のない普通の環境だったら、ギリギリデッキに入れてもいいかな程度のカード。一緒に使えと言わんばかりの再録だから、是非マッドネスや昂揚と組ませてあげよう。その手の能力と無縁なら、3マナ相応の価値はないので気をつけてね。
《抗えない抑止/Compelling Deterrence》
リミテッド3.0点
2マナのバウンス呪文というだけで十分使えるのに、手札破壊までついたら相当なもの。デッキにゾンビが数体仕込んであるなら抗えないくらい魅力的だ。あと、クリーチャーだけじゃなくて土地以外なら何でも戻せるのは記憶しておこう。自分のパーマネントを戻す場合、ゾンビがいると自分の手札を捨てなきゃならないのが若干欠点だが、使わない理由としちゃ苦しい。安定してゾンビを展開できそうなら3.5点まで上方修正してやっていい。
《疑惑の裏付け/Confirm Suspicions》
リミテッド3.0点
あまりに効果が強烈なので、重くても使う価値があると踏んでるんだけど、露骨過ぎると容易にケアされるので気をつけよう。5マナも立ててターンを返されたら、そりゃ怪しまれて当然だ。注意深く動く相手なら、この手のカードを警戒してくることだろう。警戒されて何もできず、2連続で構えてターン終了したら、もう構えてるのは確定と見なされるだろう。警戒される限り、膨大なマナを無駄にし続けることになってしまう。他のインスタントと一緒に持っておいて、相手が何もしてこないなら打ち消し以外の何かを唱えらる、てな具合にすればぐっと使いやすくなる。狼男を一緒に使ってもいいね。上でも言ったけれど、狼男がいる状態で何も唱えずターン終了するのはそこまで不思議じゃない。うまいこと引っ掛けてやろう。
確定の打ち消しに、3ドローがついてくるのは結構凄い。満喫するにはいくらか工夫しないといけないとはいえ、是非使ってみたい。
《果敢な捜索者/Daring Sleuth》//《禁断の真相を知る者/Bearer of Overwhelming Truths》
リミテッド3.0点
手がかりを得られないデッキでは、2マナ2/1バニラ相当だから1.5点くらいの評価。でも手がかりが豊富なデッキでは、中々の攻撃力だと思う。手がかりを得る手段は非クリーチャー呪文なことが多いから、果敢との相性もいい。専用デッキを組まなくても使えると思うけど、手がかりをテーマにしたデッキではとてもいい仕事をするんじゃないかな。
《存在の否定/Deny Existence》
リミテッド1.5点
確かに《集中破り/Broken Concentration》より唱えるのが容易だというのは否定しないけど、それだけじゃ寂しい。打消しの対象も限定的だし、追放する程度のおまけじゃ心は動かないな。
《溺墓の探検者/Drownyard Explorers》
リミテッド3.0点
4マナ2/4というサイズだけでそれなりなので、何かしらメリット能力がついてたら内定出してやるさ。なんとこいつは、手土産に手がかりを持ってくるそうだ。素晴らしい。本人がブロック向きの性能なので、持参した手がかりを手札に変換するまで時間を稼いでくれそうだし、青や緑の手がかり関連のカードとも好相性だ。
《ドルナウの死体あさり/Drunau Corpse Trawler》
リミテッド3.0点
4マナで2/2と1/1が出るだけで申し分ないし、自分たちや周りのゾンビに接死をつけるニクい仕事まで可能ときた。序盤は4マナ相当の働きをするし、終盤は接死をばら撒いて最低でも相討ちを強制してくる凄い奴だ。
《岸の飲み込み/Engulf the Shore》
リミテッド1.5点
島の数を上手いこと調整して、相手のみクリーチャーを全員手札に戻しつつ、こちらの巨大クリーチャーを残すようにしてみたい。難しそうだが、だからこそ挑戦したくなるというもの。とはいえ、標準的な使い方というには難易度が高すぎる。大体はトークン系のデッキ相手にサイドインというのが主な用途になるだろう。
《溺墓での天啓/Epiphany at the Drownyard》
リミテッド2.5点
実に面白いカードだ。Xは普通、1~5かそこらで使うことになると思う。その程度では感動的でも何でもないが、それでも手札を補充しつつ墓地も肥える。手札に入る方は選べない以上、あまり期待できないから、旨味があるなら墓地の方ということになるね。昂揚達成に大きく貢献するし、白に多い、墓地から追放するカードも使える。インスタントだから、他の重いインスタントと一緒に構えられるのも利点だ。どの程度の強さか初見では判別できない典型的な例だが、第一印象では使えると感じたよ。
《エルドワルの照光/Erdwal Illuminator》
リミテッド3.0点
2マナ1/3飛行は流さず自分で使ったほうがいい。《マキンディの飛空士/Makindi Aeronaut》にはお世話になったろう?こいつは2マナ1/3飛行だけで及第点な上、調査を1個おまけしてくれる。青いデッキならまず外れないだろう。手がかりまみれになってどうするといういつもの懸念はあるものの、能力分サイズが犠牲になってないのがいいね。
《本質の変転/Essence Flux》
リミテッド1.5点
これまたどんな使用感なのか読めない。スピリットや戦場に出たとき誘発する能力持ちがいないと、随分貧相に感じる。逆に能力餅とかスピリットとか詰め込んだデッキでは、軽くて強くて言うことないカードになりそう。早めに手を出すカードではないと思うけど、もしおあつらえ向きなデッキになりそうなら、頑張って確保してみたくなるかもね。
《束の間の記憶/Fleeting Memories》
リミテッド1.0もしくは3.0点
俺を使ってデッキを作れよと言わんばかりのカード。アンコモンでちらほらあるよね、こういうの。ちなみに俺は、こういう技巧派系のカードは毎回使ってみると決めてるんだ。手がかりを軸にするデッキで使えば、フィニッシャーとして中々期待できそう。だが一方、それ以外のデッキでは戦力外も甚だしい。高タフネスのガッチリクリーチャーで盤面を固めて、調査しまくるデッキとか作ってみたい。カードを引きまくると相手が死ぬとか、まるで夢のようじゃないか。あと昂揚のため、自分のライブラリーを削ることができるのも覚えておこう。
《忘れられた作品/Forgotten Creation》
リミテッド4.0点
こいつは凄い。能力だけで爆アドの予感なのに、4マナ3/3で若干の回避能力まで備えている。潜伏によるアタッカーとしてみればもっと強い連中もいるだろうが、手札を入れ替えてガス欠を補充できるのは莫大なアドバンテージになる。能力は強制じゃないから、どうでもいい手札のときだけ捨てればいいし、あるいはデッキを素早く、サクサク掘り進める目的にもうってつけ。その上、掘るついでに昂揚を達成したりマッドネスも使える、これだけの強さを持ちながらたったの4マナとは。素晴らしい。
《隠れるホムンクルス/Furtive Homunculus》
リミテッド2.5点
序盤に出しても十分強く、終盤も何かしら役立つ2マナ域は素敵だね。こいつは資格十分だ。
《ゲラルフの傑作/Geralf’s Masterpiece》
リミテッド4.0点
傑作というだけあって中々のじゃじゃ馬だ。でも乗りこなせれば猛威を振るうこと間違いなし。一番シンプルな使い方としては、手札がほぼほぼ空になるタイミングで出すことかな。5ターン目100%の力で降臨させるには、マナカーブに沿った怒涛の展開をしないと難しいが、そう理想的なことを言わずとも、登場が遅れたり5/5や6/6として出たりしても十分強い。除去や戦闘で死んだり、あるいはライブラリーや手札から墓地に落ちたりしたなら、土地や有象無象の呪文を投げ捨てて7/7飛行として君臨させることもできる。
死んだときに備えて手札を温存したい場合と、サイズを上げるため手札を消費したい場合と、両方があると思うんだけど、そこのところは個々のゲームで見極めないとならないね。どちらに転んでも、平均的なカードを上回る働きをするはずさ。
《かそけき翼/Ghostly Wings》
リミテッド3.0点
見た目よりずっと色々できて小回りのきくカードだ。まず明らかな効果として、自軍のクリーチャーに飛行をつけて、除去を手札に戻せるというのが一つ。それだけでもまあまあ強いが、まだ続きがあるんだ。マッドネス目的でも使えるし、昂揚達成にも、これ自体がエンチャントで1種類、捨てたカードを含めて2種類分貢献できる。それに相手のクリーチャーにつけてから手札を捨てることで、重たいバウンス呪文としても機能する。
個々の効果は物足りないが、これだけの柔軟性を兼ね備えていることは評価したい。
《行方不明/Gone Missing》
リミテッド2.5点
重い代わりにそのうちカードを引かせてくれる《時の引き潮/Time Ebb》だから普通に使うけど、まあ取れなくても一向に構わない。5マナもかかっちゃ、マナ消費量的にアドバンテージにならないのが辛いね。でもまあ、干渉手段を他にも確保した上で1枚入れるにはいいかも。回ってきたら取るくらいかな。
《侵襲手術/Invasive Surgery》
リミテッド0.5点
構築用の新種だね。5枚以上ソーサリーを見たら、サイドインすることが稀にはあるかも。
【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 白 (by LSV) 後編
2016年3月31日 翻訳◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 白 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
白のコモントップ5
1.《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》
2.《天使の粛清/Angelic Purge》
3.《刺し込む光/Puncturing Light》
4.《薬剤師の霊/Apothecary Geist》
5.《刹那の器/Vessel of Ephemera》
見る限り、はっきり最強と断言できるコモンはなさそう。《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》がマナ効率とカードアドバンテージ的に優秀なので、当座の1位だろう。《天使の粛清/Angelic Purge》はちょっと怪しい。何枚も投入できるカードじゃないんだが、1枚は欲しい。3~5位は似たり寄ったりで、デッキによって優先順位は変わるだろうし、トップ5圏外の《眠れぬ者の使者/Emissary of the Sleepless》が入ってくることだって考えられる。
白はスピリット、人間、昂揚と色々な方向に舵を切ることができそうで、3つの重なり合う領域もあるのが面白そう。色々なデッキが妄想できるけど、現実的なのはどれか、夢で終わるのはどれか、はたまたどれだけ手がかりを集められるか……。
LSV
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
《奇妙な幕間/Eerie Interlude》
リミテッド1.5点
消えるかどうか選べるようになった。王道な進化を遂げた《霊の通り路/Ghostway》だね。除去からクリーチャーを守ったり、誘発型能力を再利用できたりと、派手さはないものの色々できていい感じだ。全体除去をかわすのに最適だし、《月銀の拘束/Bound by Moonsilver》みたいなエンチャント除去にも効果的だから、サイドから投入したい。メイン採用するかどうかはよく考えないとだけどね。
《眠れぬ者の使者/Emissary of the Sleepless》
リミテッド2.5点
大量のクリーチャーを展開しないのなら、標準より重い凡庸な飛行生物。でもクリーチャー多めの構成で積極的に殴るデッキでなら、死者が出やすくて相当強いんじゃないかな。思惑通りにいかなくてもそこそこ、うまくはまればとても強いという、2.5点を体現したようなクリーチャーだ。
《天上からの導き/Ethereal Guidance》
リミテッド0.5点
《大群の殺到/Swarm Surge》みたいに、ハマったときだけ強いマニア向けのカード。もっとも大群の殺到は、予想より遥かに強力だったけどね。大群の殺到と比較して、こちらは飛行クリーチャーとあわせて使う想定なんだろうか。投入するなら思い切り飛行クリーチャーを多くしたい。でも航空戦力が充実してるデッキって、別にこういうカードがなくても強いんだよね。強さの天井は見えてるから、ちょっとお勧めできないな。
《邪悪の暴露/Expose Evil》
リミテッド2.0点
速攻デッキでは、こういうタップさせるカードがバカにならないので、どうして中々憎めない。合計4マナ払えばカードの消費もない。分割払い可能なのもいい感じだ。
《グリフの加護/Gryff’s Boon》
リミテッド1.5点
実質装備品みたいなオーラだね。装備品と違うのは、墓地からしか戻せないのと、付け替えが不自由なこと、それに最初唱えるとき軽いというあたりだ。効果そのものは秀逸だし、再利用できて回避能力もつくから、前のめりなデッキで使うならとても優秀だと思う。もっとも適当に取るというよりは、はっきり殴りに行く覚悟を固めてから手を出したいカードかな。
《ハンウィアーの民兵隊長/Hanweir Militia Captain》//《ウェストヴェイル教団の指導者/Westvale Cult Leader》
リミテッド3.5点
基本が熊で将来性もあるクリーチャーはいつでも歓迎さ。色さえ合うならどんなデッキにも入るだろう。クリーチャーを多めに採用するデッキでは、裏面がとても強化されるので特に高評価したい。とはいえ大体は2マナ2/2として使うことになるだろうから、過度に期待するのはよしとこう。適当にクリーチャーが並んで盤面が膠着したら、後は放っておくだけでいい。宗教の怖さを眺めて楽しもう。
《死中に活/Hope Against Hope》
リミテッド2.0点
あまりオーラを入れるのは好みじゃないんだけど、1:2交換を取られるリスクを計算に入れて尚、あまりに強力なので認めざるを得ない。デッキが白ければ、人間が自然と多くて恩恵に預かれそうだし、適当な1/1飛行あたりにつけてもいい。相手が除去を持ってないかヒヤヒヤすると思うけど、+4/+4以上の修正値が見込める以上、対処できる除去も限られる。見返りは果てしなく大きいよ。コモンに対処手段が複数ある、青いデッキ相手には抜いたほうが無難だろうね。
《粗暴者の貶め/Humble the Brute》
リミテッド2.5点
フレイバー:C-(《粗暴/The Brute》オーラがついたクリーチャーに再生されるとかどういうこと?)
戦乱のゼンディカーほど巨大クリーチャーがそこかしこに溢れてるわけじゃないが、1枚はすんなり入れていいと思うし、まあそもそもアンコモンだから2枚以上取れることもそんなにないだろう。除去してドローまですると結構マナを喰うものの、重いだけの価値はあるから、こいつを使って遊ぼう。相手のデッキにデカブツが多いのを見てからサイドインしてもいいね。
《審問官の雄牛/Inquisitor’s Ox》
リミテッド2.5点
雄牛は4マナ2/4って決まってるだろ!とはいえ現実世界では、雄牛って危険な生き物だからね。熊より雄牛に殺される可能性のほうが遥かに高いらしいし。昂揚すると超強くなるから、それまではのんびりブロックに回ってもらおう。
《鼓舞する隊長/Inspiring Captain》
リミテッド2.0点
本質的には色拘束の薄くなった《アンプリンの戦術家/Ampryn Tactician》だけど、まあ机上で戦術を練るより、鼓舞する方が戦場には出て行きやすいわな。スピリット・トークンとの相性もいいし、人間で殴る連中との相性の良さは言わずもがな。守るデッキでは使わなくていいと思う。
《戦闘的な審問官/Militant Inquisitor》
リミテッド1.5点
肝心の装備に微妙なものが多いので、使うならほぼほぼ3マナ2/3扱いだと思う。いつでも入れたいカードじゃないにしろ、まあまあ使えるんじゃないかな。
《ムーアランドの流れ者/Moorland Drifter》
リミテッド2.5点
2マナで終盤飛行が付くというのは中々嬉しい。このくらい基本スペックがあると、昂揚のために工夫を凝らさなくてもすんなり使えるね。普通に使って良し、たまたま昂揚を達成してるならちょっと強い。昂揚すること前提で、昂揚しないととても採用しかねるカードもあるけれど、こいつは昂揚を当てにしなくても使える奴だ。
《ナヒリの策謀/Nahiri’s Machinations》
リミテッド1.0点(赤白ビートダウンなら2.5点)
赤白で前のめりなデッキで使うなら相当な強さだと思うんだけど、色や戦略が合わないならお粗末な性能だ。ビシッとした点数をつけられないのは、そんな事情がある。赤白ビートダウンで使うなら2.5点か3.0点あげてもいいが、そうでないなら1.0点くらいのカードだと思う。殴るデッキで赤マナも潤沢なら、相手はさぞかし頭を悩ませることになるだろう。破壊不能になった奴は対処に困るし、ブロッククリーチャーに射撃できる状況じゃ、相当やりづらい戦闘になるはずさ。
《近野の司祭/Nearheath Chaplain》
リミテッド3.5点
圧倒的アドの塊で4.0点をつけてもいいくらい。3/1絆魂は無視できるものではないので、戦闘で即相討ちを取って1:1交換と3点のライフゲイン、その後1/1飛行が2体ついてくるんだ。たっぷりカード2枚分以上のアド生物な上、注意事項があるわけでもなく、普通に出せばいいだけ。素晴らしい。見たらまず取っちゃうね。
《忘られじ/Not Forgotten》
リミテッド1.0点
《回収/Reclaim》の微妙さを考えると、1/1飛行が付いてもイマイチ食指が動かない。相手の昂揚状態を解除できるとはいえソーサリーだし、土地か何かを置いて相手のドローを邪魔してみる?どれもパッとしない。ああ、古語の助動詞を勉強するにはいいんじゃないかな。
《月皇の司令官、オドリック/Odric, Lunarch Marshal》
リミテッド3.5点
フレイバー:B+ ジョージ・クルーニー的な格好良さ。異界月でオドリックと十一人の仲間的なのが出てきたらA+をあげよう。
噛み合った場合の強さは一級で、お供に恵まれなくても4マナ3/3だから全く心配不要。飛行クリーチャーが1体いれば自軍全てに回避能力がつくし、絆魂があればまずダメージレースに負けることはなくなる。加えて出した直後の戦闘から働く上、能力のためにデッキを歪める必要すらない。オドリックを取ったら、嬉しい能力持ちなクリーチャーを優先するだろうけど、大幅にピックを変えなくても十分強いだろう。
《武器庫の開放/Open the Armory》
リミテッド0.5点
2マナ払ってまで枚数を水増ししたいという装備はパッと見なさそう。可能性があるとすれば《処刑者の板金鎧/Slayer’s Plate》だけどちょっと重い。《月銀の拘束/Bound by Moonsilver》を持ってくるのは悪くないけど、わざわざこれをデッキに入れるほどでもない気がする。開放するのはやめておこう。
《偏執的な教区刃/Paranoid Parish-Blade》
リミテッド2.0点
ムーアランドの流れ者と比較すると、昂揚しているときの性能では大きく上回るものの、未達成状態では流れ者に遠く及ばない。比較してみると面白い。人間シナジーがあるか、さもなくば昂揚がそれなりに狙えるデッキで使いたい。そうでなければ遠慮するかな。でもまあ、頭数確保に入れたって悪いことはない。
《敬虔な福音者/Pious Evangel》//《むら気な信奉者/Wayward Disciple》
リミテッド3.5点
3マナ2/2に、クリーチャーが場に出たときライフを得る能力がついた。表面だけで十分採用できるのに、更におまけがくっついてるんだから凄い。戦闘になりそうなら、2/4に超強力な能力を備えた裏面に変身しよう。後続を展開するなら、ライフゲインし終えるまで変身は待ってもいい。表を使い倒してから、裏の能力を存分に堪能しよう。
《刺し込む光/Puncturing Light》
リミテッド3.0点
ゲートウォッチの誓いで、使ってみて一番ガッカリしたのは《焼尽の光/Searing Light》かもしれない。でも《刺し込む光/Puncturing Light》なら、既に使ったことのあるカードだからね。焼尽の光より大分強かったのを覚えてるよ。除去対象はそれなりに多そうだし、問答無用で1枚は採用してしまっていいだろう(複数枚あっても、対象が広がるわけじゃないので微妙だが)。環境的にちょっと困りそうな点として、除去を構えてターン終了しようとすると、狼男に変身されてしまうかもしれない。まあ刺し込む光に関しては、他の呪文を唱えつつ構えられるくらい軽いのがありがたいね。
《空翔る月銀の魂刈り/Reaper of Flight Moonsilver》
リミテッド3.0点
《堕天使/Fallen Angel》はそんなに思い入れのあるカードじゃないけれど、カッコイイカードだったのは間違いない。こいつは先輩をリスペクトしたのかサイズは3/3で、空腹で昂揚してくると元祖堕天使さながらに変貌する。昂揚してなくても5マナ3/3飛行は十分な性能だから、点数は素の状態を基準につけた。白ければどんなデッキでも入るよ。
《銀の一撃/Silverstrike》
リミテッド2.0点
攻撃クリーチャーを除去りつつライフゲインが付いてくるとは、いやぁ仲良くしたいカードだね。4マナも納得。前のめりなデッキには不要だから、点数はデッキを選ぶ分差し引いてある。お間違いなく。
《霊体の羊飼い/Spectral Shepherd》
リミテッド3.0点
何はなくとも基本性能だけで《風のドレイク/Wind Drake》だから及第点だし、青マナが捻出できるなら相当厄介だ。色を青白に絞ったら、意識して取ってみたいね。スピリットなら何でも対象に取れるから、除去避けするなり、マナにものを言わせて出したりひっこめたりしてみよう。疑似警戒なりブロック逃げなりお気に召すままだ。
《厳格な巡邏官/Stern Constable》
リミテッド1.0点
マッドネスに全力投球するのでない限り、お勧めしない。昂揚の達成手段に見えるなら、それは幻覚だ。何かコンボでもない限り、毎ターン手札1枚とか理不尽なコストを支払えるはずがない。
《腕っぷし/Strength of Arms》
リミテッド1.5点
コンバットトリックが欲しいなら、1マナ+2/+2だしそんな悪いものでもない。重たいスペルには名前負け、腕力負けしそうだけどね。装備品が2枚程度入ったデッキならぐっと価値が高まるので積極的に採用できるカードになるよ。
《今夜を生き延びる/Survive the Night》
リミテッド1.5点
《抗戦/Make a Stand》の後釜としては、まあこんなもんだろうという感想。複数のクリーチャーを戦闘に参加させる機会はあまりないし、手がかりが手に入るのは嬉しいところ。コンバットトリックやマナの使い道はたくさんあるみたいだから、早めに確保したいとは別段思わないけどね。
《執念/Tenacity》
リミテッド2.5点
春の強化呪文祭りが続いてるけど、こいつは範囲や効果が凄まじくて大惨事を引き起こせそうなので期待している。絆魂でダメージレースが崩壊するし、急にクリーチャーをアンタップさせて、思いもよらぬブロックを仕掛けることも可能だ。完全に強みを引き出すにはクリーチャー多めの構成でないといけないが、条件としてはそんな達成の難しいものではないよね。
《サリアの副官/Thalia’s Lieutenant》
リミテッド3.5点
白はカードなのか疑わしい厳格な巡邏官を除いてもコモンに5種類、アンコモンに2種類の人間がいるから、高く評価してやって間違いないと思う。カウンターを2つ乗せられたら上出来だし、大量にカウンターをばら撒くのも夢じゃないだろう。終盤引いたらとんでもない全体強化、序盤に出れば自分自身が武闘派として暴れられる。お互いを補う2つの能力の組み合わせが1枚に詰め込まれている、素晴らしいカードだ。
《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
リミテッド2.5点
こういうアドアドしいクリーチャーが強い、優しい世界に住みたい。手がかり関連で毎回口を酸っぱくして言ってるけど、手がかりは集めれば強いというわけじゃないから、1枚目以降の検査官はぐっと価値が落ちる。それでもまあ、人間シナジーにもなるし、カードアドバンテージも稼げて軽いから、じっくりねっとり検査してやろう。
《倒し霊/Topplegeist》
リミテッド1.0もしくは3.0点
普通のデッキじゃ、こいつにデッキの枠を割く価値はない。でも安定して昂揚を狙えるデッキでは超強力だろう。それにスピリットシナジーもあるから、それも評価材料になるだろう。超前のめりなデッキでも使えなくはないと思うけど、大体はターボ昂揚デッキとでもいうようなデッキで使うべきカードだと思うよ。昂揚デッキ、作れるといいな。
《物騒な群衆/Unruly Mob》
リミテッド2.5点
前回のイニストラードから続投だね。前はクリーチャー多め、中でもトークン生成デッキで使ったもんだ。物騒でいてもらう目安としては、14体以上のクリーチャーを入れたい。死人が出ないと騒がれないからね。
《刹那の器/Vessel of Ephemera》
リミテッド2.5点
クッソ重そうに見せかけて、1/1飛行2体を出すのは4マナ相当の価値がある。こいつは2+3で計5マナかかるけど、分割払いできる利便性を考えれば納得だ。昂揚達成にも貢献するから、大切な存在としてプレイヤーを支えるんじゃないかな。
白のコモントップ5
1.《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》
2.《天使の粛清/Angelic Purge》
3.《刺し込む光/Puncturing Light》
4.《薬剤師の霊/Apothecary Geist》
5.《刹那の器/Vessel of Ephemera》
見る限り、はっきり最強と断言できるコモンはなさそう。《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》がマナ効率とカードアドバンテージ的に優秀なので、当座の1位だろう。《天使の粛清/Angelic Purge》はちょっと怪しい。何枚も投入できるカードじゃないんだが、1枚は欲しい。3~5位は似たり寄ったりで、デッキによって優先順位は変わるだろうし、トップ5圏外の《眠れぬ者の使者/Emissary of the Sleepless》が入ってくることだって考えられる。
白はスピリット、人間、昂揚と色々な方向に舵を切ることができそうで、3つの重なり合う領域もあるのが面白そう。色々なデッキが妄想できるけど、現実的なのはどれか、夢で終わるのはどれか、はたまたどれだけ手がかりを集められるか……。
LSV
◆ 【翻訳】イニストラードを覆う影 リミテッドレビュー 白 (by LSV)
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
ついにイニストラードを覆う影の全貌が明らかになった!というわけで、一枚一枚のカードを見ていくよ。まずはリミテッドからだ。始まる前に少しだけコメントさせてくれ。
カードの点数そのものより、レビューの内容を見てほしい。点数はざっと概観する手段としては便利だけど、一枚一枚なぜその点数をつけたのか、分析部分の方が重要だし、表面的な評価に囚われることなく考えられると思う(使用に制約のあるカードとかね)。
調査(手がかり)、昂揚、部族シナジーなど、メカニズムの中には実際に使ってみないと評価の難しいものもある。各メカニズムに関連したカードがどの程度の強さなのか、推測になってしまうができるだけ頑張るつもりだよ。例えば《霧の侵入者/Mist Intruder》とか、嚥下がどの程度うまく機能するかで全く評価の変わるカードは、うまく機能する前提で評価することにした。なのでセットのメカニズムはどれも十分デッキになる前提の評価として見てほしい。環境解明が進んだら、後で再訪してみたいね。いい味を出してるカードには、忘れずフレイバー評価もつけていくぞ。フレイバードラフト的エラッタもどんどん出していきたい。
Shadows over Innistrad Limited Set Review – White
Luis Scott-Vargas, 2016年3月28日
http://www.channelfireball.com/articles/shadows-over-innistrad-limited-set-review-white/
ついにイニストラードを覆う影の全貌が明らかになった!というわけで、一枚一枚のカードを見ていくよ。まずはリミテッドからだ。始まる前に少しだけコメントさせてくれ。
カードの点数そのものより、レビューの内容を見てほしい。点数はざっと概観する手段としては便利だけど、一枚一枚なぜその点数をつけたのか、分析部分の方が重要だし、表面的な評価に囚われることなく考えられると思う(使用に制約のあるカードとかね)。
調査(手がかり)、昂揚、部族シナジーなど、メカニズムの中には実際に使ってみないと評価の難しいものもある。各メカニズムに関連したカードがどの程度の強さなのか、推測になってしまうができるだけ頑張るつもりだよ。例えば《霧の侵入者/Mist Intruder》とか、嚥下がどの程度うまく機能するかで全く評価の変わるカードは、うまく機能する前提で評価することにした。なのでセットのメカニズムはどれも十分デッキになる前提の評価として見てほしい。環境解明が進んだら、後で再訪してみたいね。いい味を出してるカードには、忘れずフレイバー評価もつけていくぞ。フレイバードラフト的エラッタもどんどん出していきたい。
評価基準
リミテッド殿堂入り:《群れネズミ/Pack Rat》《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
5.0点 強すぎる神いわゆるゴッド。 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》《隔離の場/Quarantine Field》《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
4.5点 素晴らしい爆弾レアだが、対処できなくはない。 《破滅の道/Ruinous Path》《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》《タジームの守護者/Guardian of Tazeem》
4.0点 優秀なレアや、それに比肩し得るアンコモン。 《ヴァラクートの暴君/Tyrant of Valakut》《乱動の噴出/Roil Spout》《ニッサの裁き/Nissa’s Judgment》
3.5点 トップコモンや強力なアンコモン。 《忘却の一撃/Oblivion Strike》《孤立領域/Isolation Zone》《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》
3.0点 ほぼデッキに入る良カード。 《水底の潜入者/Benthic Infiltrator》《虚空の接触/Touch of the Void》《忍び寄りドローン/Stalking Drone》
2.5点 まず抜けることのないカード。 《探検の猛禽/Expedition Raptor》《マキンディの飛空士/Makindi Aeronaut》《ジュワー島の報復者/Jwar Isle Avenger》
2.0点 数合わせでデッキに入る。でもたまに抜けるカード。 《コジレックの組み換え/Kozilek’s Translator》《霞の徘徊者/Murk Strider》《コーの鎌使い/Kor Scythemaster》
1.5点 頭数の水増し。入るかどうかは半々くらい。 《アーファの守護者/Affa Protector》《末裔の呼び出し/Call the Scions》《淘汰ドローン/Culling Drone》
1.0点 数合わせとしても役不足。ほぼ入らない。 《回収ドローン/Salvage Drone》《膨れ鞘/Blisterpod》《まばゆい反射/Dazzling Reflection》
0.5点 ギリギリデッキに入るかどうかなカード。もしくはサイドボード用カード。 《間欠泉の忍び寄り/Geyserfield Stalker》《自然のままに/Natural State》《破壊的陥没孔/Consuming Sinkhole》
0.0点 役立たず。 《面晶体の連結/Hedron Alignment》《ゲートウォッチ招致/Call the Gatewatch》
《永遠の見守り/Always Watching》
リミテッド4.5点
白得意のトークン戦略と噛み合わないテキストだけど、相当ぶっ飛んでる性能だ。トークンも強化されたら更に酷いことになってたね。サイズが強化されるだけでなく、強くなった自軍が攻守両方を同時にこなせるようになる。トークンより普通のクリーチャーを気持ち優先するとか、多少は考えてやっていいと思うけど、強くない場面が想像できない。
《救出の天使/Angel of Deliverance》
リミテッド2.5点
環境の速さが分からないと、こういうカードの強さを見極めるのは難しい。パッと見た印象では、8マナを気軽に採用できるほどゆっくりな環境ではなさそうだから、何か工夫をして8マナまで伸ばすことを前提に評価する事になる。守備的な布陣とマナ加速を組み合わせることになると思うけど、頑張って唱えるところまでもっていけば、後は殺戮マシーンになってくれることだろう。8マナダブルシンボルくらい揃える頃には、多分昂揚もきっと達成できているんじゃないかな。これから毎日クリーチャーを破壊しよう!プレイヤーや戦闘限定でなく、どんなダメージが入ったときでも誘発するって書いてあるから間違わないようにね。
《天使の粛清/Angelic Purge》
リミテッド3.0点
序盤~中盤にかけては、白の優秀なトークン生成を頼りに撃つことになるのかな。で、終盤は土地を生贄にすればいい。結構優秀な除去な気がする。欠点は何も考えず枚数を集めていいカードじゃないってところか。安定して使いこなせるよう、デッキを組んでやりたい。一番重くても4マナ程度の前のめりなデッキで使えば、追加コストも苦にならないはず。あたかもシンプルな確定除去のように使えるだろう。青白や白緑なら、豊富に手に入る手掛かりを生贄にすればいい分使いやすそうだ。
とにかく効果は垂涎モノなので、デメリットを何とかするよう、考えて立ち回ろう。先輩にあたる《骨の粉砕/Bone Splinters》っぽいところからも察せる通り、取り扱いに気を付けるべきカードだ。骨の粉砕は、デッキによっては入れたくないレベルだったり、超強力除去だったりしたのを思い出してほしい。クリーチャーの代わりに土地も生贄にできるようになったのは、骨の粉砕にはない強みだと思うから、とりあえず今の段階では中々の除去と見ているよ。
《薬剤師の霊/Apothecary Geist》
リミテッド2.5点
他にスピリットが全く入っていないデッキでもまあ採用できる性能。スピリットだらけのデッキなら最高だ。間を取って、前ブロックでよく働いてくれた《グリフィンの急使/Courier Griffin》より少し弱いくらいの評価だろうか。
《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》//《浄化の天使、アヴァシン/Avacyn, the Purifier》
リミテッド5.0点
フレイバー部門優勝(ストーリーを読まなくても、この裏表だけで伝わる物語性が素晴らしい)
あまりに冒涜的なアヴァシンの強さを見てしまったプレイヤーの皆さんはSANチェックです。考えてほしい。まず裏側なんてなくてもぶっ壊れた強さだし、破壊不能云々のテキストがなくてもまだまだ驚嘆に値する。警戒だってなくて平気だ。それに瞬速と飛行を取り上げて、ようやく人並みの強さに落ち着く。今、一体どれだけの能力を剥ぎ取ったか数えてみたかな?さて、この4/4バニラと化したアヴァシンに今度は能力をぺたぺた貼り付けてみよう。戦わなくちゃ、現実と。
アヴァシンが来た、見た、勝った。破壊不能の戦闘で蹂躙した上、4/4飛行警戒のクリーチャーが残る。アヴァシンが来るのを察して攻撃しなかったとしても、ターン終了時に颯爽と舞い降りて殴りかかられるのを防ぐことはできない。アヴァシン本人を無視しようとしても、取り巻きが1体死んだだけで更に強化されてしまう。無料で《火炎崩れ/Flamebreak》がついてきて、しかも都合のいいことに、本人とコントローラーは巻き込まれない。さすが白様完璧で幸福です。まあいかにアヴァシンが壊れてるとか、いちいち説明されなくても見れば分かると思うんだけど、壊れっぷりを語るのもたまにはいいんじゃない?
《アヴァシン教の宣教師/Avacynian Missionaries》//《月皇の審問官/Lunarch Inquisitors》
リミテッド2.5 // 3.0点
装備がなきゃ布教のできないただの《丘巨人/Hill Giant》止まりで、使えなくはないものの凡庸な性能だ。でも装備があれば、4/4の《放逐する僧侶/Banisher Priest》に変貌する、その様はまさにスペインの異端審問官。変身後の性能が中々素晴らしいので、変身のため、そこそこ程度の性能でも装備を入れるのも悪くないと思うよ(特に宣教師が2枚以上取れたら真剣に検討しよう)。
《月銀の拘束/Bound by Moonsilver》
リミテッド4.0点
2番目の能力がなくても、3マナの《平和な心/Pacifism》として3.5点くらいの強さはある。後からエンチャント先を変えられるのは、実に強力かつ柔軟。各所で引っ張りだこになるだろう。ただ起動型能力は止まらないので、そこは気を付けよう。
《往時の主教/Bygone Bishop》
リミテッド3.5点
まず3マナ2/3飛行の時点でかなり強い。手がかりの方はちょっと未知数だけど、無理なく使えて実に嬉しいと思う。まあ後半慌ただしくなってくると、手がかりより盤面が気がかりになると思う。とにかく単純に手がかりが2倍手に入れば2倍強いとか、言い切ることはできないが、《天使の粛清/Angelic Purge》用の餌を供給してくれるし、優秀なドローエンジンだと思って良さそうだ。
いやぁ、それにしても何回手がかりって言ったかな。
《聖戦士の相棒/Cathar’s Companion》
リミテッド2.0点
スピリットトークンやら何やらがばら撒かれる環境では、AIBOくらいの性能を発揮するのが関の山じゃなかろうか。自衛用の能力を内蔵してるから、前のめりなデッキで破壊不能を付けれる分には申し分のない働きをしそうだ。インスタント多めにしないと頼りなく思うかもしれないけど、マナと一緒に立たせておいて、抑止力として使うのも悪くない。
《司祭の祈り/Chaplain’s Blessing》
リミテッド0.5点
一瞬チャピン(Patrick Chapin)の祈りに見えたけど、グリクシスでもないしカードを引くというテキストもなかったからそんなはずはなかった。頭のイカれたビートダウンに直面したら、お祈りメール的に使ってやってもいいかもね。
《不屈の聖戦士/Dauntless Cathar》
リミテッド3.0点
後半1/1飛行として再利用できる3/2クリーチャーが優秀でないはずがない。3/1バニラとかより、こういう戦死を遂げた後も役に立つ戦士を採用していきたい。特に何をするでもなく2:1交換できるのは素晴らしい。
《石の宣告/Declaration in Stone》
リミテッド3.5点
確定除去なら、相手にカードを進呈するだけの価値がある。構築じゃそうはいかないかもしれないけどね。リミテッドの速度的に、手がかりはいずれドローに変換されてしまうだろうけど、前のめりに組んでドローの隙を与えないようにすると、最大限強みを引き出せるというもの。トークンデッキに対しては効果的だし、たまに複数体を石にしてしまうことができるのも非常にいい感じだ。
《罪人への急襲/Descend upon the Sinful》
リミテッド4.5点
フランス語版3.0点
6マナでただの全体除去程度だと、あんまり食指が動かない。それでも強いけどね。一方、6マナで場を流した後に4/4飛行が残るなら、セット内でも屈指の強カードに化けるから、昂揚が達成できるよう頑張ろう。無理せず2回に1回達成できるくらいの確率でも、十分価値があるよ。
フランス語版はカード名で、Pécheurs(罪人)となるべきところが、Pêcheurs(漁師)になってるんだ。イニストラードにそんな漁師が多いとは思えないし、とばっちりで漁師が急襲されて罪人が野放しになるんじゃ、点数が下がっても仕方ないよな!
《悪魔の棲家の狐/Devilthorn Fox》
リミテッド2.0点
頭でっかちのタフ1はあまり好みじゃないんだが、軽いからとれば大概デッキに入るだろう。タフネス1を咎められるようなカードを見たら、あまり不安がらずサイドアウトしてしまおう。
《ドラグスコルの騎兵/Drogskol Cavalry》
リミテッド3.5点
出して即除去されずにターンが帰ってきたら、騎兵の名に恥じない暴れっぷりを見せてくれることだろう。8マナあれば毎ターントークンを2体出せて、ライフ4点までついてくる。ダメージレースにはとてもならないんじゃないかな。平然と7マナのカードを入れていい環境ではないと思うけど、フラッシュバック的な効果や手がかりを見るに、あまり土地を切り詰める環境には見えないから、然るべきデッキで使えば4.0点級の活躍をすると思う。