◆ 【翻訳】ゲートウォッチの誓い リミテッドレビュー 青 (by LSV)
 
 Oath of the Gatewatch Limited Set Review: Blue
 
 Luis Scott-Vargas, 2016年1月18日
 
 http://www.channelfireball.com/articles/oath-of-the-gatewatch-limited-set-review-blue/
 
 
《難解な干渉/Abstruse Interference》
 リミテッド1.5点
 何回見てもとっつきにくい名前だけど、中々やり手だと思う。上手く決まっても見返りが大きいわけじゃないから、どんなデッキにも入るカードではない。でもちょっといいなと思うところがちらほら。まずインスタントを多めに採用していれば、これのためにマナを立ててターンを返してもマナの損失につながりにくくなるね。無色マナが欲しいときのマナソースにもなるし、欠色をテーマとして追求するのであれば、これは無色の呪文でかつ無色のクリーチャーだ。相手にエルドラージ・末裔がいたら、生贄にしてあっさり追加の1マナを支払われてしまうだろうけれど、その場合は相手の末裔を始末してこっちに末裔を出す呪文として使ったと思えばそれほど悪くもない。サイドボードから入れるにはいいカード。一度見せたら、その後サイドアウトして相手を翻弄しても楽しい。
《目潰しドローン/Blinding Drone》
 リミテッド2.5点
 無色マナ供給源をデッキに入れると、こんないいことがありますよーという喧伝一号機。白にレアがいたけどコモンでは初めてだね。無色が出なければ相当微妙な性能でもある。タッパーとしてのコストが無色指定でなく、何色のマナでも良かったなら、胸を張って3.5点の看板を掲げてもらって構わなかったんだけどね。色の問題さえなければ、2マナ1/3のタッパーは超強力。除去にそこそこ耐性があり、ブロックに回しても有能、しかも後半メチャクチャ役立つ能力付きってことになるからさ。無色マナが指定されている以上、明確に何も考えず強いタッパーというわけではない。安定して使うためには無色マナ供給源が4~5枚は欲しいところ。容易いことではないけれど、頑張ってマナを何とかする苦労するだけの見返りは十分あるよ。
 
 無色マナ源が2~3枚しかなくても、2マナ域が必要なら入る性能ではある。4枚以上確保できたら、大分評価を上げたい。序盤からこういうのに手を出すのはどうなの?と思うかもしれないけど、4手目5手目で取って申し分ないと思うよ。無色マナが必要になったら、《荒地/Wastes》も取る価値が出てくる。逆に言うと荒地を取るのは、先に目潰しドローンみたいなカードを確保してからがいいかな。
 
 ただちょっと、戦乱のゼンディカーの《霧の侵入者/Mist Intruder》同様、気をつけてほしい。こういったカギになるカードに序盤から手を出すのは、無色を使いこなせるデッキが成立する(そして強い)という前提だ。第一印象だと、無色のテーマは支配的というより、優良~強アーキタイプに留まるんじゃないかと思うけれど、実際にドラフトしてみるまで、そのあたりははっきりしないね。
 
 双頭巨人戦では:白のレビューでも触れたけど、双頭巨人戦のタッパーは間違いなく強い。それに、片方のプレイヤーに無色マナ源をすべて託す、なんてこともやりやすい。双頭巨人戦なら、《目潰しドローン/Blinding Drone》が働くように意識してやりたいね。
《耕作ドローン/Cultivator Drone》
 リミテッド3.0点
 こういうカードこそ序盤で取るべき。強烈な能力がついていて、マナレシオもしっかりしている。デッキが青ければ大体どんなデッキでも入るだろうね。3マナ2/3はサイズとして見劣りしないし、まとまりのないデッキに適当に入れても、適当にデッキ内のカードを引き立ててくれると思う。それに耕作ドローンを確保すれば、無色のカードに手を出しやすくなる。本当、これのマナの使い道ができれば素晴らしいカードに化けるよ。無色デッキをうまく回すコツの一つは、いかにして色事故を防ぎつつ無色マナを確保するかだから、その点耕作ドローンはとても優秀だ。
《深水潜み/Deepfathom Skulker》
 リミテッド3.5点
 ちょっと重めだけど、超強力な能力がついていて見劣りしない。回避能力持ちの多いデッキなら、着地させてすぐ2~3枚カードを引くのも現実的。まさに爆アドだ。生きてターンが返ってきたら、クリーチャーをブロック不能にして強引にカードを引きにいくことすら可能だ(ドローついでにダメージも入るけど、まあダメージなんてドローと比べたらおまけだよね)。無色マナ源が全く確保できなくても、そこそこ航空戦力があるなら喜んで使うと思うね。逆に回避能力がなかったとしても、少々使い勝手は悪くなるかもしれないが、無色マナが使えるならそれもまたよし。究極的には自ら殴りに行ってカードを引けるから、フィニッシャーとしても資格十分。序盤に拾えたら、意識して構築してみたい。1/3飛行なんかを普段より早めにとってみるといい感じだ。
《次元潜入者/Dimensional Infiltrator》
 リミテッド3.0点
 多芸なクリーチャーだけど、先入観にとらわれず考えよう。突き詰めるとこいつは2マナ2/1の飛行クリーチャーだ。瞬速はサイズ的に、奇襲をかけても相討ちがいいところだが、それでも打消し、除去、ブラフなどマナを立てておくのと相性がいい。無色マナを使う能力の方は、昇華者の餌にしたり、ライブラリー破壊を狙ったり、ダメージから身を守ったりするのに有用だ。派手さはないが色々と小回りがきいて使いやすいので、爆弾レアには及ばないものの中々の実力者とみたね。
《重力に逆らうもの/Gravity Negator》
 リミテッド2.5点
 素のままでも3点寄りの2.5点。無色マナの飛ばす能力が使えるようになったなら、文句なし3.0点に昇格だ。飛行をつける能力が使えなければ、デッキに入れてもいいかなくらいの評価の飛行クリーチャーにすぎないけど、無色マナ源が4枚以上確保できたならご満悦。割と早い段階で取ってもいいかなと思えるよ。
《歪みの預言者/Prophet of Distortion》
 リミテッド1.5(無色マナ源が5枚以上取れたら3.0)点
 ゲートウォッチの誓いにおける《霧の侵入者/Mist Intruder》の称号を贈りたい。安定して能力を起動できるなら、期待の新人として積極的に採用したい。でも無色マナ供給が安定しなければ、お祈りメールを送ることになるかな。個人的には垂涎モノの能力だと思うので、無色デッキを組む際は是非お世話になりたいね。本体が軽いので、出してすぐ起動できるのもいい。複数枚あっても意味は薄いから、何枚も確保するのはちょっと違うけどね。こいつで相手の顔を歪めてやろうと、我先にと手を出す人も多いと思うけれど、無暗に青田刈りするようなカードではないと思う。俺は遠慮しとくよ。
 
 無色をやると決めた、あるいは無色マナ供給源を複数確保したら、はじめて魅力的な選択肢になる感じかな。

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