【翻訳】ニクスへの旅 リミテッドレビュー 白・青 (by LSV) - 青
2014年4月24日 翻訳 コメント (5)◆ 【翻訳】ニクスへの旅 リミテッドレビュー 白・青 (by LSV)
Journey into Nyx Limited Review - White and Blue
Luis Scott-Vargas, 2014年4月22日
http://www.channelfireball.com/articles/journey-into-nyx-limited-review-white-and-blue/
青
青のコモントップ3
3.《空中隊形/Aerial Formation》
2.《擬態するセイレーン/Cloaked Siren》
1.《傲慢/Hubris》
一位はもう、《傲慢/Hubris》で決まりでしょう。全く疑問を差し挟む余地がない。《擬態するセイレーン/Cloaked Siren》が、ピックとしては手堅いところだけど、強いときの《空中隊形/Aerial Formation》は本当に強いからね(《巨体の狐/Vulpine Goliath》が空を飛んでる光景とか、考えるだにゾッとしないだろ?)。いずれにせよ、青は進んでドラフトしたい色だね。最初の数手で取りたいものがたくさんあるし、ゲームプランも堅実だ。青を使うなら、良質な飛行クリーチャーや英雄的クリーチャーを出して、道を阻むものはバウンスする。ニクスへの旅のカードは、まさにそれができる。
明日は黒と赤をレビューするよ。色の組み合わせ的に、2/3のミノタウロスをひたすら評価し続けるような感じなんだろうな。
LSV
Journey into Nyx Limited Review - White and Blue
Luis Scott-Vargas, 2014年4月22日
http://www.channelfireball.com/articles/journey-into-nyx-limited-review-white-and-blue/
青
《空中隊形/Aerial Formation》
リミテッド3.5点
これぞまさに、ゲーム終了のお知らせを告げるカードだ。大量のクリーチャーが突然空を飛びだして、しかもパワーも上がるとくれば、かなりのゲームが終了することだろう。特に青緑で使うといいね。青緑はテーロスブロックでは有力な組み合わせだったし。結構、使った時の強さの幅が大きいカードだから、全く使う気になれないデッキもあるだろう。でもカードパワーは高いから、早めに取られるカードだろうね。青1マナで、序盤のコンバットトリックとして使ったり、クリーチャーを守ることもできる。つまり強い。
《戦場の秘術師/Battlefield Thaumaturge》
リミテッド3.0点
《落岩/Boulderfall》待ったなし!!ドラフトで取れたら是非岩を落としたい。でも、バウンスや《突然の嵐/Sudden Storm》みたいな呪文のコストが減るのだけでも素敵だよね。自分自身を守る能力もあるし、こんな色々な能力がついているのに、2マナ2/1と中々のマナレシオなのもいい。
《擬態するセイレーン/Cloaked Siren》
リミテッド3.5点
イラスト的に飛んでいると勘違いされまくった《水跳ねの海馬/Breaching Hippocamp》に、何と本当に飛んでいるライバルが出現した!というわけでこいつは飛行がついているから、青いデッキなら実にすんなりデッキに入るだろう。青にとって嬉しい一枚。
《撤回命令/Countermand》
リミテッド1.0点
呪文を打ち消すの後に、何やらフレイバーテキストがついてるみたいだぞ?でもただの打消しに4マナ支払うのはちょっとね。個人的には別に、打消しに4マナ払ったっていいんだけど、本当は良くないってわかってるんだ。サイドインするのが正しいマッチアップもあると思うけど、メインに入れるべきカードじゃない。
《水晶オウムガイ/Crystalline Nautilus》
リミテッド3.5点
何やら格好いいことができそうな俺のイチオシだ。こいつを相手のクリーチャーに授与して対象にとってやれば、相手のクリーチャーを除去った上にこちらに4/4が残るんだから。やり方も色々あるしね。別に3ターン目に単体で出しても悪くないけど、《レオニンの投網使い/Leonin Snarecaster》で漁業されないよう気をつけよう。
《ダクラの神秘家/Dakra Mystic》
リミテッド3.0点
ダカラ俺は言ったんだよ、まじまじと眺めてみて、こいつはリミテッドでも構築でも強いカードじゃないかって。1マナ1/1をデッキに入れるというハンデを背負うことにはなるが、代わりにできるのが、お互いどちらのトップが強いか見て、こっちが損をしそうだったら取りやめられるって?明らかに「青(T):カードを一枚引く」という能力とまではいかないが、単純に各プレイヤーがカードを引くより、実質こちらだけがカードを引けるのに近い。実際に使ってみたら、評価が更に上がったとしても驚かないよ。
《果敢な泥棒/Daring Thief》
リミテッド3.0点
タップさえさせてくれたなら、泥棒は空を飛ぶ事だって、湖の水を飲み干すことだってできるのに!盗みたいものが魅力的であればあるほど、盗んでのけるのは難しいというのが逆説的で面白いね。盤面がほとんどまっさらなときは、強い能力でない。戦場が混雑してきたら、今度は誘発させるのにコンバットトリックか何か必要になるだろう。強力なカードではあるけれど、曲芸的な使い方が必要になるね。授与を差し出す場合、授与がついてるクリーチャーが死ぬまでは、相手にコントロールを渡しても特に何が変わるわけでもないことは覚えておこう。
《クルフィックスの指図/Dictate of Kruphix》
リミテッド1.0点
ライブラリー破壊の試練に挑戦するか、大量のバウンスがあるのでもない限り、使っても凡庸極まりないと思う。マナカーブが極端に低マナに寄っていれば活用しやすいと思うけど、それでも懐疑的と言わざるを得ない。
《運命の泉/Font of Fortunes》
リミテッド2.5点
どんなに俺が《予言/Divination》や《急使の薬包/Courier’s Capsule》を愛しているといっても、エンチャントを出すこと自体に意味があるのでない限り、少しばかり効率が悪い。デッキに入らないほどマナ効率が悪いわけじゃないんだが、いつでもデッキに入るカードではないね。
《神狩りの大ダコ/Godhunter Octopus 》
リミテッド2.0点
大量のマナをつぎ込んで5/5が欲しければ、こいつなんかいいんじゃないかな。それより酷いのは、《圧倒的な波/Whelming Wave》で相手のクリーチャーを洗い流したら、せっかくこのタコは流れないのに、殴りに行けないって事実だ。フレイバーってものを考えてほしいね。
《難局/Hour of Need》
リミテッド3.5点
《ドラゴン化/Dragonshift》と同じ轍は踏まないぜ。見かけ倒しってことが中々あってね(おかげでプロツアーサンディエゴで、某チームメイトが《ドラゴン化/Dragonshift》を初手で取ってしまった)。でもこいつの場合、出てきた4/4は残るって書いてあるな。あれ、《ドラゴン化/Dragonshift》とは全然違うカードなんじゃないか?多少使いづらいリスクがあってもそれに見合う強カードっぽいな。しかもインスタントで奇襲もかけられるとくれば、かなり強そう。
《傲慢/Hubris》
リミテッド3.5点
カードとして凄いだけでなく、何とも素敵な名前をつけてくれたのが嬉しいね。テーロスブロックでは、バウンス呪文が青の最強コモンだったり2番目に強いコモンだったりしてたんだから、急激に評価が変わるということはないだろう。安易な授与を咎められる数少ないカードだから、とにかく授与して殴ってればほぼ間違いない、なんて風潮に歯止めをかけられるのは嬉しいね。、
《惑乱のセイレーン/Hypnotic Siren》
リミテッド4.0点
巨大なクリーチャーがそこかしこにいる環境の《支配魔法/Control Magic》というだけで強いのに、コントロール奪取したクリーチャーが死んだら1/1飛行が残るというの素晴らしい。たくさんマナは必要だけど、それだけの価値があるよ。
《啓示の解読/Interpret the Signs》
リミテッド4.5点
これは6マナでカードを6枚引けという神の啓示だろう。他ならぬ俺に、それ以外どんな解読をしろと!?《タッサの褒賞/Thassa’s Bounty》の例があるから、ぶっ壊れでないのはわかると思う。だからって、俺がこいつに本来の点数である3をつけるとでも思ったかい?(3点でも結構高く見積もってるくらいだ)
《キオーラの放逐/Kiora’s Dismissal》
リミテッド3.5点
毎回相手が授与を使ってくるとは限らないにしても、すぐこいつを却下するのは考え物。環境はエンチャント・クリーチャーで溢れてるし、剥がれた授与を回収して付け直すこともできる。相手の重いカードを何枚も戻せる可能性があるというだけで強そう。ついでに自分のエンチャントも戻せるとくれば尚更だ。
《大地への縫い付け/Pin to the Earth》
リミテッド2.5点
これさえあれば何でも止められるというわけにはいかないが、2マナとしてはかなり確定除去っぽく使えるだろう。ところでこれ、何で飛行クリーチャーが飛んだままでいられるの?名前もそうだし、イラストを見れば一目瞭然。縫い付けられた状態で空が飛べるとでも?
《変身体の殺到/Polymorphous Rush》
リミテッド3.5点
他環境なら間違いなく壊れだけど、この環境だと、場にいる最強のクリーチャーはエンチャントで強くなっていることがほとんどで、完全にコピーするのが不可能なことが多い。とはいえ英雄的デッキに合った効果だし、英雄的なんかで乗る+1/+1カウンターの強みを最大限に引き出せる。盤面次第では即ゲームが終了することもあるだろう。強いとき弱いときの差が激しい呪文だから、単純に強いときのことだけを考えて評価しない方がいいけどね。
《深海からの引き寄せ/Pull from the Deep》
リミテッド1.5点
ドラフトで一生懸命頑張ると、1:2交換が取れるんだって?真価を引き出すのはプロに任せるとしようや。
《激浪のキマイラ/Riptide Chimera》
リミテッド3.0点
デッキによっては、維持の大変なブロッカーにしかならなくって使い物にならないこともあるだろう。またあるときは、タダツヨ生物として使えることもあるだろう。授与を付け替えることもできるし、キャントリップのエンチャントを再利用してもいい。そして何よりもまず、こいつはサイズの大きい飛行クリーチャーだ。《エスパーゾア/Esperzoa》はいつ使っても強かった。アーティファクトと比べて軽いエンチャントは多くないが、カードパワー的にはエスパーゾアに負けちゃいない。
《鷲の飛翔/Rise of Eagles》
リミテッド3.0点
2/2飛行が2体出るのと、4/4飛行が1体出るのには結構差があるけれど、それでも使うかな。重たいカードの常として、枚数があっても嬉しくないんだが、マナカーブの一番上に1枚くらいあるのはいい感じだ。
《時の賢者/Sage of Hours》
リミテッド2.5点
これで追加ターンを得まくることはないと思うけど、英雄的デッキにとっては、英雄的がついているクリーチャーだからね。こいつが取れたら夢を見てみたいが、ゲームに勝つだけならもっと賢いやり方があるよ。
《船団の災い魔/Scourge of Fleets》
リミテッド4.0点
これこそまさに、7マナを支払う価値のあるカードだ!相手のクリーチャーを全部手札に戻した上、6/6が残る。これがたったの7マナなんだぜ。《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》を喰らって持ち直せることはそうそうないだろう。戻せないクリーチャーがいることもあるだろうけど、バウンスもできないし6/6でも止まらないクリーチャーが相手の場にいるなら、厳しいのに変わりはないよね。
《印章持ちのヒトデ/Sigiled Starfish》
リミテッド3.0点
マナ不要で繰り返し占術が使えて、ブロックもできるって?俺がインビテーショナルで勝ったら、こういうカードをデザインしたいなって思ってたんだ。こんなことを思ったのは《礼儀正しい識者/Civilized Scholar》以来だね(イラストも識者並みにキメるぜ)。
《タッサの貪り食い/Thassa’s Devourer》
リミテッド1.5点
ライブラリー破壊は、削りきるまで何もしていないのと変わらない。そして削りきれないゲームの方が多いと思う。タフネスが6のブロッカーが欲しければ、その役割は果たしてくれると思うけど、それ以上に期待はしない方がいい。
《タッサの激憤/Thassa’s Ire》
リミテッド1.0点
警戒をつけるのに4マナも注ぎ込むのは馬鹿げてる。相手のクリーチャーを寝かせるのにも、4マナは重い。こんなんで本当におこなの?
《トリトンの騎兵部隊/Triton Cavalry》
リミテッド3.0点
《大クラゲ/Man-o’-War》のようであり、コンボ要員としても使えそう。軽いマナコストの割に、色々な角度で使っていける。気に入ったよ。どんな英雄的デッキでも、何かしら使い道がありそうだ。
《トリトンの岸忍び/Triton Shorestalker》
リミテッド1.5点
特に理由がなければ採用しない。実質止めることが不可能とはいえ、1ターンに1点のダメージを与えるというだけでは、デッキに入らない。パワーの上げるオーラ、打点を上げる授与なんかがあれば、入れる理由になるかもね。
《戦争翼のセイレーン/War-Wing Siren》
リミテッド3.0点
英雄的でサイズの育つクリーチャーは手軽で強い。一回は英雄的を誘発させられるものとして評価してもいいくらいだ。2/4として見ると中々の実力、主力として育ててやる価値があるってものだ。
《急流のナイアード/Whitewater Naiads》
リミテッド3.5点
自軍のクリーチャーをブロックされなくしつつ、4/4を追加するというのは実に攻撃的だ。しかも、何度もブロック不能を誘発させる見込みがあるときたもんだ。この圧倒的な攻め性能、まさに前のめりなデッキで5ターン目に出したいカードだ。
青のコモントップ3
3.《空中隊形/Aerial Formation》
2.《擬態するセイレーン/Cloaked Siren》
1.《傲慢/Hubris》
一位はもう、《傲慢/Hubris》で決まりでしょう。全く疑問を差し挟む余地がない。《擬態するセイレーン/Cloaked Siren》が、ピックとしては手堅いところだけど、強いときの《空中隊形/Aerial Formation》は本当に強いからね(《巨体の狐/Vulpine Goliath》が空を飛んでる光景とか、考えるだにゾッとしないだろ?)。いずれにせよ、青は進んでドラフトしたい色だね。最初の数手で取りたいものがたくさんあるし、ゲームプランも堅実だ。青を使うなら、良質な飛行クリーチャーや英雄的クリーチャーを出して、道を阻むものはバウンスする。ニクスへの旅のカードは、まさにそれができる。
明日は黒と赤をレビューするよ。色の組み合わせ的に、2/3のミノタウロスをひたすら評価し続けるような感じなんだろうな。
LSV
コメント
プレリくらいでしかリミテッドやらないのでホント参考になります!
>ひ
気にしなくていいと思いますよ。応援してます!
ニュアンスは若干変わってしまいますが、LSVのジョークを取り入れた名訳ですね。
擬態するセイレーンが意外と高いな...
どうもありがとうございます!
やっぱり反響があると励みになります。
リミテッドも面白いですよ。構築も手掛けていく予定です。
> ゼンさん
あまり元ネタを知らないのですが、面白そうなので使ってみました。
きちんと中身のあるところはニュアンスまで大切に訳しますが、今回はmistakeとmysticをひっかけた言葉遊びの入った内容ですので、少しでも面白みが出るように工夫しています。
名訳や迷訳かは……?
いえ、奴はとんでもないものを盗んでいきました。