【翻訳】フランクに考えよう 神々の軍勢、ピック優先順位表
2014年3月28日 翻訳 コメント (7) ◆ 【翻訳】フランクに考えよう 神々の軍勢、ピック優先順位表
Frank Analysis - A Pick Order List for Born of the Gods Draft
By Frank Karsten 2014年3月12日
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-born-of-the-gods-draft/
ここの記事でテーロス*3のドラフトピック順位表を発表したのも、もう2か月ばかり前になるのか。
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-Theros-draft/
新しいセットの神々の軍勢も出たことだし、今日は軍勢のピック順位表を書いてみたよ。
目標としては、1パック目の初手、つまり1-1で取るカードに順位をつけることになるかな。ドラフト中ずっと、考えなしにこの表に従って取っても駄目だよ。カードの価値はそれまで自分が取ったものによって変わってくるからね。ドラフトはやはり、シナジー、マナカーブ、ゲームプランといったものが成功の鍵だ。とは言ったものの、ピックの順位表を作るのは、各カードがどのくらい強力かというのを大まかに理解するのに適した方法だし、初手を決めるのに役立つからね。
ここに掲載するリストは、自分の好み、経験、考えに基づいたものなんだけれど、他のチャネルファイアーボールのメンバーから受けた影響もかなり大きい。みんなで議論したからね。プロツアー前の水曜日に、皆で神々の軍勢の上位カードと座って睨めっこして語り合った。LSV(Luis Scott-Vargas)がチャートで議論をまとめてたよ。よく分からない矢印とか書いて楽しんでた。
プロツアーの成績はかなり良くて、リミテッド部門は5-1までいけた。ドラフトで出来たデッキは香ばしい紙束だったけど、それでもなぜか勝ててしまった。どんなデッキだったかって?3-0したときのデッキは、赤マナ源の無い《はじけるトリトン/Crackling Triton》、《大アカシカ/Great Hart》、《沈黙の職工/Silent Artisan》。バニラクリーチャーデックウィンズだったとさ。
ピック順位表
ピック順位表を見る前に、これがどういうものなのかについて少し話させてほしい。。
第一に、このリストは普通の神々の軍勢・テーロス・テーロスのドラフト用で、カードの金銭的価値は考慮に入れていない。チケットが欲しければ《サテュロスの火踊り/Satyr Firedancer》をどうぞ取ってくれ。ただ、マネーピックはここでの趣旨でない。
第2に、順位には色の序列が影響している。俺の考えでは、白が最強の色だ。そしてドラフトでは青白、白緑、それに青緑の英雄的デッキが好きだね。この3つの組み合わせが、強力なシナジーを内包しつつ素のカードパワーも一番高い。プロツアー神々の軍勢に向けてやったドラフトでも一番成績が良かった。赤白英雄的や中速の赤緑も中々奮闘したけれど、赤はテーロスだと取るカードが少ないのでリスクがある。そういうわけで、候補になるカードの順位が同じくらいなら、赤・黒より緑・青・白のカードを取りたい。《槌の一撃/Fall of the Hammer》は、テーロスの赤で取るものがもっと潤沢にあれば最強のコモンだったかもしれないけれど、たらればの領域だね。現実は違う。
他に個人的な好みが及ぼしてる影響としては、《突然の嵐/Sudden Storm》が皆の予想より高評価かもしれない。《突然の嵐/Sudden Storm》はテンポを稼ぐけど、赤や黒のクリーチャー除去とは食い合わせが悪い。ただ、クリーチャーを詰め込んでる青緑や青白デッキでは、これぞまさに欲しかった一枚だ。それに、こういう怪獣大決戦になるフォーマットにおいて、突然の嵐みたいな効果の大きさは計り知れない。オーラや授与がついたまま寝かせて封殺するのは、実際に除去するのより優れていることさえあるからね。
リストを下に見ていくと、《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》だとか《トロモクラティス/Tromokratis》だとか、爆弾レアとされてるレアの順位が低いことに驚くかもしれない。いくつか理由があるんだけど、まずこの環境のリミテッドは高速だというのがある。それに、重たいカードは山ほど存在する。多くのゲームが7ターン目から9ターン目には終わるから、決着がついたとき、6,7マナが消化不良で手札に残っているというのは、よくあることなんだ。それに流れる5マナ以上のカードはたくさんある。でも数をデッキには入れたくない。そんな理由で、終盤に叩きつける爆弾レアより、軽いクリーチャーを優先したいんだ。それに覚えておいてほしいんだけど、いわゆる勝ち手段がゲームを終わらせてるのを見ると、実際よりも強く印象に残るものなのさ。《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》は、膠着したゲームを終わらせるのに目を見張る働きをするけど、押されてるとき、フィナックスのおかげで巻き返せることはまずない。他の神と同じく、顕現させるのが難しい上、出てすぐ盤面に影響があるわけじゃないからね。ブロッカーや除去さえあれば何とかなるというときはリミテッドにつきものだけど、フィナックスはそういうときに引きたいカードじゃないよね。
《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》の場合、順位が低い理由はもう一つあって、それはこいつが多色のカードだということだ。下のリストは1-1、1パック目の初手用だということを思い出してほしい。ドラフトの初手では柔軟なピックができるよう、強力な多色のカードより、多少見劣りしても単色のカードを取る方が好みだね。初手から2色決めたくはない。2色とも空いているのか、知る術がないからね。単色のカードを取った方が、最終的にそのカードがデッキに入る可能性は高い。多色のカードが素のカードパワーよりも低めに順位づけられてるのはそういう理由だ。
さて、前口上は十分。順位を見よう!初手で《恐るべき気質/Fearsome Temper》と《ハイドラの血/Aspect of Hydra》の2択で悩むようなことはないだろうから、実質役に立つのは上の方だけだと思うけど、とにかく165枚のカードを並べてみた。こちらをどうぞ:
(訳注:DNの仕様でテキストになっています。リストを見るなら元記事で画像を眺めるのがお勧めです http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-born-of-the-gods-draft/ )
《万戦の幻霊/Eidolon of Countless Battles》
《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
《イロアスの英雄/Hero of Iroas》
《炎輪のフェニックス/Flame-Wreathed Phoenix》
《責め苦の伝令/Herald of Torment》
《羽撃王/Ornitharch》
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
《金箔付け/Gild》
《狩人の勇気/Hunter’s Prowess》
《炉焚きのドラゴン/Forgestoker Dragon》
《理想の調停者/Arbiter of the Ideal》
《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》
《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》
《運命をほぐす者/Fate Unraveler》
《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》
《撤回のらせん/Retraction Helix》
《胆汁病/Bile Blight》
《突然の嵐/Sudden Storm》
《太陽神の一瞥/Glimpse the Sun God》
《勇気の元型/Archetype of Courage》
《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》
《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》
《槌の一撃/Fall of the Hammer》
《都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polis》
《牙海岸のセイレーン/Siren of the Fanged Coast》
《アクロスの徴兵人/Akroan Conscriptor》
《ブリマーズの先兵/Vanguard of Brimaz》
《宿命的介入/Fated Intervention》
《殺戮の神、モーギス/Mogis, God of Slaughter》
《レイナ塔の英雄/Hero of Leina Tower》
《狼育ち/Raised by Wolves》
《エファラの啓蒙/Ephara’s Enlightenment》
《キオーラの追随者/Kiora’s Follower》
《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》
《ゼナゴスの狂信者/Fanatic of Xenagos》
《霊刃の幻霊/Ghostblade Eidolon》
《ケラノスの稲妻/Bolt of Keranos》
《ネシアン未開地の荒廃者/Nessian Wilds Ravager》
《灼熱の血/Searing Blood》
《常炎の幻霊/Everflame Eidolon》
《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
《スコラ谷の災い/Scourge of Skola Vale》
《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》
《ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton》
《ニクス生まれの狼/Nyxborn Wolf》
《空想の元型/Archetype of Imagination》
《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》
《静寂の歌のセイレーン/Siren of the Silent Song》
《窒息死/Asphyxiate》
《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》
《アクロスの密集軍/Akroan Phalanx》
《ケンタウルスの武芸者/Swordwise Centaur》
《オレスコスの太陽導き/Oreskos Sun Guide》
《墓荒らし蜘蛛/Graverobber Spider》
《セテッサの誓約者/Setessan Oathsworn》
《モズのハーピー/Shrike Harpy》
《気高き獲物/Noble Quarry》
《ティマレットの召使い/Servant of Tymaret》
《ニクス生まれの幻霊/Nyxborn Eidolon》
《骨の神託者/Oracle of Bones》
《クラグマの解体者/Kragma Butcher》
《サテュロスのニクス鍛冶/Satyr Nyx-Smith》
《層雲歩み/Stratus Walk》
《苦痛の予見者/Pain Seer》
《潮流の合唱者/Chorus of the Tides》
《攻撃の元型/Archetype of Aggression》
《神託者の眼識/Oracle’s Insight》
《フィーリーズ団の精鋭兵/Pheres-Band Tromper》
《雷の粗暴者/Thunder Brute》
《深海の催眠術師/Deepwater Hypnotist》
《メレティスの天文学者/Meletis Astronomer》
《閃足の幻霊/Flitterstep Eidolon》
《ネシアンのデモロク/Nessian Demolok》
《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
《豊潤の神殿/Temple of Plenty》
《悪意の神殿/Temple of Malice》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
《厄介なキマイラ/Perplexing Chimera》
《悪戯と騒乱/Mischief and Mayhem》
《ニクス生まれの盾の仲間/Nyxborn Shieldmate》
《宿命的火災/Fated Conflagration》
《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
《無効化/Nullify》
《忠実なペガサス/Loyal Pegasus》
《黄金の木立ちの蛇/Snake of the Golden Grove》
《定命の者の決意/Mortal’s Resolve》
《定命の者の熱意/Mortal’s Ardor》
《フィーリーズ団の略奪者/Pheres-Band Raiders》
《予言/Divination》
《恐るべき気質/Fearsome Temper》
《トロモクラティス/Tromokratis》
《ハイドラの血/Aspect of Hydra》
《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》
《憤怒の頂点/Pinnacle of Rage》
《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
《渦潮の精霊/Vortex Elemental》
《難題への挑戦/Rise to the Challenge》
《収穫の神、ケイラメトラ/Karametra, God of Harvests》
《絶望の偽母/Forlorn Pseudamma》
《無謀な歓楽者/Reckless Reveler》
《霊気のほころび/Unravel the AEther》
《宿命的報復/Fated Retribution》
《オドゥノス河の底さらい/Odunos River Trawler》
《宿命的復活/Fated Return》
《憤怒売り/Ragemonger》
《決断の元型/Archetype of Finality》
《ニクス生まれのお調子者/Nyxborn Rollicker》
《目抉り/Eye Gouge》
《悪魔の皮の喧嘩屋/Felhide Brawler》
《ケイラメトラの好意/Karametra’s Favor》
《セテッサの星砕き/Setessan Starbreaker》
《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan》
《屍噛み/Necrobite》
《ケラノスの嵐呼び/Stormcaller of Keranos》
《保護色/Crypsis》
《彷徨える魂の勇者/Champion of Stray Souls》
《希望喰らい/Eater of Hope》
《永遠の罠/Eternity Snare》
《剥離/Excoriate》
《死の国の重み/Weight of the Underworld》
《氾濫潮の海蛇/Floodtide Serpent》
《宿命的心酔/Fated Infatuation》
《忌まわしい変身/Grisly Transformation》
《くぎ付け/Hold at Bay》
《一つ目峠のサイクロプス/Cyclops of One-Eyed Pass》
《ファラガックスの巨人/Pharagax Giant》
《神に寵愛された将軍/God-Favored General》
《性急な太陽追い/Impetuous Sunchaser》
《アショクの心酔者/Ashiok’s Adept》
《洗い流す砂/Scouring Sands》
《見捨てられし流れ者/Forsaken Drifters》
《精神奪い/Mindreaver》
《戦いの柱/Pillar of War》
《空掃き/Skyreaping》
《海峡のクラーケン/Kraken of the Straits》
《大アカシカ/Great Hart》
《稲妻の流弾/Lightning Volley》
《オドゥノスの黒樫/Black Oak of Odunos》
《日の出から日没/Dawn to Dusk》
《流浪/Peregrination》
《霊体のヤギ角/Astral Cornucopia》
《彩色マンティコア/Chromanticore》
《グリフィンの夢掴み/Griffin Dreamfinder》
《存在の破棄/Revoke Existence》
《ゴルゴンの首/Gorgon’s Head》
《スフィンクスの信奉者/Sphinx’s Disciple》
《雷撃の威力/Thunderous Might》
《血占術/Sanguimancy》
《タッサの拒絶/Thassa’s Rebuff》
《モーギスの戦詠唱者/Warchanter of Mogis》
《忍耐の元型/Archetype of Endurance》
《セイレーンの歌竪琴/Siren Song Lyre》
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
《突進するアナグマ/Charging Badger》
《圧倒的な波/Whelming Wave》
《導きの嘆願/Plea for Guidance》
《サテュロスの火踊り/Satyr Firedancer》
《エレボスの催促/Claim of Erebos》
《天啓の嵐/Epiphany Storm》
《エファラの輝き/Ephara’s Radiance》
《一過性の知力/Evanescent Intellect》
《選別の印/Culling Mark》
《運命の気まぐれ/Whims of the Fates》
《陽絆/Sunbond》
《英雄の演壇/Heroes’ Podium》
この表に従って見ると、レア最強が《万戦の幻霊/Eidolon of Countless Battles》、アンコモン最強が《羽撃王/Ornitharch》、コモン最強が《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》ということになるだろう。最下位は《英雄の演壇/Heroes’ Podium》だ。評価に関しては、異議のある読者もいると思うので、コメント欄で有意義な議論ができればと思っているよ。
神々の軍勢・テーロス・テーロスドラフトについて思うこと20
前に続いて、この環境のドラフトについて20個ほどつらつらと書いてみる。
1.《今わの際/Last Breath》は《深海の催眠術師/Deepwater Hypnotist》が出ているとかなり強力になる。前のターンに催眠術師で殴って、相手が返しで5/5を出してきたとしよう。催眠術師がアンタップすると、神啓で5/5を2/5にできる。下がったパワーは今わの際の射程内だ。《迷宮での迷子/Lost in a Labyrinth》と《今わの際/Last Breath》コンボはテーロスだけでできたけど、催眠術師とのコンボは素で使用に堪えるカードだけでできる!すごい!
2.《太陽神の一瞥/Glimpse the Sun God》は、自分の《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》や《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》もタップして英雄的や神啓を誘発させられることを覚えておこう。微アド。
3.《層雲歩み/Stratus Walk》のデザインはかなり好き。用途が多岐にわたるからね。こちらのクリーチャーをブロックされなくしたり、相手のブロックを阻害したり、《氾濫潮の海蛇/Floodtide Serpent》で気持ち良くなったりできる。ただ、気を付けた方がいいこともあって、層雲歩みをつけたクリーチャーを《保護色/Crypsis》でアンタップして、地上を止めようとしたりしないようにしよう。一番好きなコンボとしては、《ナイレアの弓/Bow of Nylea》や《切り裂く風/Shredding Winds》と組み合わせることかな。《絶望の偽母/Forlorn Pseudamma》みたいなカードで攻めてくる相手にとてもよく効くよ。
4.テーロスの点数付けはほとんど正しかったと思うけれど、リストを作った時よりも実際には、コンバットトリック、英雄的クリーチャー、授与クリーチャーをずっと優先的にピックしてた。青・白・緑の前のめりな、テンポ系デッキを作るのが好きなんでね。
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-Theros-draft/
5.青赤が最弱の色の組み合わせだ。シナジーもないし、多色で強力なカードもない。信心要素もなければ、英雄的に寄せることもできない。そして勝率も高くない。可能なら避けるべき組み合わせだろう。もしも青赤になるなら、《炎語りの達人/Flamespeaker Adept》と《ケラノスの嵐呼び/Stormcaller of Keranos》のコンボを集めよう。終盤戦で特に強力だ。
6.神啓クリーチャーは、テーロスから出る《蛮族の血気/Savage Surge》と《トリトンの戦術/Triton Tactics》との噛み合いが素晴らしい。《アクロスの徴兵人/Akroan Conscriptor》で神啓クリーチャーを反逆させると、神啓能力を使えるのは相手でなくてこちらになる。小技として覚えておきたい。
7.6マナある状態で、《英雄の記録者/Chronicler of Heroes》と《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》が手札にあるなら、記録者を出して能力がスタックにのった後で、収穫をプレイすればカードが引ける。他にも《密集軍の指揮者/Phalanx Leader》と、《不屈の猛攻/Dauntless Onslaught》とかでもドローが可能だ。
8.サイドボードの重要性は筆舌に尽くしがたい。習慣として自分は、相手がプレイしたカードをクリーチャーのパワーとタフネスも含めて全て書き留めておくようにしてるんだけど、サイドボード中にそれを見ながら入れ替えをするようにしている。可能であれば、相手のクリーチャーに合わせて、こちらのクリーチャーを変えたい。たとえば2/2を並べてくる相手に2/4は強い。この2/2に対する有用性が高くて、《大アカシカ/Great Hart》を《反論/Gainsay》よりも価値のあるサイドボードとみなしているくらいだ。相手から《マグマの噴流/Magma Jet》を2発撃たれたら、タフネス2を全部抜いて他の微妙なクリーチャーに入れ替えるというような、傾奇者めいたことだって選択肢になる。
9.《渦潮の精霊/Vortex Elemental》は大体において《菅草の蠍/Sedge Scorpion》より弱い。でももし、試練とかでこいつのサイズをあげられたらゲームを支配できる。3/4とかになれば、小粒なクリーチャーを5マナの能力でブロック強制させて始末できるからね。
10.通常、2ターン目までに唱えることのできるカードは最低6枚ほしい。つまり、2マナ域はかなり優先的に確保すること。5マナ以上のカードは多くても5枚までにしているね。
11.《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》は緑黒で使うときが一番強いけれど、テーロスの《定命の者の宿敵/Nemesis of Mortals》受けに、黒でなくても1枚は取っておくようにしてるよ。2ターン目道探しから、チャンプブロック経由の3ターン目宿敵は十分に可能だ。
12.軍勢には強力なアンコモンが多数あるけれど、トップコモンの質は、テーロスの《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad》、《ネシアンのアスプ/Nessian Asp》、《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》、《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》といった面々には及ばない。それどころか、パックから取るものがすぐになくなってしまうのが常だ。6手目かそこらで、デッキに入るカードをかき集めていることになりがちで、結果として、色替えを検討させるようなカードがほとんど流れてこず、隣が並んで仲良く同じ色をピックしていたということもよくある。
13.ドラフト1パック目のの1手目、1手目では、普通一番強いカードを取る。似たような強さのカードなら、最初にとったカードと色の合うカードを取る。ただ、序盤は色について柔軟でありたい。柔軟でいれば、卓で人数の少ない色を察知したときや、《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》のような爆弾レアをあけたとき、その色に参入できる。また、上家と色被りした際にも、その色を諦めやすくなる。2色目は16-17手目、つまり2パック目の1ピック目や2ピック目あたりまで、2色目は決めないことが多い。
14.《稲妻の流弾/Lightning Volley》は、《ブリマーズの先兵/Vanguard of Brimaz》や《アクロスの十字軍/Akroan Crusader》のようなトークン生成、それか接死クリーチャーが無い限りサイドボードに落とすけれど、《決断の元型/Archetype of Finality》があれば話は別。常にメインから外さないカードになる。2枚で相手の盤面を更地にできる可能性があるからね。
15.《乗騎ペガサス/Cavalry Pegasus》的に重要な、神々の軍勢における人間としては、《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》、《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》、《神に寵愛された将軍/God-Favored General》あたりだろうか。神啓クリーチャーはペガサスとかなり相性がいい。回避能力を与えるのは戦闘を生き抜くのに有用だ。
16.神々の軍勢のコモンには、タフネス1で有能な連中が多い。英雄的なら《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》・《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》・《セテッサの誓約者/Setessan Oathsworn》、授与だと《ニクス生まれの狼/Nyxborn Wolf》・《ニクス生まれの幻霊/Nyxborn Eidolon》・《常炎の幻霊/Everflame Eidolon》がいる。《蒸気の精/Vaporkin》、《血集りのハーピー/Blood-Toll Harpy》、《菅草の蠍/Sedge Scorpion》など、テーロスもタフネス1がいないわけではなかったけれど、軍勢の方がタフネス1は多い。結果的に、《火花の衝撃/Spark Jolt》はかなり強くなった。今ならメインに1枚は喜んで入れるね。
17.この環境は2色推奨。強力なカードを取るより、安定したマナベースのある方が好みだね。3色目をタッチすることはほとんどない。タッチするのであれば、色マナのサポートと、メインカラーにダブルシンボルがないことが条件だろうか。最近、ストリーミングでMO(マジックオンライン)配信を再開したんだけど、シールドで青白を組んで、サイドに《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》をのけてたことがあった。視聴者の中にタッチすることを勧めてきた人が何人かいたけど、前のめりなデッキで、かつ《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》のために白白、《先見のキマイラ/Prescient Chimera》のために青青が必要なデッキだった。だから《平地/Plains》や《島/Island》を減らすのは、デッキを弱くすることになると思ったんだ。
18.《波使い/Master of Waves》はリミテッドでも構築並みに強いけれど、コンバットトリックには気をつけよう。攻撃やブロックに参加するときは、常に最悪のケースを考えておきたい。自分の経験だと、《統率の取れた突撃/Coordinated Assault》の先制攻撃で、とどめになるはずの攻撃が一転敗北になってしまったことがあった。あと、赤や白マナが立ってるとき、プロテクション赤なら《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops》をブロックしても平気と思いこまないようにしたい。《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》ってカードで分からされたことがあったよ。
19.《彩色マンティコア/Chromanticore》は努力に見合わない。確かに盤面に残れば勝つけれど、唱えるのは極端に難しく、また除去するのは非常に簡単だ。こいつはあらゆるエンチャント除去で落ちるし、《闇の裏切り/Dark Betrayal》、《反論/Gainsay》、《異端の輝き/Glare of Heresy》とサイドインされたあらゆる除去で死ぬ。プロツアーに向けて練習してたとき、0-3したデッキの記録をつけてたんだけど、栄えある一位は「5色悪斬の天使デッキ」だった。それも「青赤緑土地20枚のデッキ未満紙束」、「史上最弱が最も恐ろしい赤黒タッチ白緑」、「黒単見てからタッチ《都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polis》余裕でした」デッキを押しのけてのトップだ。ドラフトで勝ちたいならやめとこう。
20.神々の軍勢入りドラフトで一番愉快だったのは、《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》に《ケイラメトラの好意/Karametra’s Favor》がついてるとき、《水跳ねの海馬/Breaching Hippocamp》を出したときだね。《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》と《やっかい児/Pestermite》みたいな無限でこそないものの、3/2速攻をマナの続く限り出し続けられる。勝ち方としてはこの上なく格好いい。
2週間ほどしたら、GPウィーンの結果報告と、シールド環境について書きたいと思っているよ。(ネタバレ:この環境はドラフトもシールドも大差ない。シールドの方が遅めでシナジーも気持ち薄いけれど、ゲーム展開は依然テンポ中心だ。それと先手を取ることをお勧めしたい。PTQへ行く人は頑張ってくれ。幸運を祈るよ。
Frank Analysis - A Pick Order List for Born of the Gods Draft
By Frank Karsten 2014年3月12日
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-born-of-the-gods-draft/
ここの記事でテーロス*3のドラフトピック順位表を発表したのも、もう2か月ばかり前になるのか。
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-Theros-draft/
新しいセットの神々の軍勢も出たことだし、今日は軍勢のピック順位表を書いてみたよ。
目標としては、1パック目の初手、つまり1-1で取るカードに順位をつけることになるかな。ドラフト中ずっと、考えなしにこの表に従って取っても駄目だよ。カードの価値はそれまで自分が取ったものによって変わってくるからね。ドラフトはやはり、シナジー、マナカーブ、ゲームプランといったものが成功の鍵だ。とは言ったものの、ピックの順位表を作るのは、各カードがどのくらい強力かというのを大まかに理解するのに適した方法だし、初手を決めるのに役立つからね。
ここに掲載するリストは、自分の好み、経験、考えに基づいたものなんだけれど、他のチャネルファイアーボールのメンバーから受けた影響もかなり大きい。みんなで議論したからね。プロツアー前の水曜日に、皆で神々の軍勢の上位カードと座って睨めっこして語り合った。LSV(Luis Scott-Vargas)がチャートで議論をまとめてたよ。よく分からない矢印とか書いて楽しんでた。
プロツアーの成績はかなり良くて、リミテッド部門は5-1までいけた。ドラフトで出来たデッキは香ばしい紙束だったけど、それでもなぜか勝ててしまった。どんなデッキだったかって?3-0したときのデッキは、赤マナ源の無い《はじけるトリトン/Crackling Triton》、《大アカシカ/Great Hart》、《沈黙の職工/Silent Artisan》。バニラクリーチャーデックウィンズだったとさ。
ピック順位表
ピック順位表を見る前に、これがどういうものなのかについて少し話させてほしい。。
第一に、このリストは普通の神々の軍勢・テーロス・テーロスのドラフト用で、カードの金銭的価値は考慮に入れていない。チケットが欲しければ《サテュロスの火踊り/Satyr Firedancer》をどうぞ取ってくれ。ただ、マネーピックはここでの趣旨でない。
第2に、順位には色の序列が影響している。俺の考えでは、白が最強の色だ。そしてドラフトでは青白、白緑、それに青緑の英雄的デッキが好きだね。この3つの組み合わせが、強力なシナジーを内包しつつ素のカードパワーも一番高い。プロツアー神々の軍勢に向けてやったドラフトでも一番成績が良かった。赤白英雄的や中速の赤緑も中々奮闘したけれど、赤はテーロスだと取るカードが少ないのでリスクがある。そういうわけで、候補になるカードの順位が同じくらいなら、赤・黒より緑・青・白のカードを取りたい。《槌の一撃/Fall of the Hammer》は、テーロスの赤で取るものがもっと潤沢にあれば最強のコモンだったかもしれないけれど、たらればの領域だね。現実は違う。
他に個人的な好みが及ぼしてる影響としては、《突然の嵐/Sudden Storm》が皆の予想より高評価かもしれない。《突然の嵐/Sudden Storm》はテンポを稼ぐけど、赤や黒のクリーチャー除去とは食い合わせが悪い。ただ、クリーチャーを詰め込んでる青緑や青白デッキでは、これぞまさに欲しかった一枚だ。それに、こういう怪獣大決戦になるフォーマットにおいて、突然の嵐みたいな効果の大きさは計り知れない。オーラや授与がついたまま寝かせて封殺するのは、実際に除去するのより優れていることさえあるからね。
リストを下に見ていくと、《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》だとか《トロモクラティス/Tromokratis》だとか、爆弾レアとされてるレアの順位が低いことに驚くかもしれない。いくつか理由があるんだけど、まずこの環境のリミテッドは高速だというのがある。それに、重たいカードは山ほど存在する。多くのゲームが7ターン目から9ターン目には終わるから、決着がついたとき、6,7マナが消化不良で手札に残っているというのは、よくあることなんだ。それに流れる5マナ以上のカードはたくさんある。でも数をデッキには入れたくない。そんな理由で、終盤に叩きつける爆弾レアより、軽いクリーチャーを優先したいんだ。それに覚えておいてほしいんだけど、いわゆる勝ち手段がゲームを終わらせてるのを見ると、実際よりも強く印象に残るものなのさ。《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》は、膠着したゲームを終わらせるのに目を見張る働きをするけど、押されてるとき、フィナックスのおかげで巻き返せることはまずない。他の神と同じく、顕現させるのが難しい上、出てすぐ盤面に影響があるわけじゃないからね。ブロッカーや除去さえあれば何とかなるというときはリミテッドにつきものだけど、フィナックスはそういうときに引きたいカードじゃないよね。
《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》の場合、順位が低い理由はもう一つあって、それはこいつが多色のカードだということだ。下のリストは1-1、1パック目の初手用だということを思い出してほしい。ドラフトの初手では柔軟なピックができるよう、強力な多色のカードより、多少見劣りしても単色のカードを取る方が好みだね。初手から2色決めたくはない。2色とも空いているのか、知る術がないからね。単色のカードを取った方が、最終的にそのカードがデッキに入る可能性は高い。多色のカードが素のカードパワーよりも低めに順位づけられてるのはそういう理由だ。
さて、前口上は十分。順位を見よう!初手で《恐るべき気質/Fearsome Temper》と《ハイドラの血/Aspect of Hydra》の2択で悩むようなことはないだろうから、実質役に立つのは上の方だけだと思うけど、とにかく165枚のカードを並べてみた。こちらをどうぞ:
(訳注:DNの仕様でテキストになっています。リストを見るなら元記事で画像を眺めるのがお勧めです http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-born-of-the-gods-draft/ )
《万戦の幻霊/Eidolon of Countless Battles》
《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
《イロアスの英雄/Hero of Iroas》
《炎輪のフェニックス/Flame-Wreathed Phoenix》
《責め苦の伝令/Herald of Torment》
《羽撃王/Ornitharch》
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
《金箔付け/Gild》
《狩人の勇気/Hunter’s Prowess》
《炉焚きのドラゴン/Forgestoker Dragon》
《理想の調停者/Arbiter of the Ideal》
《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》
《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》
《運命をほぐす者/Fate Unraveler》
《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》
《撤回のらせん/Retraction Helix》
《胆汁病/Bile Blight》
《突然の嵐/Sudden Storm》
《太陽神の一瞥/Glimpse the Sun God》
《勇気の元型/Archetype of Courage》
《欺瞞の神、フィナックス/Phenax, God of Deception》
《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》
《槌の一撃/Fall of the Hammer》
《都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polis》
《牙海岸のセイレーン/Siren of the Fanged Coast》
《アクロスの徴兵人/Akroan Conscriptor》
《ブリマーズの先兵/Vanguard of Brimaz》
《宿命的介入/Fated Intervention》
《殺戮の神、モーギス/Mogis, God of Slaughter》
《レイナ塔の英雄/Hero of Leina Tower》
《狼育ち/Raised by Wolves》
《エファラの啓蒙/Ephara’s Enlightenment》
《キオーラの追随者/Kiora’s Follower》
《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》
《ゼナゴスの狂信者/Fanatic of Xenagos》
《霊刃の幻霊/Ghostblade Eidolon》
《ケラノスの稲妻/Bolt of Keranos》
《ネシアン未開地の荒廃者/Nessian Wilds Ravager》
《灼熱の血/Searing Blood》
《常炎の幻霊/Everflame Eidolon》
《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
《スコラ谷の災い/Scourge of Skola Vale》
《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》
《ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton》
《ニクス生まれの狼/Nyxborn Wolf》
《空想の元型/Archetype of Imagination》
《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》
《静寂の歌のセイレーン/Siren of the Silent Song》
《窒息死/Asphyxiate》
《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》
《アクロスの密集軍/Akroan Phalanx》
《ケンタウルスの武芸者/Swordwise Centaur》
《オレスコスの太陽導き/Oreskos Sun Guide》
《墓荒らし蜘蛛/Graverobber Spider》
《セテッサの誓約者/Setessan Oathsworn》
《モズのハーピー/Shrike Harpy》
《気高き獲物/Noble Quarry》
《ティマレットの召使い/Servant of Tymaret》
《ニクス生まれの幻霊/Nyxborn Eidolon》
《骨の神託者/Oracle of Bones》
《クラグマの解体者/Kragma Butcher》
《サテュロスのニクス鍛冶/Satyr Nyx-Smith》
《層雲歩み/Stratus Walk》
《苦痛の予見者/Pain Seer》
《潮流の合唱者/Chorus of the Tides》
《攻撃の元型/Archetype of Aggression》
《神託者の眼識/Oracle’s Insight》
《フィーリーズ団の精鋭兵/Pheres-Band Tromper》
《雷の粗暴者/Thunder Brute》
《深海の催眠術師/Deepwater Hypnotist》
《メレティスの天文学者/Meletis Astronomer》
《閃足の幻霊/Flitterstep Eidolon》
《ネシアンのデモロク/Nessian Demolok》
《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
《豊潤の神殿/Temple of Plenty》
《悪意の神殿/Temple of Malice》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
《厄介なキマイラ/Perplexing Chimera》
《悪戯と騒乱/Mischief and Mayhem》
《ニクス生まれの盾の仲間/Nyxborn Shieldmate》
《宿命的火災/Fated Conflagration》
《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
《無効化/Nullify》
《忠実なペガサス/Loyal Pegasus》
《黄金の木立ちの蛇/Snake of the Golden Grove》
《定命の者の決意/Mortal’s Resolve》
《定命の者の熱意/Mortal’s Ardor》
《フィーリーズ団の略奪者/Pheres-Band Raiders》
《予言/Divination》
《恐るべき気質/Fearsome Temper》
《トロモクラティス/Tromokratis》
《ハイドラの血/Aspect of Hydra》
《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》
《憤怒の頂点/Pinnacle of Rage》
《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
《渦潮の精霊/Vortex Elemental》
《難題への挑戦/Rise to the Challenge》
《収穫の神、ケイラメトラ/Karametra, God of Harvests》
《絶望の偽母/Forlorn Pseudamma》
《無謀な歓楽者/Reckless Reveler》
《霊気のほころび/Unravel the AEther》
《宿命的報復/Fated Retribution》
《オドゥノス河の底さらい/Odunos River Trawler》
《宿命的復活/Fated Return》
《憤怒売り/Ragemonger》
《決断の元型/Archetype of Finality》
《ニクス生まれのお調子者/Nyxborn Rollicker》
《目抉り/Eye Gouge》
《悪魔の皮の喧嘩屋/Felhide Brawler》
《ケイラメトラの好意/Karametra’s Favor》
《セテッサの星砕き/Setessan Starbreaker》
《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan》
《屍噛み/Necrobite》
《ケラノスの嵐呼び/Stormcaller of Keranos》
《保護色/Crypsis》
《彷徨える魂の勇者/Champion of Stray Souls》
《希望喰らい/Eater of Hope》
《永遠の罠/Eternity Snare》
《剥離/Excoriate》
《死の国の重み/Weight of the Underworld》
《氾濫潮の海蛇/Floodtide Serpent》
《宿命的心酔/Fated Infatuation》
《忌まわしい変身/Grisly Transformation》
《くぎ付け/Hold at Bay》
《一つ目峠のサイクロプス/Cyclops of One-Eyed Pass》
《ファラガックスの巨人/Pharagax Giant》
《神に寵愛された将軍/God-Favored General》
《性急な太陽追い/Impetuous Sunchaser》
《アショクの心酔者/Ashiok’s Adept》
《洗い流す砂/Scouring Sands》
《見捨てられし流れ者/Forsaken Drifters》
《精神奪い/Mindreaver》
《戦いの柱/Pillar of War》
《空掃き/Skyreaping》
《海峡のクラーケン/Kraken of the Straits》
《大アカシカ/Great Hart》
《稲妻の流弾/Lightning Volley》
《オドゥノスの黒樫/Black Oak of Odunos》
《日の出から日没/Dawn to Dusk》
《流浪/Peregrination》
《霊体のヤギ角/Astral Cornucopia》
《彩色マンティコア/Chromanticore》
《グリフィンの夢掴み/Griffin Dreamfinder》
《存在の破棄/Revoke Existence》
《ゴルゴンの首/Gorgon’s Head》
《スフィンクスの信奉者/Sphinx’s Disciple》
《雷撃の威力/Thunderous Might》
《血占術/Sanguimancy》
《タッサの拒絶/Thassa’s Rebuff》
《モーギスの戦詠唱者/Warchanter of Mogis》
《忍耐の元型/Archetype of Endurance》
《セイレーンの歌竪琴/Siren Song Lyre》
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
《突進するアナグマ/Charging Badger》
《圧倒的な波/Whelming Wave》
《導きの嘆願/Plea for Guidance》
《サテュロスの火踊り/Satyr Firedancer》
《エレボスの催促/Claim of Erebos》
《天啓の嵐/Epiphany Storm》
《エファラの輝き/Ephara’s Radiance》
《一過性の知力/Evanescent Intellect》
《選別の印/Culling Mark》
《運命の気まぐれ/Whims of the Fates》
《陽絆/Sunbond》
《英雄の演壇/Heroes’ Podium》
この表に従って見ると、レア最強が《万戦の幻霊/Eidolon of Countless Battles》、アンコモン最強が《羽撃王/Ornitharch》、コモン最強が《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》ということになるだろう。最下位は《英雄の演壇/Heroes’ Podium》だ。評価に関しては、異議のある読者もいると思うので、コメント欄で有意義な議論ができればと思っているよ。
神々の軍勢・テーロス・テーロスドラフトについて思うこと20
前に続いて、この環境のドラフトについて20個ほどつらつらと書いてみる。
1.《今わの際/Last Breath》は《深海の催眠術師/Deepwater Hypnotist》が出ているとかなり強力になる。前のターンに催眠術師で殴って、相手が返しで5/5を出してきたとしよう。催眠術師がアンタップすると、神啓で5/5を2/5にできる。下がったパワーは今わの際の射程内だ。《迷宮での迷子/Lost in a Labyrinth》と《今わの際/Last Breath》コンボはテーロスだけでできたけど、催眠術師とのコンボは素で使用に堪えるカードだけでできる!すごい!
2.《太陽神の一瞥/Glimpse the Sun God》は、自分の《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》や《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》もタップして英雄的や神啓を誘発させられることを覚えておこう。微アド。
3.《層雲歩み/Stratus Walk》のデザインはかなり好き。用途が多岐にわたるからね。こちらのクリーチャーをブロックされなくしたり、相手のブロックを阻害したり、《氾濫潮の海蛇/Floodtide Serpent》で気持ち良くなったりできる。ただ、気を付けた方がいいこともあって、層雲歩みをつけたクリーチャーを《保護色/Crypsis》でアンタップして、地上を止めようとしたりしないようにしよう。一番好きなコンボとしては、《ナイレアの弓/Bow of Nylea》や《切り裂く風/Shredding Winds》と組み合わせることかな。《絶望の偽母/Forlorn Pseudamma》みたいなカードで攻めてくる相手にとてもよく効くよ。
4.テーロスの点数付けはほとんど正しかったと思うけれど、リストを作った時よりも実際には、コンバットトリック、英雄的クリーチャー、授与クリーチャーをずっと優先的にピックしてた。青・白・緑の前のめりな、テンポ系デッキを作るのが好きなんでね。
http://www.channelfireball.com/articles/frank-analysis-a-pick-order-list-for-Theros-draft/
5.青赤が最弱の色の組み合わせだ。シナジーもないし、多色で強力なカードもない。信心要素もなければ、英雄的に寄せることもできない。そして勝率も高くない。可能なら避けるべき組み合わせだろう。もしも青赤になるなら、《炎語りの達人/Flamespeaker Adept》と《ケラノスの嵐呼び/Stormcaller of Keranos》のコンボを集めよう。終盤戦で特に強力だ。
6.神啓クリーチャーは、テーロスから出る《蛮族の血気/Savage Surge》と《トリトンの戦術/Triton Tactics》との噛み合いが素晴らしい。《アクロスの徴兵人/Akroan Conscriptor》で神啓クリーチャーを反逆させると、神啓能力を使えるのは相手でなくてこちらになる。小技として覚えておきたい。
7.6マナある状態で、《英雄の記録者/Chronicler of Heroes》と《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》が手札にあるなら、記録者を出して能力がスタックにのった後で、収穫をプレイすればカードが引ける。他にも《密集軍の指揮者/Phalanx Leader》と、《不屈の猛攻/Dauntless Onslaught》とかでもドローが可能だ。
8.サイドボードの重要性は筆舌に尽くしがたい。習慣として自分は、相手がプレイしたカードをクリーチャーのパワーとタフネスも含めて全て書き留めておくようにしてるんだけど、サイドボード中にそれを見ながら入れ替えをするようにしている。可能であれば、相手のクリーチャーに合わせて、こちらのクリーチャーを変えたい。たとえば2/2を並べてくる相手に2/4は強い。この2/2に対する有用性が高くて、《大アカシカ/Great Hart》を《反論/Gainsay》よりも価値のあるサイドボードとみなしているくらいだ。相手から《マグマの噴流/Magma Jet》を2発撃たれたら、タフネス2を全部抜いて他の微妙なクリーチャーに入れ替えるというような、傾奇者めいたことだって選択肢になる。
9.《渦潮の精霊/Vortex Elemental》は大体において《菅草の蠍/Sedge Scorpion》より弱い。でももし、試練とかでこいつのサイズをあげられたらゲームを支配できる。3/4とかになれば、小粒なクリーチャーを5マナの能力でブロック強制させて始末できるからね。
10.通常、2ターン目までに唱えることのできるカードは最低6枚ほしい。つまり、2マナ域はかなり優先的に確保すること。5マナ以上のカードは多くても5枚までにしているね。
11.《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》は緑黒で使うときが一番強いけれど、テーロスの《定命の者の宿敵/Nemesis of Mortals》受けに、黒でなくても1枚は取っておくようにしてるよ。2ターン目道探しから、チャンプブロック経由の3ターン目宿敵は十分に可能だ。
12.軍勢には強力なアンコモンが多数あるけれど、トップコモンの質は、テーロスの《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad》、《ネシアンのアスプ/Nessian Asp》、《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》、《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》といった面々には及ばない。それどころか、パックから取るものがすぐになくなってしまうのが常だ。6手目かそこらで、デッキに入るカードをかき集めていることになりがちで、結果として、色替えを検討させるようなカードがほとんど流れてこず、隣が並んで仲良く同じ色をピックしていたということもよくある。
13.ドラフト1パック目のの1手目、1手目では、普通一番強いカードを取る。似たような強さのカードなら、最初にとったカードと色の合うカードを取る。ただ、序盤は色について柔軟でありたい。柔軟でいれば、卓で人数の少ない色を察知したときや、《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》のような爆弾レアをあけたとき、その色に参入できる。また、上家と色被りした際にも、その色を諦めやすくなる。2色目は16-17手目、つまり2パック目の1ピック目や2ピック目あたりまで、2色目は決めないことが多い。
14.《稲妻の流弾/Lightning Volley》は、《ブリマーズの先兵/Vanguard of Brimaz》や《アクロスの十字軍/Akroan Crusader》のようなトークン生成、それか接死クリーチャーが無い限りサイドボードに落とすけれど、《決断の元型/Archetype of Finality》があれば話は別。常にメインから外さないカードになる。2枚で相手の盤面を更地にできる可能性があるからね。
15.《乗騎ペガサス/Cavalry Pegasus》的に重要な、神々の軍勢における人間としては、《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》、《高巣の崇拝者/Aerie Worshippers》、《神に寵愛された将軍/God-Favored General》あたりだろうか。神啓クリーチャーはペガサスとかなり相性がいい。回避能力を与えるのは戦闘を生き抜くのに有用だ。
16.神々の軍勢のコモンには、タフネス1で有能な連中が多い。英雄的なら《アクロスの空護衛/Akroan Skyguard》・《散兵の精鋭/Elite Skirmisher》・《セテッサの誓約者/Setessan Oathsworn》、授与だと《ニクス生まれの狼/Nyxborn Wolf》・《ニクス生まれの幻霊/Nyxborn Eidolon》・《常炎の幻霊/Everflame Eidolon》がいる。《蒸気の精/Vaporkin》、《血集りのハーピー/Blood-Toll Harpy》、《菅草の蠍/Sedge Scorpion》など、テーロスもタフネス1がいないわけではなかったけれど、軍勢の方がタフネス1は多い。結果的に、《火花の衝撃/Spark Jolt》はかなり強くなった。今ならメインに1枚は喜んで入れるね。
17.この環境は2色推奨。強力なカードを取るより、安定したマナベースのある方が好みだね。3色目をタッチすることはほとんどない。タッチするのであれば、色マナのサポートと、メインカラーにダブルシンボルがないことが条件だろうか。最近、ストリーミングでMO(マジックオンライン)配信を再開したんだけど、シールドで青白を組んで、サイドに《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》をのけてたことがあった。視聴者の中にタッチすることを勧めてきた人が何人かいたけど、前のめりなデッキで、かつ《天馬の乗り手/Wingsteed Rider》のために白白、《先見のキマイラ/Prescient Chimera》のために青青が必要なデッキだった。だから《平地/Plains》や《島/Island》を減らすのは、デッキを弱くすることになると思ったんだ。
18.《波使い/Master of Waves》はリミテッドでも構築並みに強いけれど、コンバットトリックには気をつけよう。攻撃やブロックに参加するときは、常に最悪のケースを考えておきたい。自分の経験だと、《統率の取れた突撃/Coordinated Assault》の先制攻撃で、とどめになるはずの攻撃が一転敗北になってしまったことがあった。あと、赤や白マナが立ってるとき、プロテクション赤なら《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops》をブロックしても平気と思いこまないようにしたい。《侍祭の報賞/Acolyte’s Reward》ってカードで分からされたことがあったよ。
19.《彩色マンティコア/Chromanticore》は努力に見合わない。確かに盤面に残れば勝つけれど、唱えるのは極端に難しく、また除去するのは非常に簡単だ。こいつはあらゆるエンチャント除去で落ちるし、《闇の裏切り/Dark Betrayal》、《反論/Gainsay》、《異端の輝き/Glare of Heresy》とサイドインされたあらゆる除去で死ぬ。プロツアーに向けて練習してたとき、0-3したデッキの記録をつけてたんだけど、栄えある一位は「5色悪斬の天使デッキ」だった。それも「青赤緑土地20枚のデッキ未満紙束」、「史上最弱が最も恐ろしい赤黒タッチ白緑」、「黒単見てからタッチ《都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polis》余裕でした」デッキを押しのけてのトップだ。ドラフトで勝ちたいならやめとこう。
20.神々の軍勢入りドラフトで一番愉快だったのは、《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》に《ケイラメトラの好意/Karametra’s Favor》がついてるとき、《水跳ねの海馬/Breaching Hippocamp》を出したときだね。《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》と《やっかい児/Pestermite》みたいな無限でこそないものの、3/2速攻をマナの続く限り出し続けられる。勝ち方としてはこの上なく格好いい。
2週間ほどしたら、GPウィーンの結果報告と、シールド環境について書きたいと思っているよ。(ネタバレ:この環境はドラフトもシールドも大差ない。シールドの方が遅めでシナジーも気持ち薄いけれど、ゲーム展開は依然テンポ中心だ。それと先手を取ることをお勧めしたい。PTQへ行く人は頑張ってくれ。幸運を祈るよ。
コメント
興味深く読ませていただきました。
正直自分の思ってたのはだいぶリストが違っててショック!
ちょっとモチベーションが上がった
参考になります。
どうもです!長文でも読んでいただけてありがたい。
ドラフトは皆違う考え、違う評価だから面白いというのもありますからね!
> listenerさん
いえいえ、こちらこそいつも読ませてもらっています。
禁断症状、そろそろでしょう?
> Kagiさん
お褒めに預かり恐縮です!
リミテッド語るのがって楽しいですよね。
実際にリストを見ながらピックしてみたのですがF6を押しながらの操作だと瞬間的に順位が把握出来なかったので、番号を振ると把握できるようになりました。
ご参考まで。
ありがとうございます!
なるほど、順位に番号を振るのは良さそうですね!
色別整理と合わせてまとめなおしてみると面白そう。ナイスアイディアありがとうございます。
事後承諾になってしまい申し訳ありません。
いつも翻訳記事楽しみにしています!