◆ 基本セット2014より独占カードプレビュー 《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage》 by LSV
Magic 2014 Exclusive Preview – Tidebinder MageBy Luis Scott-Vargas // 2 Jul, 2013
Luis Scott-Vargas, 2012年7月2日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-2014-exclusive-preview-tidebinder-mage/
ここ数か月、マーフォークという部族には厳しい日照りが続いてた。レガシーでかつてのような勢力はなくなってしまったし、モダンでも復活しつつあるとはいえ、強固な地盤を築くことはできていなかった。そんな魚デッキのファンに朗報だ。潮流に乗って新たな援軍が現れたぞ。デッキの弱点の多くを上手いこと捌いてくれるイカす奴だ。そんな《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage》を見てくれ:
弱いことは書いてない。マーフォークにとっては最早ほぼ前提だが、こいつは2マナのマーフォークなだけでなく、能力もまさに、デッキが必要としていたものだ。こいつの対象になりそうな面々を見てみよう:
もちろん対象には事欠かないけど、一番重要なのは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》を封殺できることだろう。この2枚が、マーフォークにとって残り全部を合わせたより頭痛の種だからね。メインに《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》みたいなカードを入れたり、相手の1ターン目の展開に《Force of Will》を合わせたりしないで済むようになった。素出しなり、2で止めた《霊気の薬瓶/AEther Vial》から潮縛りの魔道士を出して、無視しておけばいいんだからね。勿論、《稲妻/Lightning Bolt》の一発でも後で飛んできたら、寝た子を解放されてしまうけれど、特にタルモゴイフみたいなのを寝かせる場合、恒久的な解答は必要ないんだ。潮縛りの魔道士がタルモを2~3ターン寝かせておければ、普通レースを制するには十分だからね。《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》の方はちと問題がやっかいだが、そういうとき潮縛りの魔道士を守るのに《Force of Will》を切るのは、許容されるしそうするべきだろう。
レガシーのマーフォークで、メインから2~4枚くらい採用されると思う。サイドにも潜むかもしれない。実力はお墨付きだ。青青のダブルシンボルが、マーフォーク以外のデッキ、たとえば青黒緑とかで採用するときに障害になるかもしれないが、既に強いデッキに居場所があるというのは偉大と言っていいだろう。
勿論、レガシーでのみ強いわけじゃない。さっきも言った通り、勢力はそこそこだが、マーフォークはモダンにも出現している。それに、モダンにもタルモゴイフは生息してるからな。更にレガシーより《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》や《極楽鳥/Birds of Paradise》が環境に多いから、無理なく採用できるカードで相手を妨害できるのはいつでも素晴らしい。
最後になるが、スタンダードも忘れないぞ。スタンダードは、潮縛りの魔道士がマーフォークであることにあまり意味がない唯一の環境だ。でも能力の方はとても意味がある。確かにタルモゴイフはいないかもしれないが、寝かしつけるリストには、スタンの常連たちがひしめいてるぜ。スタンダードのデッキで、どれだけこいつらが使われてるか考えてみてくれよ:
ここに挙げたカードはどれも相当使われてる奴らだから、こいつらを封殺できるのは素晴らしい。確かに、速攻を持ってるとか、生贄に捧げられるとか、寝かされても何かできるとか、そういうのもいるけれど、他の大多数は魔道士で無力化が可能だ。
純正の除去としてみると、こちらの2/2がどかされると対象が自由の身になってしまうというのは理想的でない。だから潮縛りの魔道士を本当に有効活用するなら、2/2が必要でなければならない。でもそういうデッキは存在するし、そんなデッキだと《修復の天使/Restoration Angel》も入れたくなることだろう。修復の天使もこいつと相性抜群だ。序盤にエルフを寝かせた魔道士の対象を、遅くなってから《スラーグ牙/Thragtusk》にするとか嬉しいし、パワー3のクリーチャーを盤面に追加しながら、複数のクリーチャーをタップできるのはとても素敵だ。
そんな理由で、最初見たときこいつはトリコロールのメインなりサイドなりに入りそうだと思った。こいつが最も輝くのは、ドランリアニメイト、ナヤカラーのビートダウンやナヤ人間、特に除去が薄めになっているビートダウン相手にいいだろう。そういうカードだからね。ジャンドやナヤで除去が多めに取られているデッキでは、永続的な解答として望み薄だから、計画を立てるときは注意しよう。
除去が薄いデッキ相手のサイドボードとして優秀そうだし、こちらのデッキのクリーチャー密度が低ければもっといいかもしれない。こちらのクリーチャーを少なくして、除去のサイドアウトを誘うなんてのもいいね。
《形勢一変/Turn the Tide》できるカードだと思ってるよ。レガシーでも長らく使われる、戦闘潮流になってくれるだろう。
LSV
Magic 2014 Exclusive Preview – Tidebinder MageBy Luis Scott-Vargas // 2 Jul, 2013
Luis Scott-Vargas, 2012年7月2日
http://www.channelfireball.com/articles/magic-2014-exclusive-preview-tidebinder-mage/
ここ数か月、マーフォークという部族には厳しい日照りが続いてた。レガシーでかつてのような勢力はなくなってしまったし、モダンでも復活しつつあるとはいえ、強固な地盤を築くことはできていなかった。そんな魚デッキのファンに朗報だ。潮流に乗って新たな援軍が現れたぞ。デッキの弱点の多くを上手いこと捌いてくれるイカす奴だ。そんな《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage》を見てくれ:
《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage》(青)(青)
クリーチャー - マーフォーク・ウィザード
潮縛りの魔道士が戦場に出たとき、対戦相手1人がコントロールする赤か緑のクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。そのクリーチャーは、あなたが潮縛りの魔道士をコントロールし続けているかぎり、それのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
2/2
弱いことは書いてない。マーフォークにとっては最早ほぼ前提だが、こいつは2マナのマーフォークなだけでなく、能力もまさに、デッキが必要としていたものだ。こいつの対象になりそうな面々を見てみよう:
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
《遺産のドルイド/Heritage Druid》
《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
《大祖始/Progenitus》
《ゴブリンの従僕/Goblin Lackey》
《ゴブリンの先達/Goblin Guide》
もちろん対象には事欠かないけど、一番重要なのは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》を封殺できることだろう。この2枚が、マーフォークにとって残り全部を合わせたより頭痛の種だからね。メインに《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》みたいなカードを入れたり、相手の1ターン目の展開に《Force of Will》を合わせたりしないで済むようになった。素出しなり、2で止めた《霊気の薬瓶/AEther Vial》から潮縛りの魔道士を出して、無視しておけばいいんだからね。勿論、《稲妻/Lightning Bolt》の一発でも後で飛んできたら、寝た子を解放されてしまうけれど、特にタルモゴイフみたいなのを寝かせる場合、恒久的な解答は必要ないんだ。潮縛りの魔道士がタルモを2~3ターン寝かせておければ、普通レースを制するには十分だからね。《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》の方はちと問題がやっかいだが、そういうとき潮縛りの魔道士を守るのに《Force of Will》を切るのは、許容されるしそうするべきだろう。
レガシーのマーフォークで、メインから2~4枚くらい採用されると思う。サイドにも潜むかもしれない。実力はお墨付きだ。青青のダブルシンボルが、マーフォーク以外のデッキ、たとえば青黒緑とかで採用するときに障害になるかもしれないが、既に強いデッキに居場所があるというのは偉大と言っていいだろう。
勿論、レガシーでのみ強いわけじゃない。さっきも言った通り、勢力はそこそこだが、マーフォークはモダンにも出現している。それに、モダンにもタルモゴイフは生息してるからな。更にレガシーより《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》や《極楽鳥/Birds of Paradise》が環境に多いから、無理なく採用できるカードで相手を妨害できるのはいつでも素晴らしい。
最後になるが、スタンダードも忘れないぞ。スタンダードは、潮縛りの魔道士がマーフォークであることにあまり意味がない唯一の環境だ。でも能力の方はとても意味がある。確かにタルモゴイフはいないかもしれないが、寝かしつけるリストには、スタンの常連たちがひしめいてるぜ。スタンダードのデッキで、どれだけこいつらが使われてるか考えてみてくれよ:
《スラーグ牙/Thragtusk》
《東屋のエルフ/Arbor Elf》
《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》
《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat》
《酸のスライム/Acidic Slime》
《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager》
《ボロスの反攻者/Boros Reckoner》
《実験体/Experiment One》
《縞痕のヴァロルズ/Varolz, the Scar-Striped》
《若き狼/Young Wolf》
《復活の声/Voice of Resurgence》
《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar》
《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》
《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
《流城の貴族/Stromkirk Noble》
ここに挙げたカードはどれも相当使われてる奴らだから、こいつらを封殺できるのは素晴らしい。確かに、速攻を持ってるとか、生贄に捧げられるとか、寝かされても何かできるとか、そういうのもいるけれど、他の大多数は魔道士で無力化が可能だ。
純正の除去としてみると、こちらの2/2がどかされると対象が自由の身になってしまうというのは理想的でない。だから潮縛りの魔道士を本当に有効活用するなら、2/2が必要でなければならない。でもそういうデッキは存在するし、そんなデッキだと《修復の天使/Restoration Angel》も入れたくなることだろう。修復の天使もこいつと相性抜群だ。序盤にエルフを寝かせた魔道士の対象を、遅くなってから《スラーグ牙/Thragtusk》にするとか嬉しいし、パワー3のクリーチャーを盤面に追加しながら、複数のクリーチャーをタップできるのはとても素敵だ。
そんな理由で、最初見たときこいつはトリコロールのメインなりサイドなりに入りそうだと思った。こいつが最も輝くのは、ドランリアニメイト、ナヤカラーのビートダウンやナヤ人間、特に除去が薄めになっているビートダウン相手にいいだろう。そういうカードだからね。ジャンドやナヤで除去が多めに取られているデッキでは、永続的な解答として望み薄だから、計画を立てるときは注意しよう。
除去が薄いデッキ相手のサイドボードとして優秀そうだし、こちらのデッキのクリーチャー密度が低ければもっといいかもしれない。こちらのクリーチャーを少なくして、除去のサイドアウトを誘うなんてのもいいね。
《形勢一変/Turn the Tide》できるカードだと思ってるよ。レガシーでも長らく使われる、戦闘潮流になってくれるだろう。
LSV
コメント
原文のミスのようです
日本語名は
潮(うしお)縛りの魔道士 で決定のようです
早速のコメントありがとうございます。
大祖始は完全な釣りですね。ミスではなく意図して入れてあるのだと思われます。
LSVの記事には、割りとよく仕込まれています。最近だとイクサヴァの記事などが記憶に新しいですね。
既に日本語カード画像も公開されたのですね!
見切り発車でアップしていたので、早速差し替えました。ご指摘感謝します。
いつもこうありたいものです。
残念ながら今回あまり早くなかったんですが。