【翻訳】基本セット2013・レビュー　青 part4 (by LSV)

2012年7月27日翻訳コメント (7)

◆　基本セット2013・レビュー　青
　
　Magic 2013 Set Review – Blue
　
　Luis Scott-Vargas, 2012年7月9日
　
　http://www.channelfireball.com/articles/magic-2013-set-review-blue/
　
　

《ターランドの発動/Talrand’s Invocation》
　構築2.5点
　本体よりも強いのって知ってる？ターランドの発動だ！何もせずにドレイクが2体出てくるなんて実にいい。少なくとも安定はしてるしね。こいつはじょづあんじゃないよ。奇妙なことにターランド本人と枠を争うことになるだろう。どっちが勝つか興味深いところだ。凄いやつ（奴ら）だ。
　
　リミテッド4.0点
　本セットで《未練ある魂/Lingering Souls》賞を受賞したのは、《ターランドの発動/Talrand’s Invocation》です！！
　《未練ある魂/Lingering Souls》もそうだったけど、このカードはばかげてる。ほぼ間違いなく流れないだろうな。ほとんどのデッキでは《空召喚士ターランド/Talrand, Sky Summoner》本人より強かったりするだろうね。パックを開けてこいつがいたらほぼ初手になるだろうな。

《商売の秘訣/Tricks of the Trade》
　構築1.0点
　構築の秘訣かい？「オーラは使うな」ってことかな。
　
　リミテッド2.5点
　こいつは強力だ。相手を殴り倒すデッキなら、常に良い方法を探してるだろう。こいつをそこらのクリーチャーにくっつければ3，4ターンのクロックになるし、後半ならもっと素早く詰められるだろう。こいつが欲しいと思うほど前のめりなデッキばかりではないと思うけど、流れるようならそれもそれで情報だ。適当にデカいクリーチャーがいればこいつのために色を散らしてフィニッシャーに据えるのもいいだろう。比較的よく見る光景になるんじゃないかと思うよ。

《ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer》
　構築1.0点
　ジャスト1分だ。構築級ライブラリーアウトの夢は見れたかよ？
　
　リミテッド2.5点
　こういうのを待ってた！《マーフォークの催眠術師/Merfolk Mesmerist》と違って、ライブラリーアウトに全てをかけなくても使える。ほとんどの地上クリーチャーを止めて、普通のデッキで勝ち手段を追加してくれるんだ。しかもそのために専用のカードを使う必要すらない。ガチでライブラリーアウトをやるならもちろん素晴らしいから、まず流さないだろう。面白いことに、ライブラリーアウトデッキにとっては、こいつが普通のカードとして強いもんだから、《マーフォークの催眠術師/Merfolk Mesmerist》みたいに12手目で取れたりしないのがちょっと痛手になりそうだ。

《虚無の忍び寄り/Void Stalker》
　構築2.0点
　普通なら、相手のクリーチャーを除去するのに複数ターンにわたって5マナも使うようなことはしないんだが、素のスペックが2マナ2/1なら少なくとも興味は引かれるところだ。実際の除去としては酷すぎるけれど、殴りに行けるクリーチャーにおまけがついてると思えば、そう悪くもない。凄い隙間産業ではあるけど、やることはやってくれるよ。
　
　リミテッド3.5点
　無条件で使える除去は強い。つまりそういうことだ。いずれ引き直されるとはいえ、こちらも虚無の忍び寄りを引く可能性も同じくらいあるわけだからね（相手のドロー後に起動すれば、可能性は5分5分だ）。それに2ターン目に2マナのクリーチャーとしても展開できて、ダメージも与えられるかもしれない。《ターランドの発動/Talrand’s Invocation》とまではいかないが、発動並みのカードなんて何があるってんだい？

《狩漁者/Watercourser》
　構築1.0点
　イラストを見れば、構築級でないことはわかるね？
　
　リミテッド2.0点
　3マナ域としては悪くない。もっと弱い奴を使ったことだってあるよ。大きいところを交換を迫れて、ダメージも多く取れるような生物はいいね。こいつに強化呪文を撃ちこんで使い倒す場面もままあるだろう。

《天空のアジサシ/Welkin Tern》《風のドレイク/Wind Drake》
　この2枚の再録については特にいうことないけれど、こいつらがいるってことはM13も高速環境なんだろうな。《天空のアジサシ/Welkin Tern》といえばビートダウンの尖兵じゃないか。ゼンディカーの日々がありありと思いだせるよ（あまり良くはない意味でね）。

　
　青のコモントップ5
　
　5．《本質の散乱/Essence Scatter》
　4．《古術師/Archaeomancer》
　3．《フェアリーの侵略者/Faerie Invaders》
　2．《硬化/Encrust》
　1．《天空のアジサシ/Welkin Tern》
　
　青のコモンはどれもカードパワーでは並んでる印象だ。デッキ次第で、ここにあるカードを押しのけて《商売の秘訣/Tricks of the Trade》を取ってるところがありありと想像できるよ。1位をつけたコモンですらデッキによっては入らないだろう。《天空のアジサシ/Welkin Tern》は前のめりなカードでマナ効率がいいけれど、《ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer》を取って流すことがあるのは想像に難くない。青のコモンにはあまり印象的なものがないけれど、単体のカードパワーじゃなくて組み合わせて使うものだと祈っておこうじゃないか。《古術師/Archaeomancer》なんかはいい例だね。このトップ5で順位は高くないけれど、除去が十分取れているなら間違いなく最良のコモンだ。
　
　青の構築カードトップ5
　
　5．《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》
　4．《空召喚士ターランド/Talrand, Sky Summoner》
　3．《ターランドの発動/Talrand’s Invocation》
　2．《巻き直し/Rewind》
　1．《本質の散乱/Essence Scatter》
　
　《否認/Negate》が入ってないのはわざとだよ。だって否認はいつも通りだろうからさ。サイドボードに潜んでコントロールデッキを狩るだろう。
　
　新しい顔ぶれはかなりいい感じだ。《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》の影がちらつくけれど、ティアゴ（Tiago Chan）と上手く噛むカードも入ってる。瞬唱から巻き直しとか胸が熱くなるし。《空召喚士ターランド/Talrand, Sky Summoner》が《ターランドの発動/Talrand’s Invocation》を超えられるかは面白い。どちらかがもう片方より強くても、療法実力はあるからね。青のカードパワーは間違いなく落ちてて、《マナ漏出/Mana Leak》が落ちることがその一因だけど、それもまたいいのかもしれない。秋が深まるころに《マナ漏出/Mana Leak》がなくなってどんな世界になるのか楽しみにしてるよ。
　
　明日は黒だ！
　
　
　
　LSV