◆ part 2(いつもよりちょっと少なめだけど更新)
 
 イニストラードレビュー 青
 
 
 Innistrad Set Review  Blue
 
 Luis Scott-Vargas, 2011年9月27日
 
 http://www.channelfireball.com/articles/innistrad-set-review-blue/
 
 
《雲散霧消/Dissipate》
 構築2.5点
 構築のカードでも、使われないものはひたすらに使われないのって面白いよね。
 《取り消し/Cancel》はいつも使われても本当に少しだが(《雲散霧消/Dissipate》とほとんど評価は変わらないけど、絶対に《雲散霧消/Dissipate》の方が強い)、《雲散霧消/Dissipate》はきっと次期スタンダードで重要な位置を占めるだろう。墓地が重要なリソースになった今、フラッシュバックカードを消しされるのはそのくらい意味のあるなんだ。
 3点をつけようとも思ったけど、俺が間違ってるって言えるところも必要じゃない?でなきゃ面白くないよね ^^
 いろんな青いデッキで目にすることになって、痛烈な一撃を見せてくるカードになると思うな。
 
 リミテッド3.0点
 リミテッドのフォーマットが好きになれるか、簡単に分かる方法がある。それは《取り消し/Cancel》が強いか?って自問自答してみればいいんだ。
 《取り消し/Cancel》が強い環境は楽しい。
 で、今回《雲散霧消/Dissipate》はあれこれ形容して飾らなくても、ありがたいことにはっきり強い。
 狼男がいるせいでドローゴー戦略は厳しいけど、だからってこいつは破り捨てろってことにはならない。ま、使うとしたらまずもって青青がいつでも安定して出るデッキで使いたいかな。
《夢のよじれ/Dream Twist》
 構築2.0点
 構築でライブラリー破壊カードが使えるかもしれないなんて夢みたい。まるでよじれんばかりの衝撃だ!
 もちろん削るのは相手じゃなくて自分のライブラリーな。
 ライブラリー破壊、フラッシュバック、リアニメイト呪文は、何か面白いデッキが作れるレベルの数が出てるからね。
 どんなデッキかは分からないけど、デッキを作るとしたらこいつが入ってもおかしくはないかな。
 
 リミテッド1.0点
 《錯乱した助手/Deranged Assistant》と《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》が強いのは、カードを引きつつ、あるいは仕事をしつつライブラリーが削れるからだ。
 カードを削るだけじゃ、夢も悪夢になるってもんだよ。
 出来上がったデッキが酷くて、満足に餌もないのにスカーブが6枚も入ってるってなら、使ってもいいんじゃない。
 フラッシュバックカードが7枚とか取れて、シナジーも十分にあったりするイカれたデッキでも、使ったらいいよ。
 でも丸い、普通のデッキならやめとこう。
《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》
 構築3.5点
 ほほう……《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》……ジュルリ。
 
 このカードが使いたくてもううずうずしてるよ。
 こいつは1枚で色々と素敵なことができるし、中には本当に凄いこともあると思う。
 中でも気に入ったのは、青の強い呪文にはよくあることだけど、カードが引けて動きが潤滑になることで、カードアドが取れるし、コンボにもつながる。そのどちらの側面も、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》とか《堀葬の儀式/Unburial Rites》なんかと組み合わさるとヤバいね。
 それにこいつを唱えたらもう1枚墓地に錬金術が落ちたり、大人しめの親戚《熟慮/Think Twice》なんかも落ちることすらあるんだ。
 他に気をつけなきゃいけないのは負けないようにする手段だけで、そこもまた好きなんだけどね。
 もしかすると過大評価かもしれないけど、スタンダードの形を作るカードだと思う。間違ってないといいんだけど。
 
 他はとりあえず後から考えるよ。《堀葬の儀式/Unburial Rites》とか《スカーブの殲滅者/Skaab Ruinator》に、メタにあった除去を適量。
 《神秘の指導/Mystical Teachings》はほとんど完璧だった。こいつがアップデート版《神秘の指導/Mystical Teachings》だといいんだけど。
 こいつでやることがよく分かってれば強い。分からなければ弱い。こういうカードがあるから環境が壊れのない範囲で面白くなるんだな。
 
 リミテッド3.5点
 《錯乱した助手/Deranged Assistant》みたいに、《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》はコンボ風に組まなくても、色々なカードを機能させるカードとして強いカードだ。
 多色のカードではあるけど、フラッシュバックはタッチで使えるし、これまでの感触だといろんな3色デッキにすんなり入ると思った。
 自然にカードアドバンテージを稼いでくれるのとシナジーが生まれるのとで、早めに取られなかったらちょっと驚く一枚だね。
《要塞ガニ/Fortress Crab》
 構築1.0点
 何にも言うことがない。
 俺はカニ料理は好みじゃないんだがな。
 
 リミテッド2.5点
 カッチカチやで!
 超受け身なカードだけど、時間を稼いでくれる。青は時間を稼いで有利に持っていくのが得意なデッキ、多いだろ。
 そうはいっても後半になるにつれ恩恵はなくなるから、1枚か2枚でいいだろう。
 長期戦用のカードや飛行がないなら、大した仕事はしないから、1枚か0枚にしておこう。
 
《恐るべき妄想/Frightful Delusion》
 構築1.0点
 《雲散霧消/Dissipate》よりこっちを優先するなんてなんて恐ろしいんだ。
 2:1交換を取られるみたいなもんじゃないか!
 
 リミテッド1.5点
 こいつは《驚愕ルーン/Runeboggle》じゃない。ルーンに対して《恐るべき妄想/Frightful Delusion》は大活躍ってわけにゃいかないな。
 サイクリングみたいに使えないってのが本当に評価を下げてる。それに相手の一番不要なカードがついてきても、埋め合わせとしちゃ不十分だ。
 相手のデッキが異常に重かったらサイドボードとして使えなくはないけど、メインデッキに刺すには微妙すぎるな。
《幻影の掌握/Grasp of Phantoms》
 構築1.0点
 構築で使えると思うなんて、頭が幻影に掌握されてないとできやしない。
 4マナで必要なのは、8マナに届いたときにもう1枚カードを使えるって約束じゃないな。
 
 リミテッド3.5点
 《時間の伸長/Time Stretch》はいいカードだったよな。こいつの強さは結構似てる。
 プレリが数日前にあったばかりだけど、こいつでちぎれ飛んでる人を3回は見たよ。
 掌握でトップに積んで、殴って、もう1回トップに積んでって動きは汚いとしか言いようがない。殴る以外のことをするにしても、1対2交換を取れるカードだからね。
 こいつはそこそこ使えるレベルのカードにフラッシュバックがついてぶっ壊れになったいい例だと思う(本当に、ついてなかったらそこそこなのに、フラッシュバックがあるからこそ壊れの強さなんだ)。
《恐慌盲/Hysterical Blindness》
 構築1.0点
 何も思いつかないから……何でだろう。こいつはパスで。
 
 リミテッド1.0点
 ご褒美は明確じゃないけど、使いようは一応ある。
 しょっちゅう引き合いに出すけど、スカーブがいるせいで青のクリーチャーが2体ブロックされることが多そうだ。そこに牙を突きたてろ!
 盲目にしてしまえば2体にブロックされても簡単にあしらえるけど、それでもあんまり強くはないな。
 何か適当に入れるものが欲しければ、いつでも手に入ると思うよ。

コメント

re-giant
2011年10月8日3:50

《雲散霧消/Dissipate》が再録されてることに最近まで気づきませんでした。とても懐かしい。《対抗呪文/Counterspell》と《Force of Will》と合わせて12枚突っ込んでたこともあったなー。

ナイスな意訳がいくつかありますね。原文と合わせて読んでも楽しいです。

なゆた
なゆた
2011年10月8日9:54

いつも参考にしています。

続きも楽しみにしてますね!

Taku
2011年10月9日0:19

> re-giantさん

懐かしいですね。青が薄くてもArcane Denialという選択肢もありましたし、青は強かった。
同じ翻訳をする人から褒めていただけると嬉しいですね。
しかし、今回は原文の味を出すのに苦心した個所や、悔いの残る訳しかできなかった箇所の方が多かったので、次につなげたいです。

> なゆたさん

どうもありがとうございます!
ちょっとペースが崩れましたが、休みを使って取り戻すぞ!

MTG Standard
2011年10月9日17:37

リンクさせていただきました。
それにしても禁忌の錬金術の評価が高いですねー
面白いデッキが色々と出てきそうで楽しみです!

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