いつもながら意訳多めで。



 New Phyrexia Set Review - White
 
 Luis Scott-Vargas, 2011年4月26日
 
 http://www.channelfireball.com/home/new-phyrexia-set-review-white/
 
 
 さ、またレビューの時間だ。
 スポイラーが出て皆が新しいカードを見てる中で、無い知恵を絞って新しいカードについて寒いダジャレを考えてみたよ。
 他の人はカードがどれくらい「使えるか」気にしてるみたいだけど、俺は名前とか韻律とか押さえておきたいね(まあ本当はどれくらい使えるかも気にしてるけど、自分の中で最重要なのは名前とかだな!)
 
 始める前にRunning the Gauntlet(現行のデッキ検証)の話をちょっとだけしたいんだけど、数日前から酷く喉が腫れちゃってね。アグロヴァラクートの試合をまだ録画できてないんだけど、近いうちに出すからもうちょっと待っててね。
 本当にすまない。Matt Nassとレガシーのビデオを撮ったやつがあるから、スタンのビデオを待ってる間そっちを見ててくれ。
 
 いつも通り、5段階尺度で評価していくんだけど、リミテッドについてはちょっと言っておきたいことがある。
 Wizards of the CoastのR&Dが使ってる評価システムを使うことにしたんで、本家とどう違うかは明確にしておきたい。
 評価尺度に「絶対に使う」と「そのカードのためだけに色を散らす」って2つがあるんだけど、そこまで厳密に考えないでくれ。
 《虹色のレンズ/Prismatic Lens》とか《胆液の水源/Ichor Wellspring》はどんなデッキでも使うだろうけど、5点かって言われるとそんなことないじゃない?
 数字で評価するのは好きだけど、ちゃんとそれぞれのカードに何でその評価をつけたのか説明するから、単に数字だけ見て先に進まないでくれ。
 よし、じゃあ見ていこう!
 
 
 

 構築
 
 5.0点:全フォーマットで大活躍。価格も大高騰   《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
 
 4.0点:必須カード。引っ張りだこ。   《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》、《定業/Preordain》
 
 3.5点:色々なデッキで使えて強いけど、必須とまではいかない。   《怒り狂う山峡/Raging Ravine》、《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
 
 3.0点:アーキタイプが合えば。   《呪文貫き/Spell Pierce》、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》
 
 2.5点:定番として使われるデッキもあるけど、必須ではない。   《不屈の自然/Rampant Growth》、《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
 
 2.0点:隙間を埋めてくれるカード。サイドボード要因や、強いけどまだ居場所のないカード。   《天界の粛清/Celestial Purge》(結構2.0点がつくカードは多いけど、2.0点がついたら説明が重要だって考えてくれ)
 
 1.0点:使われることもあるかもしれない。   《空虚自身/One with Nothing》(これすらハウリング・オウル相手に使われたことがある。あまり意味がない気もするけれど)
 
 
 
 
 リミテッド
 
 5.0点:何があろうとも使う。それだけ。
 
 4.5点:他に何が取れてようとも間違いなく使うレベル。
 
 4.0点:それだけのために色を散らす価値がある。
 
 3.5点:見たらその色に行こうと思う。
 
 3.0点:その色が使いたくなる。色が合うなら100%使う。
 
 2.5点:このレベルのカードが何枚も取れたら色は確定。色が合うならほぼ間違いなく使う。
 
 2.0点:色が合うなら大体使う。70%くらいの確率で使う。
 
 1.5点:メインには半々くらいの確率でしか入らない。50%で使うかも。
 
 1.0点:これを使うようじゃ酷いデッキだと思わざるを得ない。30%くらい。
 
 0.5点:サイドボードとして使うことを考えなくもない。でも絶対にメインに入れない。10%くらいの可能性で使う。
 
 0点:メインだろうとサイドだろうと、絶対に使わない。
 

 
 
 
 
 
 
 《解放された者、カーン/Karn, Liberated》
 
 構築1.0点(ゼンディカーブロックが落ちたら2.5点)
 
 なんで白のレビューにまぎれてるのかって?レビューするには最初が最高のタイミングだと思わないかい?
 カーンは色々とドデカいことが書いてあるが、重要なのは出すのに7マナかかるってことだ。
 今の環境で7マナかかるのはよろしくない。
 ローテーションの後、環境が変われば全てが好転するとは言わないよ。何せそんなことを言ったら大概のカードがワンチャンありになるからね。
 でもカーンの場合、本当に今の環境に合っていない。
 ジェイス、《呪文貫き/Spell Pierce》、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》、《マナ漏出/Mana Leak》が環境を支配している中で、無事にカーンを着地させて、暴れさせられる可能性はとても低い。
 同じことは大概の同じカードに言えるんだけれど、まあカーンの場合には少なくとも見返りは保証されてる。
 相手のアタッカーを除去してやれば、相手はカーンを除去するのに何枚もカードを使わなければならないだろうし、プラス能力を使えばダメージ圏外だ。
 個人的に重たいエンドカードは好きだけどね。
 カーンがゲームを「終わらせる」(再スタートさせるわけだけれど、すぐに終わるだろ?)とは思う。でも終わらせるとしてももう少し先になるんじゃないかな。
 
 リミテッド5.0点
 
 こいつは最初に剥くパックの中に鎮座しているわけだが、カーンはどんなデッキにでも入る。
 俺は初手に《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》があったら喜んで取って背骨に合わせた構築をするけど、カーンはまさに背骨だ。ただしデッキを背骨用にしなくても強い背骨だ。
 単に《名誉回復/Vindicate》を2回打てるってだけでやってられない強さなのに、それ以上の能力があるんだ。
 カーンを殺すのはとても難しい。特にカーンを守る手段があるときは尚更だ。
 そしてカーンがこなすのは単調なお仕事だ。下に大体カーンがする仕事パターンを考えてみたよ:
 
 相手の場にクリーチャーが1体ぽっきりなら、追放しよう。相手は死ぬ。マジック簡単。
 相手の場に何体もクリーチャーがいて、こちらにも十分ブロッカーがいるなら、一番厄介な奴を倒す。相手が除去を持ってなければ相手は死ぬ。
 相手の場に何体もクリーチャーがいてブロッカーがいなくて、かつ相手の生物のパワーが10以下なら、プラス能力を使おう。あまり美味しくはないけれど、壊れ性能だ。
 相手の場が止まらないなら、厄介な奴を1体除去して盤面を生き延びよう。そんな場面からは巻き返せないよ。
 
 カーンでできることはいくつもあるけれど、プラスを使うにしろマイナスを使うにしろ判断するのは難しくないはず。
 カーンを流しちゃダメだ。7マナはかかるがこいつはセット内で最強のカードだ。
 再使用可能な《名誉回復/Vindicate》で、かつ2ターン後には奥義に手が届く。そして除去しづらい……ボム以外の何物でもないね。
 
 
 オーケー、今度は間違いなく白のカードだ!
 
 
 《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》
 
 構築2.0点
 
 使える能力がついているけれど、こういったカードは最近あまり使われない。
 《巨森の蔦/Vines of Vastwood》や《精霊への挑戦/Brave the Elements》はどちらも強い呪文だけれど、守備的なカードはあんまり強い印象がないね。
 でもこの能力を全ての色に開放したことは面白い。ファイレクシアマナの発してる「マナがないor色が合わないからって安心するなよ?」という感じを上手く出している。
 何かのデッキに急いで突っ込めというほどじゃないけれど、スタンダードで暴れるデッキの鍵になるんじゃないかと思うかな。
 
 リミテッド3.0点
 
 ファイレクシアマナのせいで、色を基準にしたピックは難しくなるだろう。
 クリーチャーデッキのお供にって前提はあるけれど、まあ取ったら十中八九使うでしょ。
 たった1マナで除去をかわせて戦闘でも生き残れるってのは素晴らしい効果だし、白じゃないデッキからこいつが飛んできたらまさに祝福された!って感じだと思うよ。
 
 
 《オーリオックの生き残り/Auriok Survivors》
 
 構築1.0点
 
 説明しよう!スタンにはタイタン・テストというものがあるのだ!
 誓ってもいい。これは絶対に使われない。
 タイタン・テスト:
 Q:「この6マナはタイタンですか?」
 A:いいえ→「タイタンと入れ替えましょう\(^o^)/」
 
 リミテッド3.0点
 
 6マナ4/6バニラ以下のすらリミテッドでは使ったことがあるよ。こいつはオマケが強いしね。
 David Ochoaがインビテーショナルでデザインした《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider》の返しにプレイするといい感じだ。
 ただでさえ強い生体武器をもっと積極的に取る理由にもなるね。
 
 
 《刃の接合者/Blade Splicer》
 
 構築3.0点
 
 caw-bladeの剣ほどじゃないかもしれないけど、この刃の切れ味は鋭い。
 3マナで2体生物が出てパワーが合計4ってのは悪くないし、《破滅の刃/Doom Blade》を使われても損にならないってカードは個人的に大好きだ。
 実際のところこいつをcaw-bladeに数体入れてみてもいいと思う。アグロにもコントロールにもよく効きそうだ。
 こいつはジェイス・テストにも合格だしね!
 ゴーレムをバウンスされてもジェイスを殴れる。装備をつけてもいいし、《迫撃鞘/Mortarpod》みたいなものでも無視できない存在になる。
 こいつを出した返しにジェイスからゴーレムをバウンスされたとしても、石鍛冶から迫撃鞘を探せば有利に立てる。
 いろんなデッキで試してみたい一枚だよ。
 
 リミテッド4.0点
 
 ビートダウン用。ゴーレムを作るカードはリミテッドで皆ただ強。その中でも多分最強の一角だ。
 ゴーレムトークンの準備はいいか?
 
 
 《大聖堂の皮膜/Cathedral Membrane》
 
 構築1.0点
 
 この壁より2倍は壁らしい《境界線の隊長/Perimeter Captain》ですら最近は使われてない。
 構築で使う?狂気の沙汰ほど面白い。
 
 
 リミテッド2.5点
 
 よく俺は他人より守りのカードが好きだと感じるんだけど、こいつはそこそこってところかな。
 パワーが2のクリーチャーに対しては役に立たないし、この壁を意にも介さないデッキもあるしね。
 取ったらほとんどのデッキでも使うだろうけれど、相手にフライヤーやパワー2が多かったらサイドに落としていいと思う。
 
 
 《別館の大長/Chancellor of the Annex》
 
 構築1.0点
 他の生きている力戦サイクルとでも呼ぶべき大長シリーズの例に漏れなく、イカすとは思うが構築で一大ウェーブを作るとは思えないね。
 開始時に得られる能力はいいんだけれど、実際プレイするカードとしては弱すぎるし、良くてちょっと恩恵がある程度で、最悪の場合何枚も引いて首が回らなくなるだろう。
 ね、あんまり良くはないと思わない?
 でもこいつらが強すぎないことはいい点もあって、仮にこのサイクルがやたら強かったとすれば、全員がこれを4積みすることになって、結果的にサイクルを多く引いた方が勝つ、みたいになりかねないからさ。
 
 大長サイクルの中でもこの子は、相手の呪文を打ち消すか遅れさせるってことで強い方だと思う。でもマナコストが重い。効果を考えても重すぎる。それに7マナで《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》を置くってそんな強くないっしょ。
 
 リミテッド3.5点
 
 一発逆転ホームランになるってほどじゃないけれど、強い。
 初手にあれば尚更。
 史上初、初手にあって嬉しい7マナだ!
 
 
 《急送/Dispatch》
 
 構築2.0点
 
 《古えの居住地/Ancient Den》とかのアーティファクトランドが入ってないと使えないんじゃない?つまりレガシー用だ。
 たまに見かける白入りの親和でクリーチャー除去が必要なら、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》より使えるだろうね(ヒント:普通親和に除去は入ってない)。
 ブロック構築やスタンダードでたまに見れる白単金属術はこいつに期待するかもしれないが、ちょっと安定しないのが困りものかな。それに枚数を多くするとデッキ全体の流れが歪むしね。
 
 リミテッド1.5点
 
 こいつが候補になるためには、前提としてデッキに14枚以上アーティファクトが必要で、14枚あっても尚リスクは付きまとう。
 金属術達成してれば強い。しかし金属術を達成してなければあまりに無力。個人的にそういう両極端なカードは好きじゃない。
 こいつが除去として使える頃には、1マナで使えるってことはあまり重要じゃなくなってて、単に除去が欲しいだけってことがほとんどだろう。金属術の見返りとして十分かといわれるとそこまででもないかも。
 ちょっといいなとは思ったけど、もともと俺は金属術が微妙だと思ってるのもあって、ね。
 
 
 《相応の敬意/Due Respect》
 
 構築1.0点
 敬意をもって言わせてもらうけれど、こいつは使えないカードだ。
 使えるように見えて、実は罠!そんなカードだね。
 2マナを使って1マナ縛っても大したことはないし、2マナあればもっといい何かが唱えられるはずだろ?
 こちらが先攻の時に、相手の2ターン目石鍛冶を止められるといえば聞こえはいいけれど、そんな暇があったら自分の石鍛冶をプレイしたらいいんじゃないかな。
 それに考えてもみろよ。5ターン目にこいつを引いたとしたら……そういうことだ。
 
 リミテッド2.5点
 
 リミテッドでは一転して敬意を払うべき存在になるよ。
 だっていつも手札にプレイしたいいいカードがあるとは限らないし、相手の計算を結構狂わせるからね。
 相手が2ターン目とか3ターン目、場合によっては4ターン目にも何も唱えなかったら、こうかは ばぐつんだ!(ちなみに俺相手なら4ターン目余裕。土地5枚と《空長魚の群れ/Sky-Eel School》2枚だったらキープ余裕です(^q^)
 盤面で有利な時に、追加のブロッカーを置かせないのもいいね。
 それに2マナでサイクリングできると思えば、どんなときに引いても腐らない。
 こいつが原因で負けたら悔しいだろうな。そしてこいつを撃たれて負けることはきっとあるだろうね。
 
 
 《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》
 
 構築2.0点
 
 《隆盛なる勇士クロウヴァクス/Crovax, Ascendant Hero》能力は強くて、膠着した盤面を打開してくれるけど、構築ではどうなんだってね。
 ブロック限定構築では強いと思うので全く使えんというわけではないけれど、ブロック構築以外ですぐに試したいとは思わないかな。
 
 リミテッド4.5点
 
 《虐殺のワーム/Massacre Wurm》は強かった!
 2.0点ルーズが恒久+2/+2限定強化になっただけで、-2/-2がオマケに感じられるよ。
 ノーンさんに殴り勝つとか無理無理。
 
 
 《排他の儀式/Exclusion Ritual》
 
 構築1.0点
 
 《砂漠の竜巻/Desert Twister》が強かったのは一昔前。オマケで《翻弄する魔道士/Meddling Mage》がついてきてたとしてもちょっとどうなのよ。
 もうちょっと軽ければジェイスに対する素晴らしい回答になったと思うんだけど、6マナだと2回はブレストするなり、バウンスするなり、石鍛冶を出すなり、宝くじを当てるなり、サンドイッチを食べるなり、悪行の限りを尽くされて尚《呪文貫き/Spell Pierce》を構えられるのがオチじゃないの。
 しかしこれが4マナだったとしたら、それはそれで酷いことに……。
 
 リミテッド3.0点
 
 一方でリミテッドで《砂漠の竜巻/Desert Twister》はいつでも強いカードだし、刻印したカードがもう1枚場に出……いや、戦場に出ることはないにしても強いさ。
 あまり効率がいいとは言えないけれど、問答無用で使える除去を流すのが賢いリミテッド戦略とはいえないな。
 
 
 《強制された崇拝/Forced Worship》
 
 構築1.0点
 
 これが《忘却の輪/Oblivion Ring》だったらなぁと思ったけど、そうじゃないと強制的に認めさせられたよ。
 《未達への旅/Journey to Nowhere》にも劣るんだから、使えってのは無理な話だ。
 
 リミテッド3.5点
 
 これをつけてもブロックはできるので、攻めることを考えるとこれは除去じゃない。しかし、1度使った後も動かせるというのが欠点を補ってる。
 殴りで決着をつけるなら必ずしも真っ先に取るものではない。でも全ての除去は平等じゃないってことさ。
 
 
 《審問官の総督/Inquisitor Exarch》
 
 構築2.0点
 
 もうPV(Paulo Vitor Damo da Rosa)に白ウィニーはオワコンなんて言わせない!どっこいまだ生きてます!!
 まあこいつがデッキの核となるか、その実際のところは……まだ足りないかな。
 これが赤かったら2.0点火力内蔵で強いところなんだけど、白白ってあったら最近は展開して殴り倒すより、まず装備を取ってくるでしょ?
 反対に2.0点ゲインは悪くないけど、白ウィニーはビートダウンに対しては強くて、サイドボード要因としても《コーの火歩き/Kor Firewalker》が優秀すぎて困っちゃうぜ。
 
 リミテッド3.0点
 
 どちらの能力も強い。白白だったらどちらか片方の能力しかなかったとしても強い。
 どちらか選べるのは中々悪くないし、白の重いデッキですらこれを外そうとは思わないね。
 (個人的には白で重いデッキはやらないことにしてる)
 
 
 《敗残のレオニン/Lost Leonin》
 
 構築1.0点
 
 構築のデッキに入れた瞬間、お前はもう敗北している。
 
 リミテッド2.5点
 
 ワルい白感染をやるなら、こいつは完璧なカードだと思うニャー。
 もし感染でなかったとしても、ブロッカーとして役に立つのニャ。
 感染でない、超速攻型の白ビートでは、残念ニャがらこの子を取ることはニャいだろうけど、そうでなければほとんどのデッキで使えるカードなんだニャ。
 
 
 《ロクソドンの改宗者/Loxodon Convert》
 
 構築1.0点
 
 残念ながら、改宗したらレベル1に戻ったらしい。改宗するときに改良することも忘れてしまったらしい。
 
 リミテッド2.0点
 
 《巨大ゴキブリ/Giant Cockroach》みたいに話のタネにはならなそうだけど、まあ違いは名前だけだよね。
 及第点だが進んで取りたくはない。そんなカード。
 
 
 《骨髄の破片/Marrow Shards》
 
 構築4.0点!!!!(本当は1.0点)
 
 フリースペルはいつの時代でも真面目に検討が必要だ。
 構築環境はこのカードによって凄まじいまでの影響を受けるだろう。
 あれ、ちょっと待った。お前は《精神的躓き/Mental Misstep》じゃない!
 お前がいていいのはリミテッドでだけだ!次だ次。
 
 リミテッド1.5点
 
 リミテッドでもそんな強くないですよね。
 《疫病のとげ刺し/Plague Stinger》は倒せるけど、応用が効かないしメインデッキに積みたいカードじゃないなぁ。
 
 
 《練達の接合者/Master Splicer》
 
 構築1.0点
 
 構築に練達するためには、3マナのレア接合者と比べてみて、1マナ重くなったのと引き換えに+1/+1修正を受けるのが60枚構築でどれだけの価値を持つか考えてみることだ。後は言わなくても分かるね?
 
 リミテッド4.0点
 
 4マナで4/4と1/1が出て、他のゴーレムが強化されるボーナスつきとくれば、このコストは格安だ。
 他にゴーレムがいなくたって、4/4がいれば人生バラ色じゃないか。
 
 
 
 《ノーンの別館/Norn’s Annex》
 
 構築1.0点
 
 皆これが好きみたいだけど、俺の答えはノ-ンだ。
 これは《プロパガンダ/Propaganda》のように見えるけど、本家プロパガンダには遠く及ばない粗悪品だ。
 仮に白マナが払えたとしても、攻撃側は2ライフ払うだろう。2ライフなんて大したことないんだから。
 プロパガンダが使いたい君はビートダウンじゃないだろう。そういう君にとってはライフは大切だ。でも君が殴りに回ってる側なら、プロパガンダなんて必要あるのか?
 白マナを要求してるからロックがかけれるようであって、実際のところは残念ながらロックにはならない。
 幸いなのは、これはannexという名前を冠するカードでは2番目に良いannexだってことかな。《併合/Annex》の次にね。
 
 
 《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》
 
 構築2.0点
 
 ライフが落ち込んでいますか?
 今ならファイレクシア流美容整形をしていただくだけで、数ターン生き延びることができます!
 冗談は顔だけにしておいて、自分は結構こういうカードが好き。
 3マナで10点ゲインは赤相手に悪くない。何枚も引いたときに効果が重ならないから、多く入れたいカードじゃないけどね。
 1枚か2枚、それに《コーの火歩き/Kor Firewalker》をサイドボードとして試してみようと思ってるよ。
 それに《苦悶の触手/Tendrils of Agony》からも守ってくれるよ。3マナもあればもっと色々できるのは確かだけどね。
 
 
 リミテッド0.5点
 
 感染相手には無意味。非感染型の超速攻デッキ、要するに白には多少効くかな。
 でもそれは、ゲームが長引いたときにこちらが圧倒的に有利な場合だけで、リミテッドでは大概のデッキがそこまで長引かない。特にライフを得るためにスロットを割くようなときに長引くとは思えない。
 使うなら気をつけて、滅多なことで使わない方がいいけど。
 
 
 《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire》
 
 構築3.0点
 
 攻撃的なカードに見合った攻めの評価をしてみたよ。
 2マナで戦闘で強くて、しかもアーティファクトだってだけで注目だし、どんなデッキにでも入れられるとなると一考に値するよね。
 一番入りそうなのは、ライフを支払わなくても出せる白単金属術だけど、アーティファクトがベースのデッキならどんなデッキでも入りそうだ。
 どうでもいいけど、白い磁器で作られてるって聞くとトイレが素材で作られたように思えて仕方ないんだけど。
 
 リミテッド3.5点
 
 見て見て、どんなデッキにでも入れたいカードの代表例だ!まあ頭のおかしい完成度の感染デッキには入らないだろうし、4.0点以上はつけられないかな。
 ただ強だけどぶっ壊れではないから、除去なんかより優先して取ることはないね。
 
 
 《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》
 
 構築3.0点
 
 パワーレベル的にはセットの中で飛びぬけてるわけじゃないけれど、重要なのはプレイする「価値」だ。
 今は装備が猛威を振るってて、装備をプレイした時じゃなくて場に出たとき誘発する能力があるおかげで、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》がもっとマジキチになる「かもしれない」ね。
 酷い強さの《殴打頭蓋/Batterskull》みたいなのと組み合わせれば強いデッキができること請け合い。
 《信号の邪魔者/Signal Pest》や《メムナイト/Memnite》をお供にした金属術なり、白ウィニーなりどちらでも活躍できそうだ。
 金属術の方も上手くやれば3ターン目に剣を装備してマジック簡単できる強さがあるしね。
 
 リミテッド2.5点
 
 装備が1枚引ければ十分、2枚引ければ十二分に強さを発揮できる。
 3枚もあったら手がつけられない。
 安い装備品は遅めにとれるから、こいつに頼って装備品を詰め込みまくるのはお勧めしないけど、取れたらこいつの存在を考えながらドラフトするといいかもしれない。
 
 
 《倒れし者の記憶/Remember the Fallen》
 
 構築1.0点
 
 もっと噛み合ってる《無残な収穫/Grim Harvest》というカードがあってだな、それすら構築では力及ばずだったことを記憶してますか?
 
 リミテッド3.0点
 
 このセットでは2:1交換が取れる機会が本当に少なくて、単に2:1ができるだけじゃなく呪文でそれができるカードを見たら、真っ先に取りたくなるんだ。
 たくさん入れたいカードじゃないけど、1枚か2枚あるとゲーム終盤で本当によく効くと思う。
 特に何か強いアーティファクトが取れてる場合だね。さもないと強さとしてはそこそこってところか。
 
 
 《探知の接合者/Sensor Splicer》
 
 構築1.0点
 
 マナコストが上がったら能力が弱くなったでござる。秒で使えんと探知したね。
 
 リミテッド3.0点
 
 オマケが1/1(笑)だとしても、一応2:1が取れるカードだからね。
 白の接合者では一番弱いと思うけど、まあ仕事はするでしょ。
 4マナと5マナはかなり違うから何枚もは入れられないけど、1枚は拾ってもいいと思う。
 
 
 《砕けた天使/Shattered Angel》
 
 構築1.0点
 
 ヴァラクートへの回答が印刷されたぞーッ!
 おいおいこいつが出たらヴァラクート勝てないんじゃないか!?
 あ、でもでも、まずこいつを焼くなり、ヴァラクートを何枚も置けばいいんじゃね?
 ざんねん!きみのきぼうはここでくだかれてしまった!
 
 リミテッド3.5点
 
 テキストが「土地が1つ戦場に出るたびに、対戦相手一人はあなたをビンタする」という内容になったとしても強い。だって3/3飛行だもの。
 上陸のあるゼンディカーブロックでなければ使いでがある。
 実際のところ能力も結構おいしいし、早い順目で取っていいカードだね。
 
 
 《金切り声の猛禽/Shriek Raptor》
 
 構築1.0点
 
 MTGO上では大暴れのWrapter (Josh Utter-Leyton)と名前が似てるけど、名前負けか。
 
 リミテッド3.0点
 
 感染クリーチャーでタフネス3が無視できないのは知ってるよね。《嚢胞抱え/Cystbearer》さんを相手にしたことがあればよく知ってるはずだ。
 感染だろうと非感染であろうと俺はこいつを使うと思う。
 ほとんどの相手の攻撃を止められて、攻勢に回っても単体で早く毒殺できるからね。
 
 
 《縫合の僧侶/Suture Priest》
 
 構築1.0点
 
 ソウルシスターズ以外で、《魂の管理人/Soul Warden》はそんな使えるわけじゃない。《血の求道者/Blood Seeker》能力が入ったところで上手いこと欠点が縫い合わされるわけでもない。
 
 リミテッド2.5点
 
 ありがたいことにこいつがいるのはゼンディカーブロックじゃないので、凄い勢いでライフが減るカードとはいえそこまでひどいことにはならなさそうだ。
 でも、どちらか片方が超攻撃的だとしたらこいつは仕事をするから、大概のデッキには入ると思うな。
 
 
 
 《戦争報告/War Report》
 
 構築1.0点
 
 じゃあ報告させてもらうけどこいつは弱い。あまり面白くも驚く報告でもなかったと思うけどね。
 
 リミテッド0点
 
 これを使ってライフがたくさん得られるということは盤面が膠着してグチャグチャだってことだ。そんなときにフィニッシャーより優先してライフが欲しいかね?
 
 
 
 
 白のコモン ベスト5
 
 5.《縫合の僧侶/Suture Priest》
 4.《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》
 3.《金切り声の猛禽/Shriek Raptor》
 2.《強制された崇拝/Forced Worship》
 1.《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire》
 
 質のいいコモンが揃ってるけど、一番いいコモンがどんな色にも取られてしまうってのがちょっと困ったものだ。
 その代わり白はどんな色と組み合わせてもいいとはいえ、《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire》は他のファイレクシアマナを使うカードよりずっと強いから、釣り合いが取れてるとはいえないな。
 白の感染はちょっと強くなりそうだけど俺は懐疑的だ。3パック目の傷跡から全く白の感染カードは出ないわけだからね。
 
 
 
 白の構築カードトップ5
 
 5.《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》
 4.《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》
 3.《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire》
 2.《刃の接合者/Blade Splicer》
 1.《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》
 
 どれもいいカードだ。聖騎士、軍団兵、接合者はどれも既存のデッキに入れて良し、新しいデッキを作るも良し、さらに単体でのパワー、シナジー、出しやすさと優れている。
 こいつらはcaw-bladeの独壇場になってるスタンダードを突き崩せるかな?
 多分無理だろうけど、少なくとも《刃の接合者/Blade Splicer》はどこかに入るだろうし、《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》はジェイスを使わない石鍛冶デッキならすんなり入るだろう(悲しいことにジェイスを入れた方が強いだろうけど)。
 何にせよ白のカードが現行・ローテーション後両方のスタンダードに対して打ち出した方向性、自分は気に入ったね。
 
 
 明日は青をレビューするよ!
 
 
 

コメント

アベ@人類
アベ@人類
2011年5月2日16:02

気付くと全部読んでしまいました。読める機会があるだけでありがたやー!

やっぱり新セット前は高まりますね!楽しみ!

re-giant
2011年5月2日16:57

>テキストが「土地が1つ戦場に出るたびに、対戦相手一人は
>あなたをビンタする」という内容になったとしても強い。

強いかもしれないけど使いたくはないなあ。

黒と4/3@魔王主任
2011年5月2日17:28

翻訳お疲れ様です。
構築とリミテッドとの温度差が個人的にツボですねww
この調子で他の色も期待!!
だけど無理は禁物じゃよ~

Taku
2011年5月2日19:30

> アベさん

おお、通しで読んでもらってあーざーす!
いつもお店で楽しませてもらってる分を恩返しだ!

> re-giantさん

地味に面白いというか、二通りに解釈できるところだったりします。
原文がslap in your faceとだけなっているので、意訳すれば「あなたにダメージが入る」と訳せなくもないんですよね。ただ、文脈からないだろうと判断しました。
Unhingedにある腕相撲したりするシリーズを連想しますね。

> 黒と4/3@魔王主任さん

ありがとうございます!コメントが励みになります!
単に使えないとしてスルーするだけじゃなく、何かヒネったことを言おうとするLSVが好き。
せっかくの休みなのでもう少し進める予定です。

将軍
2011年5月2日20:03

翻訳お疲れ様です。
やばいぐらいに面白くて一気に最後まで読んでしまいました。
リンクさせていただきましたので、よろしくお願いします。

Taku
2011年5月2日22:11

> 将軍さん

はじめましてー!
原文から逸脱しない範囲でいかに面白く書くか、面白く読ませるかが自分の追求したい翻訳ですので、楽しんでいただけてなによりです!

こちらからもリンクさせていただきますね。

dds666
2011年5月2日22:47

とても面白かったです。意訳もしい感じでグイグイ読ませますね~
これからも楽しみです!

Taku
2011年5月3日19:21

> dds666さん

おほめにいただきありがとうございます!原文が面白かったので、その面白さの一端だけでも感じていただけたら幸いです。
続いて他の色も訳します!

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